こんにちは、世界放浪2輪旅を目指す管理人です。
バイク乗りの悩みに服装、ありますよね。
①ライディングだけなら攻めた格好でもかっこいいけど、ちょっと店にはいったり、街をふらつくのに、あんまり攻めたラインダーズは・・・
②朝晩で気温の変化が激しい時、なにを着ていこうか・・・
③なんかちょっと雨ふりそうだけど、レインウェアもってくのメンドイなぁ・・・
などなど。
今回はそんな悩ましいバイクウェアの中でも特に悩ましいライディングパンツの中で、秀逸だと自信をもっておすすめできる1着を紹介したいと思います。
世界旅のライディングパンツはどうする?
そんなのジーパン1枚持ってきゃいいだろ。
という意見もあるでしょう。これはもう程度のはなしで。
管理人は出発までに時間的な余裕もあるし、長期で行く予定なので現地での出費を減らすためなるべく良いギアを日本で収入があるうちに準備・馴らしておく というのが基本スタンスです。
その上で、服装というのは実は一番頭が痛い。バイク世界旅の服装に求められる条件は
・欲を言えば完全防水
・耐久性が高い
・耐久性や防水性の持続性
・街歩きにもなじむ
・テントサイトでの行動を制限しない
・洗濯可能
・原色系を避ける
・あらゆる季節に対応
などなど、挙げればきりがないのだけど、
まず、ガッチガチのライダーズは高性能なものも多い反面、見た目がガチ過ぎて街ではなじみません。それにプロテクションがききすぎてると、テントサイトでの動きに不自由したり、現地での散策にも向きません。
ということで、なるべくタウンユースにも振れた カジュアルなものがいい。
それはいいとして、難しいのが全天候・全季節に対応するという点。
実際はそんなパンツは存在しないでしょう。
夏の湿気を逃がすよう透湿性が高ければ、その分生地の厚みは薄くなり防寒性や防風性に難がでますし、その逆も然り。バイクと同じで、各条件とそれを満たす項目というのは常にトレードオフの関係なわけです。
というわけで、管理人のパンツに対する考えとしては
②防寒用のインナータイツ
③ダウンパンツ
④オーパーパンツ
を組み合わせて温度・対天候管理をするという結論に至りました。
幸い日本は 夏はクソ暑いし冬は場所によっては氷点下になる。さまざまな条件をテストできる地理条件。上の4つの組み合わせで今のところはクリアになっています。
この内、最も大事な①の基軸となるパンツが今回紹介するクシタニのエクスプローラージーンズというわけです。
クシタニ エクスプローラージーンズ
こちらが、
KUSHITANI EXPLORER JEANS クシタニ エクスプローラージンズ EX-1216
見た感じは割と地味でオーソドックスなジーンズ、って感じでしょうか。
スペックをみてみましょう。
・材質
表面:北米産ステア本牛革
裏地:ポリエステル100%メッシュ
・日本製
・カラーはブラック/インディゴブルー
・サイズは 28inch~36inch
・丸洗い可能!本革なのに!
・特殊フッ素加工による高い撥水性
・膝部分にプロテクション装着可能(付属はしないよ)
・税込 61,600円 た、タケェ・・・( ;∀;)))
なにより驚くべきが、本革なのに丸洗いができるというところ。
詳しくみていきましょう。
エグザリートレザー
エクスプローラージーンズに適応されているエグザリートレザー。詳しいメカニズムはよく分かりませんが、表面だけではなく革の深部にまでフッ素を浸透させることで、夏には高い透湿性を、雨には高い撥水性を発揮するとのことです。
それだけではなく、この技術により本革でありながら洗濯機で丸洗いが可能!
バイクウェアは排ガスや虫の死骸など、見えない汚れが徐々に付着していくので、レザーウェアとはいえ洗えるのは嬉しいですね。
概観
こちらが、管理人が約1年、ほぼ毎日着用しているエクスプローラージーンズ。後ろはこんな感じ。地味と言えば地味ですが、飽きのこないスタイルかと思います。
エクスプローラージーンズはそのスタイルや裁断の違いで、
スタンダードなエクスプローラージーンズ
ライドモデル
ネオモデル
メッシュモデル
レディースモデル
と5つラインナップされていると思います。
管理人のは、スタンダードタイプのEX-1216に相当します。
内側に色々と着込むことを考えたのと、あとは一番雨の当たる前方投影面の縫い目が少ない方がいいかなぁ、と思ったからですが、
縫い目の位置と防水性に関連があるかは?です。
細かい部分
では、細かくみていきましょう。
正面のボタンには “EX” のロゴが。
ステッチもとてもきれいで見ていて気持ちがいいです。
左側にのみコインポケットが付いてますが、ここに小さいフォルディングナイフなど忍ばせておくと便利だったり職質の時に後悔したり。
ひとつひとつの金具にも “EXPLORER JEANS” の刻印が。芸が細かいですね。
構造はダブルウォール構造になっていて(テントかよ)、裏地にメッシュがあてがわれているため汗ばんでいてもスムーズに脱ぎ履きができます。
裏地は、スウェードっぽい生地感です。
めちゃめちゃ頑丈。
裏地のメッシュですが、これが、かなりいい。革特有の脚の通しづらさなどが皆無です。
フロントジッパーの金具も拘られてつくられてそうです。
YKKの刻印はなく、ここにもEXの刻印。
ウェスト裏側。
ベルトループ周辺。
ベルトの劣化がやべぇ。
膝裏の縫製部分。
ちょうど股の部分で、各ピースが十字に合わさるところ。
長時間雨の中走ると、ここからは浸水してきます。
それはシート下部に腿に挟まれた状態で水が貯まるからでしょう。
後ろポケットのステッチは、、、、よく見るとクシタニのロゴだ。
随所に “EXPLORER” のロゴがみられます。
洗濯後干すのにも、掛けて保管するにも便利なフックベルトがついています。
タグ。サイズは実際に履いて要確認ですね。
内側に極厚のインナーやダウンパンツを履くことを考慮して、わずかにゆったりめのサイズにしています。
参考までに、管理人はウェスト77cm くらいで size 30 を使っています。
生地表面のアップ。とにかく質感がいいです。においもいい。
でもにおいはしばらく使っていると消えてしまいます。
エクスプローラージーンズでバイクに乗ろう
じゃあ、実際にバイクに乗ってみましょう。
正面。管理人は、身長:173cm 体重:65kg 太ってもいないし、痩せてもいないです。ウェストは約77cm。
少し足首付近がダボつくくらいがちょうどいいです。
これで普通に街歩きしても、そんなに違和感ありませんよね。
後ろ側。そこはかとなくライダーズっぽくていいですね。
ちなみに、防寒性はそこそこありますが、防寒用ウェアではなく、オールシーズンなので、中にインナーを履くことを考えたらサイズには少し余裕をもったほうがいいでしょう。
横から。シューズはガエルネのタフギア フラット。構造的にも材質的にも、ブーツインより、被せた方が見た目的にもしっくりきます。
後述の通り撥水性はかなり高いですが、完全防水パンツではないので、オーバーパンツを履くことを前提とすればあんまりダボついたサイズもおすすめではありません。
またがるだけでも足首のもたつき感はなくなります。
さすがクシタニ製だけあって、バイクに跨った時に一番しっくりくるよう裁断・縫製されているような。
あとは車種によりけりですが、レーサーレプリカやSS乗りの場合 膝の曲がりも大きいため、それなりに足首に余裕のある裾上げをしておくのがいいでしょうし、よりアップライトなポジションであればダボつきを抑えるために、もうちょい上げてもいいかもしれませんね。
※裾上げは購入時、クシタニの店舗でやってくれます。
ちなみに裾上げ時、末端の処理は左のようにステッチをいれるのが一般的ですが、右のように切りっぱなしのようにしてもらうこともできます。
常にブーツインスタイルとする場合は、切りっぱなしの方が厚みが抑えられていいと思います。
そして「裾上げカード」なるものをいただけるので、購入後 最初の1回だけ裾上げのやり直しを無料で行ってくれます。
膝部分にはプロテクターを入れることもできます。写真のヨンダボだと ややポジションきつめなので今はいれてませんが、テネレに乗る時は入れようかな。
膝とか肘って、血液供給が少ないので、特に冷えやすいです。なのでプロテクターをこういうとこに入れると防寒の役割にもなるんですね。
➡【エクスプローラージーンズにプロテクターを挿入】
そしてやはり革なので!全然滑らないのもいい!
パンツとシートが滑るとブレーキングの度に体が前に持ってかれたりしてけっこうストレスですよね。
エクスプローラージーンズは、シートとのグリップがすごいので、ほんとに全然滑りません。
テネレ×エクスプローラージーンズのショットも何枚か。
どんなバイクにも馴染み、ライディングを支えてくれるでしょう。
このようにアップライトなライディングポジション&ブーツインなのであれば 裾上げはやや高めの位置&折り込み無 がおすすめです。
撥水性・防水性やいかに
結論から言うと、エクスプローラージーンズの撥水性・防水性は「素晴らしいが、完全防水ではないので注意」です。
今までも撥水素材のパンツなどいろいろ経験しましたが、
・なんだかんだ浸水する
といった不満がありました。
このエクスプローラージーンズは、先述のエグザリートレザーが秀逸なのでしょうか、とても不思議な素材だなぁと感じるくらいバッチリ撥水するし、気づいたら何事もなかったかのように乾いているのです。
雨の日の写真が都合よくなかったので、シャワーを数十秒ぶっかけてみました。
最初のわずかなうちはHPトップ写真(↑)のように水を水玉のように撥水しますが、それを通り越して水をかけつづけると、
さすがにこのように生地表層に浸水したような感じになります。が、
内面への浸水は皆無。そして数分そこら辺に放置しておくと、
何事もなかったかのように速乾します。
普段雨の際も同じで、室内に入ってしばらくしたら元通りになるというのは、なんとも不思議です。しかも革なのに・・・当然ですが、濡れる前後で質感などに変化はありません。クシタニのHPでは、「多少の雨なら」と謙虚な記載がみられますが、けっこうな雨のなか1時間程度走っても、脚が濡れることはありませんでした。
ただし、股下部分は雨水が貯まるせいか、少し浸水を感じます。
あくまで完全防水ではないため、大雨の再はオーバーパンツの併用をおすすめします。
あるいは、シートに雨水が溜まらないようメッシュなどを被せると、股下部分の縫製部から水が掃け、ここからの浸水を防ぐことができます。
まとめ
クシタニ エクスプローラージーンズ、秀逸なライディングパンツです。
僭越ながら、良い点と改善点をまとめてみます。
Good👍
・単独でかなりの撥水性をもつため、ある程度の雨なら他の防水対策が不要
・しかも撥水性は半永久的に持続
・洗濯機で丸洗いできる
・それによる色落ちはクシタニで再染色できる
・他、修復などのアフターケアもクシタニに頼めばやってくれる(よね?)
・購入時、店舗で裾上げしてくれる(初回1回だけ 無償で裾上げのやり直しをしてくれます)
・サイズを考えておけば、インナーやダウンパンツを内側に、外側にオーバーパンツを併用し、全天候・季節に対応できる
・質感がいい
・においがいい
・つくりがいい
・シートとグリップして滑らない
・たぶん20年は使える
・耐久性も高く、ちょっとした擦れなどではビクともしない
・オーソドックスなスタイルが逆に飽きない
もうひと押し👉
⇒これは仕方ない。品質なりの金額だと思う。
・重い
⇒これは、よくも悪くも。ある程度の重さが心地いいってのもあるし、耐久性とトレードオフです。
・ポケットがやや取り出しづらい
⇒もう少し入口が大きめのほうが扱いやすいかも。
忌憚ない、正直なレビューをこころがけてもべた褒めするしかありません。本当につくってくれてありがとう、という気持ちになります。
気軽に買える金額ではありませんが、長く使えることを考えても 後悔しない買い物になること間違いありません。
裾の位置とサイズだけ気をつけてね。
先述の通り、いくつかのモデルがあるので、クシタニショップでの試着を推奨しますが、一応リンク貼っておきます。