【バイク用グローブ 常時】WEST RIDE: Classic All Weather Standard Glove を1年使ってみて

こんにちは、世界放浪2輪旅を目指す管理人です。

冬のバイクは寒い。
「暑い日は暑く、寒い日は寒く、雨が降れば濡れる これバイクなり」
とかなんとかいっちゃったって、結局寒いのがいいなんてドMな人はごく僅かで、バイク乗りだって日々防寒や防水のギアを探し求めているわけです。
特に手はただでさえかじかみやすい上に、バイクではもろに走行風を受けるため、冬用のグローブをなににするかというのはとても悩むところ。

というわけで、今回は1年間使ってみた件のグローブのレビューをしたいと思います。

West Ride Tokyo

実家の近くに目黒通りがあり、目黒通り沿いは面白い店が沢山あるので、ヒマな休日などはよくこの通りをぶらぶら歩いたりしていました。

https://www.w-river.com/shop/westride-tokyo/

そんな中に、店の前に立派なハーレーを鎮座させる店が・・・・サイドバルブか・・・? 初見はスルーしてしまったが、後にワールドライダーメタボンさんの行きつけの店であることを知ります。

https://www.w-river.com/shop/westride-tokyo/

モーターサイクル関連のウェアを中心に扱っており、カジュアルなパーカー・Tシャツなどからハードな革ジャンまで、幅広く店内に展示されています。

ディアスキングローブが紹介された

そんな感じで 頭の片隅にWest Rideという店はあったのですが、どちらかというとSS寄りの志向が強かった自分にとってはちょっと毛色がちがうかなとも思っていたのですが、その後、世界1周を考えるようになり、いろいろな道具を吟味するにあたり、ワールドライダーメタボンさんのブログにて以下の記事を見ることになります。

【WESTRIDE】ディアスキングローブがオススメの理由

これを見て、
ん? WESTRIDE って、あの店じゃん。
となり、店を再訪。ちょうど真冬に差しかかろうかという時期だったこともあり、グローブを購入しました。

Classic All Weather Standard Glove

CLASSIC ALL WEATHER STANDARD GLOVE

スペック
〈素材〉Deer Skin (鹿革)
〈装飾・適応テクノロジー〉

・ROUGH OUT PADD
・GATHERD WRIST
・100G THINSULATE INSULATION
・SYMPATEX

〈詳細〉
MADE IN USA
THINSULATEとSYMPATEXを使用した耐寒防水MODEL。手首周り全体が隠れるSTANDARDな長さのGLOVEになります。
1897年ワシントン州セントラリアでジェームス・チャーチルによって創業したCHURCHILL GLOVE社へ別注するNEWライン。LEATHERのカシミアと呼ばれる最上級のDEERSKINを使用した同社の代表的MODELをベースとし、掌に充てたWESTRIDE独自の低反発のウレタンフォームパッドシステム、パターンを採用し操作性、耐久性を向上。通常ラインのチャーチルグローブの2倍以上の耐久性があるのも納得の出来です。
DEERSKINは柔軟性や通気性・吸湿性が高く、他のLEATHERと比較しても硬化しにくい特徴を持つため「天然の機能性素材」と言われる程の高性能素材。フィット感にも優れRIDINGの際の長時間の使用でも不快感も無く非常に丈夫。また使い込むことで使用者の手の形により一層馴染んでいきます。
薄くて暖かいのコンセプトで作られた高性能中綿素材のTHISULATEを採用し保温性を確保。SYMPATEXはフィルム状の素材を3層に重ねた素材。3層にすることで高い防風性・防水性・透湿性を実現しました。これにより秋冬の厳しい環境下でのRIDINGに耐えうる仕様となりました。

〈サイズ〉
XS  S  M  L  XL  の5サイズを展開

〈色〉

ホワイト ブラック ゴールド の3色

実際に使ってみて

グローブの概観ですが、革製のグローブの中でもかなり厚手の部類であることが分かります。

   

装着感は、最初は「けっこう分厚くて硬いな」という印象があり、やや握り心地に抵抗がありましたが、しっかりした革製品というのはみんなそういうもんではないでしょうか。自転車の革サドルや野球のグローブなど、ある程度の「馴染み期間」というのがあります。
ただ、だいたい3ヶ月くらい使っていると革が手の形に馴染みだし、固い握り心地などはほとんど気にならなくなりました。これは布製のものにはない感覚です。店主のすすめで、サイズはややピッタリ目のものを選びました。
ささいなことのように感じるかもしれませんが、手首部分にベルクロやバックル構造がないのも👍です。
装着する時、外す時、いちいちテープで留めたりする必要があるのは、意外と面倒です。特に停車中にタンクバッグの中身を取り出したり・・・といったシチュエーションでは、サッと外せてサッとつけられる方が圧倒的に使い勝手がいいと好んでいます。

手のひら部分には特殊なパッドがアプライされており、剛性を高めると共に高いグリップ性があります。薄ーいグローブだとまず最初に破けていく部分ですね。

逆にあんまり分厚くしてアクセルワークに影響は?と思われるかもしれませんが、レーサーレプリカのようなピーキーなアクセルワークでも感覚的に全然問題なく、しっかりとグリップしてくれます。だいたいこのようなパッド、1年くらいしてくると端の方が剥がれたりしてくるのですが、見ての通り、全く変化なしです。

製作はアメリカのChurchill Glove 社
Made in USA
3M Thinsulate 中綿による高い保温性
Synpatex レイヤー構造による防風・防水性

縫製技術が高いのか、けっこうな酷使を1年間つづけても、糸のほつれなどは一切認められません。この辺がほつれてくると 「なんかやだなぁ~」という感じになるのはバイク用グローブに限った話ではないですよね。

ウィンカーやライトの操作が多い左手の親指。ここはさすがに革の表面に擦れがでてきていますが、革そのものが非常に厚く丈夫なため、ほんのかすり傷程度といった具合です。
確かに税込みで2万を超える金額は決して安くありませんが、10年以上使えると思えばいいのではないでしょうか?

肝心の防寒性は?

とまぁここまで褒めちぎってみましたが、では肝心の防寒性や防水性はどうでしょう?

防寒性に関して
冬用グローブの中では防寒性は高い部類といえそうです。いろいろな冬グローブがありますが、それらの中でもかなり厚みがあり、Thinsulate中綿による保温とSympatex のレイヤーによる防風も相まって、かなり寒さから手を守ってくれます。
ただし、やはり長時間乗っていると手はかじかんできますし、外気温が10℃くらいか、それ以下になってくると手の冷えは避けられないでしょう。これはおそらく、どんな高性能なグローブでも同じことだと思います。これ以上は、ハンドルカバー・電熱グローブ・グリップヒーターなどの力を借りるしかないと思います。
また、グリップヒーター対応のグローブではないため、グリップヒーターをつけた状態でもなかなか熱が伝わって来づらい感じがあります。これは革が部厚いのが仇になっているといえます。現実的な使用外気温としては 6~7℃から25℃ くらいの気温帯での使用がメインになると思います。

また丈は短めなため、外気温10℃以下くらいになってくると冷気がこの隙間から侵入してきます。
そういった意味では本当に極寒対応とはいえないので、同系列のガンレットタイプなどがよいでしょう。

防水に関して
Sympatexメンブレンがはいってはいますが、完全防水とはいえません。小雨程度であれば何も気にする必要はありませんが、何度か予期せぬ大雨に見舞われた際は浸水しました。ただ、革は非常に柔らかいため、水分が乾けばほぼ元の状態に戻ります。一度濡れて乾いた革がカピカピになってひび割れてくる、というような事は全然なく、耐久性は高いです。ただし、長く愛用するために 雨の日はオーバーグローブなどを併用したほうがいいでしょう。

まとめ

1年間使ってみた結果、Classic All Weather Standard Glove のいいところは

・革が柔らかく、手に馴染んでくる楽しみがある
・手に馴染んでくると非常につけ心地がいい
・鹿革独特のいいにおい
・手首部分にベルクロなどがなく、着脱が早い
・ある程度の雨だったらへっちゃら(完全防水ではない)
・とにかく丈夫で、安心感がある
・グリップがしやすい

逆にいまひとつな点を挙げるとすれば

・完全防水でない点
・革が厚いため、グリップヒーターの熱を感じづらい
・丈が短いため、ジャケットの袖との間に隙間ができ、冷気が侵入する

といったところでしょうか。いずれにせよ、非常に頼もしいグローブであることに違いはありません。
極寒時以外の多くの時期をこのグローブで乗ることになりそうです。

 

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