こんにちは、世界放浪2輪旅を目指す管理人です。
本ブログで度々、しつこいくらいに取り上げているアウトドア用バーナー
SOTOのストームブレイカー。
今まで、
【ストームブレイカー概要】
【点火方法~ガソリン~】
【点火方法~ガス~】
【点火方法~CB缶~番外編】
【ストームブレイカーの収納】
【ストームブレイカーの分解~ポンプ編~】
【ストームブレイカーの分解~バーナー編~】
【ストームブレイカーのメンテ道具まとめ】
の記事を書いてきました。
本記事、9記事目をもって完結とする予定です{たぶん(たぶん)}。
この記事に関する重要注意事項
まず、ストームブレイカーに対して正規で供給されている交換パーツは
・交換用ジェネレーターユニットSOD-3722
・交換用ノズルユニットSOD-3723
の3つのみです。
基本的にこれ以外のものは小売りされていません。
しかし、本記事ではこれ以外の交換パーツを多数紹介します。
これはぼくが、
✔各国のガソリンでストームブレイカーが機能するかをレポートしたいこと
✔ユーザーメンテを超えた範囲の作業であること
✔そしてそれにより生じるあらゆるトラブルを自己責任としてもつこと
などを直接新富士バーナーの開発者の方と話し合った上で、
特例で交換パーツを供給していただきました。
従いまして、この記事を読んで、
「あ、頼めばこんなに色々パーツ買えるんだ」
と安易にメーカーに電話やメールなどをしないよう、固くお願いします。
基本的に日本国内で使用する分にはユーザーメンテ内で十分です。
それを超えた作業をする合目的的な根拠と、交換パーツが必要になるシチュエーションの現実的な予測がないのであれば、このようなものは必要ありません。
なぜそんなに交換パーツが必要?
そもそもなぜそんなにストームブレイカーの交換パーツなどに拘るのかといえば、それだけバーナーが大事なギアだからです。
おそらく、バイク世界旅において生命線となるのは、
ガソリン・水・食料
この3つでしょう。
次に大事なのが
居住・防水・防寒
あとは快適性や持続性を担保するために必要な余剰なものと言っても過言ではありません。
衣食住を積んで走るバイクツーリング。
いつでもどこかにファミレスがあるわけではないので、食を司る道具は特に大事というわけです。
さて、では実際にストームブレイカーの交換パーツとして必要なものを列挙してみましょう。
起こり得るトラブル=燃料詰まり
世界ツーリング中に起こり得るトラブルとしては
・粗悪ガソリンによる各所の詰まり
この2点です。
破損に関しては、もはや考えてたらどうしようもないので、収納ケースや収納する位置などに気をつけるようにします。
問題は
「粗悪ガソリンによる各所の詰まり」
です。そんなことある?と思われるかもしれませんが、たぶん日本ではないと思います。実際今まで10ℓくらい使ってきましたがそのようなトラブルはありませんでした。
しかし、アフリカを走ってきた先輩ライダーや、現在アフリカで使用中の方の報告によると、ストームブレイカーの前身であるMUKAストーブは燃料詰まりをおこして点火不能になるという症状が実際に生じるようです。ストームブレイカーは様々な点でMUKAから改良されていますが、ポンプの基本構造は共有なので、MUKAで起こるトラブルはガソリン使用時のストームブレイカーでも起こると思っていいでしょう。
交換パーツの列挙
というわけで、ストームブレイカーの構造を徹底的に分解・解析した上で、ガソリンの経路に相当する部分のパーツは持っておこうという思考で、
上の写真の中でガソリンの経路・あるいは酷使により消耗するパーツを列挙します。
2.燃料吸い上げホース下流Oリング
3.燃料吸い上げホース下流スプリング
4.燃料吸い上げホース下流真鍮スモールパーツ上流側
5.燃料吸い上げホース下流真鍮スモールパーツ下流側
6.燃焼吸い上げホースフィルタ長用
7.燃料吸い上げホースフィルタ短用
8.燃料吸い上げホース固定ネジ
9.燃料吸い上げホース長
10.燃料吸い上げホース短
11.コントロールダイヤルフリクションスプリング
12.コントロールダイヤルフリクションベアリング
13.ピストンパッキン
14.エンドキャップ
15.ジェネレータユニット
16.ノズルユニット
17.ホースユニット
以上が、交換パーツとしてストックしておくパーツのリストとなります。
※ちなみに2~12の名称はぼくが勝手に命名したものなので、正規の品名などはありません。
交換パーツメンバー紹介
では、それぞれをドアップで見ていきましょう。
ポンプ本体Oリング
スマートポンプ本体の、メインのOリングです。フューエルボトル内の密閉に大きく関与します。
燃料吸い上げホース下流Oリング
ポンプ内コントロールダイヤルより上流にあるOリングで、コントロールダイヤル本体にスプリングで強く押し付けられています。
燃料吸い上げホース下流スプリング
ポンプ内コントロールダイヤルより上流にあり、2番のOリングをコントロールダイヤルのシリンダー部分に押し付ける力を発揮しています。
燃料吸い上げホース下流真鍮スモールパーツ上流側
燃料吸い上げホースがシーリングされている直下の部分に挿入されている真鍮のスモールパーツ。内径部にスレッドが切られているのは、おそらく取り外しのため?
燃料吸い上げホース下流真鍮スモールパーツ下流側
4番と酷似しますが、こちらには内径部にスレッドは切られておらず、純粋な円柱パーツといったかんじ。4番の真鍮スモールパーツと共に3番のスプリングを挟むような位置に挿入されています。
燃料吸い上げホースフィルタ長用
燃料吸い上げホースの先端に取り付けられているフィルター。こちらは長い方のホースのフィルタで、燃焼時もガソリン内に浸ります。ガソリン経路の最も上流に位置し、一番詰まる可能性の高いパーツと考えられます。
燃料吸い上げホースフィルタ短用
6番と同じく、燃料吸い上げホースの先端に取り付けられるフィルタで最も上流に位置しますが、燃焼時はフューエルボトルの気相に位置するはずなので、6番ほど詰まる可能性は高くないか。
燃料吸い上げホース固定ネジ
燃料吸い上げホースをポンプ本体に固定するネジ。丁寧に扱えばあまり消耗するとは思えませんが、とにかく小さいので紛失の可能性大。
燃料吸い上げホース長
フューエルボトルからガソリンを吸い出すホース。6番が込みです。
アフリカで使用されたMUKAのこの部分が、ピンクと黄色が混じったような色になっているのを見たことがあります。日本のガソリンでは、そのようなことはありません。
燃料吸い上げホース短
フューエルボトル内で気相を吸い上げるホース。長い方に比べれば詰まるリスクは低そうですが、携行時などほとんどの時間はガソリン内に浸るので、要注意です。
コントロールダイヤルフリクションスプリング/ベアリング
コントロールダイヤルの位置を決めているベアリングと、それをダイヤルのシリンダー部へ押し付けるスプリング。直接ガソリン経路にあるわけではありませんが、分解時に紛失の危険大。
ピストンパッキン
ポンプピストンの先端部にあるパッキン。フューエルボトル内の加圧に大きく関与します。一般的にはシリコングリスでメインテナンス。
エンドキャップ
ここまでの中で、初のバーナー側パーツですね。
バーナー自体、ガソリン経路でいえば下流側ですが、質の悪いガソリンや灯油はススも多く出ます。エンドキャップのフィルタは定期的なクリーニングが必要です。
ジェネレーターユニット
ジェネレーター内に挿入されるスプリングと円柱形スモールパーツ。
これらは「ジェネレーターユニット」として全て込み込みです。
ノズルユニット
ノズル固定用ボルト&真鍮ワッシャ。
これらと、14番エンドキャップは全て込みで「ノズルユニット」です。
勿論、ノズル内に圧入されているグラファイトパッキンもちゃんと入っています。
ホースユニット
ホース固定用のボルト&真鍮ワッシャ。
これらと、ホース内、バーナー側に圧入されているグラファイトパッキン、全て込みで「ホースユニット」です。
各パーツの収納
いかがでしょうか?
これだけストックパーツがあれば、おおよそあらゆるトラブルに対応できそうです。ただ、トラブルの原因が何なのかを突き止めるのはまた別問題として大変なわけですが・・・・
これだけ小さいパーツが沢山あるので、まとめてパウチに だとちょっと心配なので、パーツケースに分けて入れています。
東急ハンズやドンキなどで売ってる小分けにできるパーツケースですが、
そのままだとジェネレーターなどが入らないので、中隔部分を削ったりして、調整しています。
ホースユニットは入らないので、他のメンテ用道具などと一緒にまとめようかな….
こんなの、野外でバラバラになったら地獄なので、何か弁当箱とめるやつみたので縛っておいたほうがいいかもしれませんね。
まとめ
これにて、9記事に及ぶストームブレイカーのレポート 完結です!
くどいようですが、この記事を見て、新富士さんに
「ブログで交換パーツ買ってるの見ました。売ってください。」
と連絡したりしないようにお願いします。
勿論、ぼくと同じような目的や根拠があってのことであれば、その旨を説明すれば真摯に対応してくれるかと思います。
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