【クローズドセルの誘惑】サーマレスト Zライトソル vs プロライトエイペックス

こんにちは、世界放浪2輪旅を目指す管理人です。

野営を繰り返すキャンプツーリングでは、夜しっかりと眠ることはとても大事だと思います。
特に寒さで夜中に何度も目が覚めると、朝どっと疲れた状態で走り出すことになり いろいろと捗りません。
どこであろうと普段と変わらず眠るには、ギア以上に慣れや性格の問題もあるとは思いますが、少なくともギアに関する部分を担保しておけばあとは時間の問題でしょう。

今回はキャンプ会永遠のテーマである
エア注入式マット か
クローズドセルマット か

を取り上げてみようと思います。

サーマレスト プロライトエイペックスを振り返る

中学生から使っていたイスカのピークライトマットレスをアップデートし、ここ数年はサーマレストのプロライトエイペックスを愛用しています。

詳しくは➡【マットの最高峰 サーマレスト・プロライトエイペックス】ですが、改めて良い点と悪い点を挙げると、

〇良い点

・十分な厚みがあり、高い断熱性がある。
・適度なボックス形状が心地よく、寝心地もよい。
・エアバルブは修理可能。
・エアの注入・排出がスピーティで操作性がよい。
・厚みの割りに収納サイズがコンパクト。
・生地にも厚みがあり、耐久性が高い。
・本国生産でクオリティに信頼がおける。

●悪い点

・滑り止め加工がないためシュラフの下で位置がずれる
・1日走り終えた後だと、膨らませるのがけっこう億劫。
・収納に時間がかかる。
・パンクのリスクは払拭できない。
・呼気を使うのであれば、内部でのカビ発生や加水分解による劣化は避けられない。

といった感じでした。

1~2泊の短期であれば特に問題にならないのですが、長期のロンツーとなると、特に
・収納が面倒
・膨らませるのが面倒
というのがボディブローのように効いてきます。
なおかつ
・パンクのリスクやマットそのものの劣化
が付きまとうのもタフさが求められるギアとしては微妙です。

エア注入式マットとしては間違いなく秀逸なプロライトエイペックスですが、過酷な状況下で長期に渡って使用することを考えると、これ単独というのはけっこうリスキーなんじゃないか?
という考えに至るわけです。
事実、エアマットの内部凍結やエア抜けにより辛い思いをしたという体験談は意外に多くあるものです。

サーマレスト Zライトソル

エア注入式マットの
・繊細さ
・展開/収納の面倒さ
を完全に払拭してくれるのが クローズドセルマット です。

管理人が入手したのはクローズドセルマットの中でも定番中の定番
サーマレスト Zライトソル
スペックは以下のようです(レギュラーサイズ)。

サイズ:51×183cm
重量:410g
材質:架橋ポリエチレン
厚み:2cm
収納サイズ:51×14×13cm
R価:2
アメリカ製

アコーディオン型の折り畳み式で、展開は3秒 収納も3秒です。
この展開や撤収の簡便さは、野営を繰り返す上では非常に大事だと、最近になって更に実感しています。
マットだけならまだしも、テントやコット、シュラフなど 設営・撤収しなければならないものが複数あると、マットに息を吹き込んで膨らませたり、空気を抜きながら丸めて収納するという作業が無くなるのはとてもありがたいのです。

表面の凹凸はこんな感じで、サーマレストは ” peak & valley ” と呼んでいます。

銀色に見えているのはアルミの蒸着で、Therma Capture はサーマレストの他の製品にも他用されている保温技術です。
同じクローズドセルマットのアルミ蒸着無モデル Zライト と比較すると、断熱性が20%up ということらしいです。

実際の使用

アルミ蒸着面は片側だけなので、どちらを上にするか論みたいのがありますが、表面性状的には銀色の面を上にするのがよさそうで 暑い時のみ反対側にするというのが一般的な正解のよう。
また、どちらにせよマットのようにツルツルと滑る感じがないのでシュラフ下からはみ出してしまうこともないです。

管理人の身長がだいたい173~4cmくらい(9年間健康診断をブッチしつづけているため正確には不明)、
マットの幅が51cmなので、肩はすこしはみ出てしまいます。
長さはほぼ完全に全身をカバーしてくれます。

クローズドセルマットのよいところは、こんな感じで折りたたんで座布団のように使えるところ。
雑に扱ってもパンクの心配はないし、いちいち空気をいれたり収納する必要もないので、「荷物から取り出して使う」までのハードルがめちゃめちゃ低い。

プロライトエイペックスとの比較

今まで使ってきたプロライトエイペックスとZライトソルを比較してみます。

まず収納サイズですが、言わずもがな、圧倒的にZライトソルが嵩張ります。

バックパッカーの場合は、Zライトソルは外付けが必須になるでしょう。
管理人の場合、シートダッフルの底に下敷きのようにしいて、その上に他の荷物を入れることで あまり気になりませんでした。

プロライトエイペックス Zライトソル
サイズ(レギュラー) 51×183cm 51×183cm
収納サイズ Φ12×28cm 51×14×13cm
重量 630g 410g
材質 50D ポリエステル 架橋ポリエチレン
厚み 5cm 2cm
R値 3.8 2
Made in USA Made in USA

各スペックの比較はこのようになっており、
厚みとR値でのZライトソルの劣りが厳冬期にどうなるか・・・? が気になるところです。

展開サイズはどちらも同じ。
強いて言えば、プロライトエイペックスは足部分の幅が狭いため、朝起きるとシュラフの下から滑り出てしまっている事があります。

もはや好みの問題かもしれませんが、コットとの併用だと厚みのあるプロライトエイペックスの方がコット表面との段差が気になり、
その点厚みが薄いZライトソルの方がコットと一体化(?)し違和感が少ない

ただ、これだけ厚みの差があるので、断熱性に関してはプロライトエイペックスに軍配があがります。

トレッカーが使えるか?

以前、【サーマレスト トレッカーチェア~マットを座椅子に変換してより快適に】の記事で紹介した同じくサーマレストのトレッカーですが、
これはメーカー的にはエア注入式マット用につくられています。
果たしてZライトソルでもトレッカーは使えるのでしょうか?

結論としては、問題なく使える が、プロライトエイペックスを装着した状態の方が快適
それそんなに重要?と思われるかもしれませんが、管理人的にはテントの中でPC作業などをする時は常にこのスタイルでやってるので、トレッカーが使えるかどうかはとても重要なんです。

悩んだ末、トレッカーチェアは最終的な装備から外れています。

まとめ

以上を踏まえて、誠に勝手ながらプロライトエイペックスとZライトソルをバトらせてみると、

プロライトエイペックス Zライトソル
断熱力
収納性
展開/収納の楽さ
コットとの馴染み
トレッカーとの相性
耐久性
汎用性
シュラフ下での滑り

というわけで、
まぁほぼほぼ互角ですがという結果になりました。
ただし、やはり旅の期間などを鑑みると、「エア注入式マット単独」はリスキーかなと思っています。

「両方持っていき」、基本はクローズドセルを使い、極寒時のみマットも併用する というのが最強ですが、さすがにそれは賢くない・・・
今の感覚だと、Zライトソルに装備変更が濃厚かなぁ・・・

ん~悩ましいですねぇ。

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