こんにちは、世界放浪2輪旅を目指す管理人です。
CBR400RR 通称”ヨンダボ” 。
けっこう乗ってる人もいると思うのですが、エンジンオイルの交換に関する細かい記事は意外とないみたいなので、僭越ながら書いておこうと思いました。
ということで、今回はCBR400RR NC29 のエンジンオイル交換を紹介します。
作業の前に
エンジンオイルの交換作業に入る前に、まずは以下の準備をします。
①まずは暖気をする
アイドリングが安定して5~6分くらいでいいでしょう。
オイルを暖め、流動性を上げることでオイルの抜けをよくします。
特に冬の寒い時期はオイルが硬くなりやすいので、十分暖気したほうがいいでしょう。ただし、がっつり走ったりするとオイルの温度が上がりすぎますし、ヨンダボの場合はエキパイなどに近接した作業になるので、火傷の危険があります。
②リアスタンドをセット
これは必須ではありませんが、リアスタンドのメリットは2つあります。
1つは、地面とドレンボルトの間に距離ができて作業しやすくなること。ヨンダボのオイルドレンボルトはオイルパンの真下にあります。下から上を覗き上げるような視点の作業になるので、少しでも車体を持ち上げた方が作業しやすいです。
もう1つは、車体を垂直に保つことができるため、オイルの抜けがよくなることと、オイルレベルゲージでオイル量をみやすくなります。
③左右いずれかのサイドカウルを外す
おそらく、サイドカウルは外さなくてもオイル交換は可能だと思いますが、今回は見やすさのために外しています。
※写真では室内作業の関係で右側を外していますが、集合管が邪魔なので左のカウルを外したほうがドレンボルトにはアクセスしやすいです。
作業的には片側のロアカウルを外すだけでいいのですが、上の3つの外装を外して作業してみます。
カウル固定用のクイックファスナーやトリムクリップはどれがどこ用のものなのか、分からなくならないよう、トレーなどに並べておくのがよいかと思います。
オイルを抜く
廃油受けの準備
準備が整ったら、まずは古いオイルを抜いていきましょう。
オイルのみ交換時のヨンダボのエンジンオイル量は、3リットル強といったところ。廃油用の廃油パックは4L前後のものであれば十分です。
ポイパックの中にはオイルを吸収してくれる不織布が詰まっているので、手でほぐしておきます。
ドレンボルトを抜く
オイルがちゃんと抜けるよう、オイルフィラーキャップをはずしておきます。
いよいよドレンボルトを外していくので、ドレンボルト直下にポイパックをセットしておきます。
ヨンダボのドレンボルトはやや分かりづらい位置にあるのですが、写真の赤丸で囲った部分 オイルパンとエキパイの隙間を覗くと確認できます。
先述の通り、左側からアクセスすればエキパイがないのでもっと見やすいんですが・・・
周囲のボルトよりひときわ大きいボルトが、オイルドレンボルトです。
右側からアクセスするときはエキパイの隙間からオイルパン底面へアクセルするので、エクステンションがあったほうがよいですが、左側からであればTレンチ+ボックスソケットがオススメなり。
ドレンボルトのサイズは 17mm !
かなり強いトルクで締まっているので、しっかりした工具を使いましょう!
1/4 sqでは力不足だと思います。
普通に順ネジです。上下逆の作業なので、間違えないように~
最初の一番硬いところが回れば、あとは指で回していけます。
完全に抜けると勢いよくオイルが飛び出してくるので外れそうになったらラジオペンチなどに持ち帰るとよいかもしれません。
ドレンボルトが抜け、オイルが勢いよく出てきました。
オイルが概ね抜けてくると、段々勢いが弱くなりますが、ここからもダラダラと出続けるので、他の作業でもしながら気長に待ちましょう。
この時、車体が垂直じゃないと、オイルパンの片側にオイルが偏ってしまうので、リアスタンドが重宝します。
いずれにせよ100%完全にオイルを抜き切るなんてことはできないので、
ある程度オイルの滴りが無くなったら、オイル抜きは終了とします。
廃油処理
こちらが廃油を吸ったポイパック。
抜けたオイルの性状も一応確認しておきましょう。茶色く、サラサラして粘度があれば 問題ないらしい。
白く濁っていたりしたら、バイク屋さんに相談しましょう。
エーモンのポイパックは親切にタイラップがついているので、このようにタイラップで袋を縛り、市町村区の定めるところに従って破棄してください。
高負荷・高熱・高回転・高圧に耐え、今までご苦労さまでした。
エンジンオイルは、バイクにとっての血液みたいなもの。
オイル交換は、さながら透析といったところでしょうか。
新しいオイルを入れる
ドレンボルトを締める
先ほど抜けたドレンボルト。オイル交換の際に注意するのは、ドレンボルトのシーリングワッシャを交換すること。
左が今までついてたワッシャ、右が新しいワッシャです。
まあ実際のところ交換しなくてもオイル漏れをおこすことはそうそうないと思いますが、一応。
色々なメーカーから出ているようですが、今回はデイトナガレージのドレンワッシャを使います。
ヨンダボのドレンボルトの適合サイズは M12 です。
シーリングワッシャが少し潰れることで高い密閉性を発揮するので、かなり強めに締めこんでいます。
既定トルクは・・・サービスマニュアルに記載ないので テルクでOK?
オイルの準備
オイルの詳しいスペックなどに関しては割愛しますが、
今回は WAKO’S の プロステージ S 10W-40 のオイルを使います。
必要なオイルの量はサービスマニュアルで確認してください。今回はオイルのみなので、
➡「3.2L」投入。小柄ながら4発なのでけっこう多いですね。
オイルは入ればなんでもいいのですが、
オイル投入口は割と小さいのと、いちいちほかの軽量器で測るのは面倒なので、目盛りが付いていて、なおかつ注ぎ口が細くなっているオイルジョッキをひとつ用意しておくことをおすすめします。
ぼくは
瑞穂化成の蓋つきオイルジョッキ 4ℓ
をつかっています。
残念ながらアマゾンに同じものがないので、似たものを↓↓↓
3.2ℓの新しいエンジンオイルをジョッキに用意します。
蓋つきなので異物が入る心配もありません。
注ぎ口にキャップついてるアルよ。
オイルを入れる
あとは、オイル投入口からオイルを入れていきます。
このジョッキ、投入口と注ぎホースがジャストフィットで、とても注ぎやすいです。
規定量オイルを入れたら、フィラーキャップを締めます。ここは手でギュっと締める程度でOKです。
オイル量をしっかりコントロールするのであれば、まずは規定量の 2/3 程度を投入後、少しエンジンを回してオイルを循環させ、改めて不足分を足すという方法が推奨されますが、数十cc の違いが許容されないようなものではないので、管理人は先に一気にいれて、後でオイルゲージで確認 といった感じです。
オイル量の確認
新しいオイルを入れたら 2~3分エンジンを回してオイルを循環させます。
エンジンを切ったら、やはり 2~3分放置して、オイルが安定するのを待ちます。
再び、車体を垂直にし、オイルレベルゲージでオイル量を確認します。
エンジンを回した際は、先ほどのドレンボルト周囲からオイル漏れがないかをよく確認しておきましょう。
まとめ
エンジンオイルの交換といえば、バイクメンテでは初級編だと思いますが、
気を付けるべき点はけっこうありますね!
また、オイル交換を自分で行った際は、
メーター値と日付、オイルの種類とオイルのみなのかフィルターも交換したのかなどの情報を記録しておきましょう。
覚えているつもりでも、そのうち絶対忘れますから。
お店にお願いした際は納品書を取っておけば、次はいつ頃交換するかの目安になります。
オイル交換に限ったことではありませんが、ちゃんとした作業をするにはある程度しっかりした工具の使用をおすすめします。
日本の場合はホームセンターの工具でもかなりしっかりした精度が出ているので良いと思いますが、
色々セットになって激安 みたいなのは避けたほうがいいと思います。バイクは大きなトルクを伴う作業もあるので、工具が負けてネジ頭をナメてしまったりすると余計大変な作業を生じたり、自力ではどうしようもなくなりかえって大きな出費につながるおそれもあります。
ということで、ヨンダボ乗りの方でこれからオイル交換にチャレンジする方がいたら、参考になれば幸いです。
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