こんにちは、世界放浪2輪旅を目指す管理人です。
以前【世界ツーリングの相棒は?】でも触れたのですが、現段階で第1候補である YAMAHA Tenere700。
東京モーターショー2019で発表されて以来海外版のサイトでは公式ページができていたが、日本のヤマハ発動機HPではまだ紹介されていなかった・・・
が、ついに日本の公式HPにもTenere700が姿を現した!
画像などはHPからの使いまわしだけど、とりあえずまとめてみます。
公式のカタログは→こちら 『YAMAHA Tenere700 カタログ』
仕様
カラーリング
カラーリングは3パターン 個人的にはマットブラックが好き。
スペック
車体価格:1,265,000(税込)
全長/幅/車高 | 237cm/90.5cm/145.5cm |
シート高 | 87.5cm |
軸間距離 | 159.5cm |
最低地上高 | 24cm |
車両重量(ガソリン満タン) | 205kg |
定地燃費(60km/h走行・2名乗車) | 35.0km/L |
WMTCモード燃費(1名乗車) | 24.0km/L |
エンジン種類 | 水冷4ストローク DOHC 4バルブ |
気筒数・配列 | 直列2気筒 |
総排気量 | 688cc |
ボア・ストローク | 80.0mm × 68.5mm |
圧縮比 | 11.5 : 1 |
最高出力 | 53kW(72PS)/ 9,000rpm |
最大トルク | 67 N・m(6.8kgf・m)/ 6,500rpm |
始動 | セルフ |
潤滑方式 | ウェットサンプ |
エンジンオイル容量 | 3.0L |
燃料タンク容量 | 16L (レギュラー) |
燃料供給 | フューエルインジェクション |
点火方式 | TCI(トランジスタ式) |
バッテリー容量/型式 | 12V 8.6Ah (10HR) YTZ10S |
1次減速比・2次減速比 | 1.925 / 3.066 |
クラッチ形式/変速方式 | 湿式多板 常時噛合6速リターン |
変速比(1速~6速) | 2.846(1) 2.125(2) 1.631(3)
1.300(4) 1.090(5) 0.964(6) |
フレーム形状 | ダブルクレイドル |
キャスター/トレイル | 27°00′ / 105mm |
タイヤサイズ・タイプ | 前:90/90 21M/C 54V チューブタイヤ
後:150/70 R18M/C 70V チューブタイヤ |
ブレーキ形式 | 前:油圧式ダブルディスク
後:油圧式シングルディスク |
サスペンション | 前:テレスコピック 後:リンク式スイングアーム |
ヘッドランプバルブ | LED |
乗車定員 | 2名 |
✔ガソリンがレギュラー指定なのはうれしい。まず安いし、ストームブレイカーに燃料を供給できる。価格は、、、、思ったより高かった・・・!
✔そしてガソリン満タン時の車重が205kg! 決して軽量ではないが、これなら荷物を下ろして引き起こしがなんとかできそう。
✔身長173㎝の自分にしては車高は少し高い、が サスの馴染みと荷物による沈み込みを考えるとローダウンは不要か(先輩ライダーからのアドバイス)。
✔前後チューブタイヤときたか!これは徹底的にアドベンチャー指向なのか。恥ずかしながらバイクのチューブ交換やパンク修理はやったことがない、、、、要トレーニング。
✔無補給航続距離はおよそ350km~400kmといったところだろうか。予備のガソリンを考えたら、ほぼ世界中の無補給区間はいけそうだ(それくらいガソリンスタンドはどこにでもある)。
✔2次減速比をみると ショートよりに振られている印象。おそらく1速での力強いトルク感が期待できる。
✔標準装備のピレリタイヤはブロックパターンでいかにもフラットダートなどが楽しそうだが、舗装路での走行性はいかに?
フィーチャーマップ
細部詳細の早見図です。
細部詳細
エンジン
まずエンジンは水冷・直列2気筒 DOHC4バルブ 270°位相クランクの688ccを搭載。MT07譲りの”CP2エンジン”採用で、どの回転数でも扱いやすい性質をもちながら軽量・コンパクトを実現している。豊かな低~中速度域でのトルクと、高回転でも伸びやかな特性を併せ持ち、これに加えて様々なシチュエーションでの乗りやすさを考慮されたギアレシオが相まって、オフロードでの走破性・オンロードで快適性を両立している。
エアクリーナーボックスへの吸気ダクト向きは進行方向になるように工夫され、後輪からの巻き上げを吸い込まないよう配慮されつつも、十分な吸気容量を確保している。
フレーム
フレームは新設計のダブルクレイドル。オフロード走行にかなりの比重が割かれた開発をされているため、車体に多くの負荷がかかることが想定されている。そのため、このフレームには、強度・しなやかさ・軽さを高次元で実現する高張力鋼という材料が採用され、重量を最小限にとどめながら、オフロードで要求される強度を保っている。
リアアームはアルミ製の重力鋳造パーツ。軽量と高剛性を両立し、優れた走破性と軽量化に寄与している。
更に、タンデムステップステー形状を最適化・スピットガードへの軽量孔設定、ヘッドランプ周りのステーを樹脂製とするなど、徹底的な軽量化が図られている。
サスペンション
フロントの倒立サスペンションは43mm径・210mmストローク。優れた接地感とショック吸収性を引き出すセッティングがなされており、圧減衰の調整スクリューはボトム側、伸減衰の調整スクリューはトップ側に装備され、調節可能となっている。2本のフォークを束ねるアンダーブラケットはアルミ鍛造製、ハンドルクラウンはアルミ鋳造性となっている。
リアのサスペンションも圧減衰・伸減衰の調節が可能なリンク式のモノクロスサスペンションを採用。
ブレーキ
ブレーキにはウェーブディスクとブレンボ製キャリパーを採用。ABSはオンオフの切り替えが可能で、舗装路走行時はABSオンがデフォルト推奨されている。ウェーブディスク径はフロントが282mmをダブルで配し、リアが245mmで、フロントは2ポット、リアは1ポットとなっている。ブレーキレバーは5段階調整が可能で、ブレーキペダル位置も微調整が可能となっている。
ホイール
オン・オフともに良好なパフォーマンスを発揮するタイヤは、ピレリ SCORPION RALLY STR フロントが21インチ、リアが18インチ。リムはアルミ製でスポークホイール仕様となっている。
シート
街乗りだけを考えるのであれば低い方がいいシート。ただし、オフロードでの様々なライディングシチュエーションを考慮し、スタンディング・シッティングのポジション変更などの条件が加味された結果、87.5cmというシート高になっている。
シート自体は前後別体式でリアシートはキーにて取り外しが可能。
ランプ
上側2つがロービーム、下側2つがハイビーム、下端部にポジションランプ、というように配列され、全てLEDの4灯ヘッドランプとなっている。
見た目のインパクトだけではなく、予期せぬトラブルが生じた際に他のランプで補完できるという機能性が考慮されている。光軸は調整ノブにて左右独立で調整可能。
フロントフェイス
スクリーンはライダーを走行風から守ると共に、路面状況をより多く確認できるように正面だけではなく両サイドも透明になっている。このスクリーンを固定しているステーは FIBERGLASS COMPOSITE 製で、カバーが不要なデザインとなっている。
スクリーンの内側にはナビなどのガジェットを装着するためのステーが標準装備され、スタンディングポジションでも視認しやすい配置となっている。
液晶システム
太陽光下でも見やすいように設計されたフル液晶マルチファンクションメーター。速度・エンジンの回転数・使用中のギア・ECOインジゲーターなどが表示されるが、必要最低限に抑えられている。
ハンドル周り
アルミ製のテーパーハンドルを中心に、液晶マルチファンクションメーターが中央に配される。
ライダーの手を転倒時に守るナックルガードも標準装備されている。寒期の走行風にも大きな助けとなる。
車体デザイン
オフロードやアドベンチャーを彷彿とさせるハイフェイスやタンクと車体とのバランスは、軽量感・タフネス・力強さが伝わってくるプロポーションとなっている。
スタンディング・シッティング、そしてシートの前、後ろ と上下前後へとポジションの変更が必要なオフロードライディング。その際に一番大きく動く膝の動きを邪魔しないよう、その部分の空間がなるべくフラットに仕上げられている。
その一環として、シート下の僅かな隙間にフレームが一部露出している。本来なら別でカバーされる部分だが、それをしないことで、スムーズなラインを確保しているのだ。
荷掛け用のフックも、車体に半分埋まったような構造によりライダーへの干渉が極力起きないように考慮されていて、なおかつ可変式ではないので、強度も確保されている。
転倒した際に引き起こしがしやすいよう、シート後ろ部分に握り柄のような波状の窪みが設けられている。
Tenere700 ムービー
開発者インタビュー
プロモーション・ムービー
Woeld Raid プロトタイプ
World Raid ムービー(stage1 オーストラリア)
World Raid ムービー(stage2 モロッコ)
World Raid ムービー(stage3 南米)
World Raid ムービー(stage4 ヨーロッパ : Nick Sanders バージョン)
World Raid ムービー(stage4 ヨーロッパ : Cristobal Guerrero バージョン)
まとめ
開発コンセプトより、
“「世界のどこへでも、いつの日かバイクで出かけたい」という壮大な夢を描くには、その夢を叶えられる性能を本当に備えたバイクでなければならないと考えたからです。形はオフロードの雰囲気で、性能的にはオンロードバイクですという「ニセモノ」では、意識せずとも乗っているライダーが、なんかちょっと違うなと感じてしまうはず。実際には世界の果てに行っても行かなくてもどちらでも良いのですが、ライダーの気持ちが「行きたい!」と動くことが重要なのです。
しかし、オフロード走行が楽しめる場所にたどり着くまでに疲れてしまっては意味がありません。高速道路やワインディングロードも気楽に楽しめて、到着したオフロードの環境ではもっともっと楽しめる。そんな欲張ったモデルにしたかったのです。”
“結論は「軽くて、ワクワクでき、世界のどこかに、いつかは行けるという夢を持つことができるバイク」でした。
特に“夢”という部分が重要で、1980年代当時のライダーはテネレ砂漠のどこかに生えていると言われる幻の木を見に「XT600 Ténéré」で行くという夢を描いたそうです。この幻の木もまた“夢の木”と当時言われていました。
この度のTénéré700においても、憧れの地にいつか行きたいといういにしえのライダー同様の夢を抱いてもらいらいと思っています。”
こんなに今の自分の目的にマッチして、なおかつ開発陣の考えていることもマッチするバイクがあるだろうか。
不思議なのは、どう考えても需要がない「世界のどこへでも行ける」という点に、本気で開発者達が取り組み、そして製品として実現し、世に送り出されているという点だ。ヨーロッパでこそアドベンチャーツーリングが普及しているかもしれないが、日本で世界を走ろうというライダーなどわずかしかいないだろうに・・・
ABS以外の電子制御がそぎ落とされ、車重も200kgちょいというのは、かなり「全てを満たしている」に近い。不安といえば、自分のライテクとNewモデルであることから人気となり、盗難の標的にされやすいことだろうか。
国内では ”エクスクルーシブ モデル” なる扱いらしく、取扱店に制限があるとのこと。早速YSPに問い合わせてみると、現段階では試乗やオプション相談などできる店舗が確定していないとのこと。
現在YSPからの連絡待ち状態ですが、情報が入り次第、なる早で試乗を行いたいと思います!
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