こんにちは、世界放浪2輪旅を目指す管理人です。
今回は非常にニッチな話題ですが、テネレカスタムの一環として交換したクラッチアームに関する細かい改善点について記載しておこうと思います。
1 finger clutch arm と純正トーションスプリングの齟齬
以前紹介したCamel ADV の1 フィンガークラッチ。
その後も機能的な不調はなく使えていますが、ひとつ気がかりなことがありました。
純正のクラッチアームは薄い板状なのに対し、camel製のアームはこのように分厚い形状をしています。
矢印が示すトーションスプリングは、camel のキットの中には含まれず、純正を流用するようになっていますが、アームに設定された穴の位置が微妙に合わず、どうしてもスプリングに無理な力がかかってしまうのです。
アームの穴とスプリングを無理にあわせた状態でずっと使っていると、金属疲労によりスプリングが折れてしまいました。
camel製アームに合わせてスプリングを製作依頼
ただ、このスプリング、なくてもいいといえばなくてもよいみたいで、それはクラッチ本体の中にクラッチスプリングがあるからです。
実際、スプリングが折れた後もそのままの状態でずっと乗っていました。
問題なのは、クラッチワイヤーそのもののフリクションなど諸々の抵抗が何らかの原因でクラッチスプリングの復元力を上回った時、
当然ながらクラッチレバーを離してもアームが戻らない なんて事が起こり得るということです。
通常のメインテナンス状態でそんなことになるとは到底思えませんが、よいメインテナンス状況で維持できるわけではない海外ツーリングでのコンディションを鑑みて、しっかりと適合するスプリングを拵えとこうというわけです。
昔、BSA製の古い自転車のオーバーホールを行った際に、スプリングの類は少ロットから個人で製作所に依頼できることを思い出し、
今回も同じくそうしようと考えました。➡【戦前英国自転車 BSA Clubmanのオーバーホールに挑戦】
まぁそこまで超絶精度が要求されるわけじゃないので、なんとなーくの計測で、なんとなーくの図を描き、
大阪の冨士発条という製作所に純正スプリングと一緒に送付します。
すると、しばらくして見積がメールで届き、振り込むと1週間経たず製作されたスプリングが届きました。
何を血迷って10個もつくってもらっちゃったんだ・・・・
誰かいりませんか?笑
純正のトーションスプリングと見比べてみます。
アームに引っかかる場所以外の寸法はびっちりそのまんま。やっぱ日本の製作所のレベルって世界一なんだろうなぁ。
何ものにも代えがたい高い技術力をもつ大過半数の中小企業を潰しにかかり、アメリカンブレーンの指示通り大企業優遇をつづける中央は、まさに国内内需を支える原動力をじわじわと減退させるに違いありません。まぁもともとそういう成り立ちの政権だから、当たり前っちゃー当たり前か。
問題の引っ掛かり部分は、こんなに違います。
New スプリングの取り付け
早速、新しいスプリングを取り付けてみます。
アーム穴基準で合わせると、こんなに上下的な位置が変わるんです。
左の状態だと、当然スプリング部分以下が無理に押さえつけられた状態で引っ張り・復元運動を繰り返すわけなので、よくないですね。
ん~~~~~
8.5mmでもよかったかな、
という贅沢は置いといて、これでスプリングに無理な力がかからず、camel製アームに合った状態でスプリングを復活させることができました。
めでたし。
その後、アーム側の穴をわずかに拡大することで、完全にピッタリとフィットしました。
まとめ
テネレ700にcamel adv製 1 フィンガークラッチを装着しているというごくごく少数の方の参考にしかならない記事となってしまいましたが、
これにてモヤモヤしていたスプリング問題が解消しました。
ちなみにこの新しく製作していただいたトーションスプリングは、一応予備パーツとして常備しておこうと思っています。
冨士発条製作所様、この度は個人少ロットで、しかも雑な図面の適当な注文に対応していただき、ありがとうございました_(._.)_
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