こんにちは、世界放浪2輪旅を目指す管理人です。
キャンプ・野営時の就寝ギアシリーズ第2弾はマットに関してです。
どんなにギアをそぎ落としたとしても、最終的に残るのがマット。
コットは必須じゃないし、寒くなければ寝袋も不要。
ただ、マットはないと眠れないでしょう 🙂
ISUKA PEAKLIGHT MATTRESS
ぼくが長らく愛用しているのが
ISUKA の ピークライトマットレス180。
スペックは
・収納サイズ:φ13cm × 26cm
・サイズ : 長さ175cm 幅 50cm
・厚み 2.5cm
・材質 表地 ナイロン 30D
裏地 ノンスリップ加工
内部 ポリウレタン芯材
・¥9,000 + tax
・中国製
タイトルに
「イスカのピークライトマットレスはどうか?」
と書きましたが、結論から言えば、たまたまこれを持ってたからというだけです。
ですが、今回装備を考える上で、このマットレスはなかなかいいんじゃないか という結論に至った過程を説明しようかと思います。
マットレスの種類
メーカーごとに色々なシステムが開発されているので一概にはくくれませんが、
概ね現状のアウトドアマットレスは
・自動膨張式(セルフインフレータブル)
・エア注入式
の3種類のいずれかに分類することができると思います。
今回紹介するイスカのピークライトマットレスは、自動膨張式にあたります。
それぞれの特徴と、バイク旅としての要件を考えてみましょう。
①単純マット
単純マットという言い方が分かりやすいかなと思ったのですが、一番イメージしやすいのが銀マットです。元祖野宿アイテムといった感じでこいつがリュックにくくりつけられているとなんとなく「旅感」でますよね。
銀マットをより高性能にしたものが、いわゆるクローズドセルとよばれるタイプのマットですが、基本的には「ただのマット」という意味で同じです。
単純マットの利点・欠点は
●利点
・安い
・ただ広げるだけで使える
・撤収も丸めるだけ
・強度が高く、パンクの心配などがない
・手入れが楽、というか不要
●欠点
・寝心地ははっきり言って悪い
・かなりかさばる
・断熱効果がほぼなく、寒いし暑い
といったところ。
コットがあれば寝心地や断熱性に関しては問題なさそうですが、
収納性があまりにも悪いので、バイクツーリングには✖としました。
②自動膨張式
自動膨張式はその名の通り、勝手に空気を吸い込んで膨らんでくれるタイプのマットです。
内部にはウレタン系のフォームが封入されており、このスポンジ状のフォームの間にバルブから空気を貯め込むわけです。
ただし、「自動膨張」といいますが、実際にはバルブから空気を吹き込まないと適当な状態にはならないものがほとんどでしょう。
自動膨張式の利点・欠点は
・小さくパッキングできる
・空気の層によりある程度の断熱性を期待できる
・適度な厚みによりある程度の寝心地を確保できる
・パンクしても、内部のウレタンフォームにより最低限マットとして機能可能
・エア注入式に比べれば安価
●欠点
・空気の出し入れが面倒
・手入れが面倒
・単体だと地面の影響はやはり感じる
・かなり寒くなると、断熱は全然力不足
・パンクの危険性がある
よくも悪くも中途半端な存在といえる自動膨張式。
厚みはだいたい2.5cm~3cm前後といったところなので、単独で地面の上に敷いて使う際はマットとして力不足を感じることが多いでしょう。
寒い時は底冷えが伝わってきますし、地面の凹凸もほとんど緩衝力はないです。
ただし、”コットと併用する”ことを前提とした場合は、これくらいの性能で十分だし、地面からの影響でパンクを恐れることもありません。
ということで個人的にはバイクツーリングに最適か、と考えてます。
③エア注入式
”マット単独での”性能としては、間違いなくエア注入式が一番優れているでしょう。
大量の空気を送りこむことで分厚い空気の層を形成し、断熱性や快適性どれをとっても自動膨張式やクローズドセルに比して優れています。
エア注入式の利点・欠点は
・圧倒的な寝心地
・断熱効果が高い
・最もコンパクトにパックできる
●欠点
・一般的に高価
・パンクしたら終わり
・空気の出し入れが面倒で、自動膨張式より更に空気量は多い
といった感じです。
エア注入式は空気をパンパンに入れればその厚みは 6cm~7cm程度のものが多いです。厚いタイプのものは10cmくらいになるものも!
従って、ほとんど路面の凹凸の影響などは受けませんし、地面からの冷えの影響も最も少ないと言えるでしょう。加えて、包み込まれるような寝心地があります。
では最高じゃないか というと、
くどいようですが
“コットと併用”する ことを考えれば完全にオーバースペックかということです。
しかも何かしらの影響でパンクしようものならただのゴミになってしまいます。
ということでバイクツーリングには△とします。
ただし、コットを持っていかない、となった場合は一気にエア注入式一択になるかと思います。
実際の使用
ということで、
「バイクツーリングでコットと併用する」
という条件においては
✔それなりにコンパクトになり
✔単体での断熱性もそれなりにあり
✔単体での寝心地もそれなりにあり
✔強度もそこまで心配なく
✔ぶ厚すぎない
中途半端な存在の自動膨張式がベスト
という結論に至るわけです。
ちょっとこじつけっぽいですが、そんなわけで
イスカのピークライトマットレスをみていきましょう。
こちらが収納状態。
サイズはφ13cm × 26cm とコンパクト。
広げるとこんな感じ。
旧モデルなのでオレンジ色です。いまはブルーですね!
これがエア注入用のバルブ。
これを開いておけば、内部のスポンジフォームの間に空気が流入していきますが、
正直自動膨張分だけでは全然不足なので、このように口で風船を膨らませるように追加で充填してやります。
※空気を入れるときはできれば上を向きましょう!
このように下を向いて息をふくと、唾液が中に入りやすいので注意です。
もちろん、マット単体で使用してもよいのですが、
ピークライトマットレスの厚みは2.5cm。
寒くなく、整地であればよいのですが、
コットと併用することでより快適な環境をつくることができます。
コットについては➡【Helinox コットで快適な睡眠環境を】
上に乗っかってる人間の長さが約 173cm といったところなので、
ピークライトマットレス180(長さ175cm)であればしっかり全身をのせる事ができます。
細部
こちらが体がのっかる側の面。
丸く抜けてる部分がウレタンフォームの隙間構造ですね。
このように空気を注入すると空気とスポンジのハイブリッドのマットになることがよく分かります。
その分、内部が汚れてしまうと換気したりするのは至難だし手間。
なるべく内部を汚さないように気をつけましょう。
基本的には、エアを入れるときに唾液が入らないように気を付けるのが一番です。
ピークライトマットレスのベース素材は 30Dナイロン 。
なので非常に耐久性がありますが、それに加えて地面と接触する裏側には全面強力なノンスリップ加工が施されているので、地面からの影響もそこまで心配しなくて大丈夫かも?
ちなみに、現地での応急補修用のTPUパッチも付属しています。
エア注入式とともに、パンクが一番怖いわけですが、耐久性があるのでこの点もクリアされていると思います。
まとめ
マットレスは厚みや幅などでバリエーションが豊富です。
はじめてキャンプに挑戦しよう、という時などは 夜ちゃんと寝るための道具、寝袋やマットは何にするのがよいか不安ですよね。
どんなギアにも共通していえることですが、
「全てにおいて優れている道具」
というのは存在しません。
自分がどういった環境で使うことが多いのか、その時の地面コンディションは、気候は、併用する道具は
といったことを包括的に考慮して、自分にとって最適なギアを決める必要があります。
殊更バイクツーリングにおいてコットと併用するのであれば、
先述のような理由で 自動膨張式 がちょうどよいのではないでしょうか?
ただし、こいつを世界旅へ持っていくかどうかは、まだ熟考の余地ありです。