【モンベル クロノスドーム2型】最も詳細なレビューをこころがけて

こんにちは、世界放浪2輪旅を目指す管理人です。

以前設営方法を紹介した
モンベルのクロノスドーム2型【モンベル クロノスドームの設営方法】
バイク世界旅を目指す同志も使用を検討しているとのことで、今回更に詳細な記事を書くことにしてみました。

外観

まずは外観。
クロノスドームには ゴールデンオレンジ と スカイブルー の2色がありますが、ぼくがつかっているのはスカイブルーです。
フライを張ると、晴れた日はきれいな青が映えます。が、海外での野営にこのような目立つ色はどうなんだろう、、、、
あと、青いテントというのは、曇ったり雨の日は室内がやや陰鬱な雰囲気になるというのが考え物です。じゃあオレンジはというと、アウトドアギア感があっていいのですが、虫が寄ってきます。もっと深緑とか、カーキとか、あーしーカラー出して欲しいです。

スペック

クロノスドーム2のスペックを改めて確認します。

・対応シーズン 春夏秋の3シーズン
・材質
■キャノピー:68デニール・ポリエステル・タフタ
[通気撥水加工、難燃加工]
■フロア:70デニール・ナイロン・タフタ
[耐水圧2,000mmウレタン・コーティング、難燃加工]
■フライシート:75デニール・ポリエステル・タフタ
[耐水圧1,500mmウレタン・コーティング、難燃加工]
■ポール:アルミニウム合金(φ8.5mm)
・本体重量 2.18kg・・・本体重量はポール、フライシートを含む重量。
・総重量 2.43 kg・・・ペグ、張り綱、スタッフバッグを含める重量。
・カラー ゴールデンオレンジ(GDOG)、スカイブルー(SKB)
・付属物 テント本体1、フライシート1、本体ポール1組、
∅3mm張り綱5本、16cmアルミペグ14本、
ポール応急補修用パイプ1本
・¥22,800(税抜)

テント本体の大きさは上のよう。
ソロには十分すぎる大きさ。バイクツーリングでは荷物などもあるため、ちょうどよい。

一応2人用なので、テント内面積も十分。片側には荷物などを搬入しておくと安心。ヘリノックスのコットを広げることも可能。

独自のバーティカルクロスシステムによる広い居住性

4本のポールを天頂部で直角に交差させることで、天頂部のポールが外側に張り出し、居住空間を最大限に確保するようになっています。

広々とした前室

フライ中間部分から張り網を引くことで、より広い前室を確保できるようになっています。

優れたベンチレーション機能(通気性)

インナーテント前面と後面には本体生地とメッシュの2重構造があしらわれ、それぞれがジッパーで開閉可能。

さらにフライには同じく前面と後面にベンチレーション用の窓を開けることができるため、これらを活用してテント内の温度調整が簡単に行える。

難燃素材の適用

フライ含むテント生地には難燃加工が施されており、焚火の火の粉や前室での調理などが安心して行える。といっても注意はしなきゃだめだけど。

設営

以前の記事ともろかぶりですが、自分の中でも更に設営手順がブラッシュアップされたので、改めてまとめておきます。

収納時のサイズ感はこんな感じ。

まずはグランドシートを広げ、
※グランドシートは付属しません!

四隅をペグで仮固定しておく。ペグはOGAWAの鍛造ペグ
※グランドシートの四隅には購入時に青いヒモがついていますが、邪魔なので外しています。
※ちなみにSnowPeak のソリステ 30cm のような太いペグは、ハトメの穴とサイズがジャスト過ぎて、外す時めっちゃメンドイです。
 

グランドシートの上にインナーテントを広げます。

インナーテントの四隅にあるゴムコードを仮止めペグに引っ掛けておきます。
※インナーテント四隅には購入時青いヒモが付いていますが、邪魔なので外しています。

この時、前面は左のように半月状のジッパー、後面は右のように三角形のジッパーになっているので、向きを間違えないように。これが先述のメッシュと本体生地で2重になっているという部分ですね。暗いと分かりづらいので、何か自分なりの目印をつけてもいいかなーとか思ってやってない・・・

ポールを取り出します。

全てのパイプがショックコードで繋がっているため、簡単に接続できます。けっこう大きなクロスになるので、周囲にはくれぐれも気をつけましょう。

これがバーティカルクロスシステムを可能にしている「クロスソケット」。

ポール先端は「マッシュルーム型エンドチップ」というデザインになっているので、この窪みを四隅のハトメ部分に挿入してフレームを完成させます。

グランドシートを敷く場合(基本的に敷いた方がいいです)、グランドシートの四隅とインナーテントの四隅にあるこれらのタグが写真のように2重になるわけなので、どこにポールを差し込むか迷いますし、特に決まりはないと思いますが、

自分なりの回答としては、「グランドシートは内側・インナーテントは外側のハトメを一緒に貫通する」です。理由は、インナーテントフロアに対してグランドシートの方がやや広いため、四隅を一致させるとグランドシートがダボ付きます。また、インナーテントのハトメを内側に通すとけっこうポールのテンションが強いため、この組み合わせにすることでその双方を解決できるからです。

こうして、フレームまで完成しました。

この時点で四隅は完全にペグダウンしてしまいましょう。この時も、どこをペグダウンすればいいのか?と悩んでしまうかもしれませんが、ぼくは「グランドシート側のタグのポールが入っていないハトメ、つまり外側のハトメ」をペグダウンしています。インナーテントも巻き込んでペグダウンしなくていいの?と思うかもしれませんが、フライを張る場合はペグダウンされたグランドシート側のゴムコードとフライを接続するため、間接的にテント全体に下向きの力がかかるので問題ありません。
フライを張らない&風が強い 場合は、たしかにインナーテントもまきこんでペグダウンしたほうが安心なので、その場合は先ほどの組み合わせではなく、インナーテント・グランドシート両方の内側のハトメにポールを差し込み、外側のハトメを両方ペグダウンするのがいいでしょう。この辺は臨機応変に ですね。

14か所のフックをポールにひっかけ、インナーテントをポールに固定していきます。

これでテント本体は完成です。雨の心配のない夏などはこれでOKでしょう。

前面の入り口を開けたところ。勿論、このジッパーは内側からも開けられるのと、2重になっているためメッシュだけのこして開けることもできます。

めくった部分はこのようにバックルで固定できます。

これは室内から後面をみたところ。先ほどインナーテントを広げた時に見えた三角形の部分ですね。ここも2重構造なので、

このようにジッパーをあければメッシュの窓にすることができます。夏の日陰などではこれが大活躍してくれて気持ちいですよー。

この部分も、めくった分はバックルで固定できます。

さらに風が欲しい時は、三角形上部のジッパーを開ければ完全に外とつながります。

その他インナーテントの嬉しいポイントとしては、入り口入ってすぐ左側に写真のようなポケットがあるところ。スマホや財布など、ちょっとしたものを入れておくのに便利です。

また、テントの四隅ですが、このように内側からシームテープ処理することでフロア部分の防水性を高めてより安心なものとしています。きめ細かいですね。

フライを張るときは、完成したインナーテントの上にフライをかけて、

フライ四隅にあるフックとグランドシート側のゴムコードを掛けて接続します。この時、インナーテント側のゴムコードにかけるとインナーテント側はペグダウンされていないので、ちょっと不安になります。どこをペグダウンしてるのか、意識しながら臨機応変にやりましょう。
このフライのフックとグランド側のゴムコードの接続を「オートテンショニング・フライ」と呼んでいます。そんな大げさなもんでもないだろ ってのが正直なところですが、このゴムのテンションにより、フライに常に適切なテンションがかかるというわけです。

あまり目立たないので気づかないのですが、フライの内側にはポールに固定するためのベルクロがあります。でも、これ全部やってると撤収も大変だし、、、基本あまり使っていません。風が強い時などの+α的な感じでいいと思います。

次に、フライの4隅にあるタグから張り網を固定していきます。ピンッと張ることでインナーテントとフライの間に空気の層ができ、断熱・耐結露効果が生まれます。この時点で使っているペグは8本・フライは4本 ですね?

ちなみに張り網を結ぶフライのタグ部分は反射素材でできています。

更にフライ前面にあるゴムコード2本をペグダウンすると、、、
このようにHPにあるような綺麗な空飛ぶ円盤みたいな感じになります。個人的に、こうやってピンと張られたテントの姿 好きですねぇ・・・

さらにフライ前面にあるこの部分から張り網をとると、

このようになり、差し詰めこれがクロノスドーム2の最終形態といったところでしょうか(分かりやすいように前面部分だけ張り網を赤くしています)。

https://pds.exblog.jp/pds/1/201006/04/18/c0180318_23485248.jpg

フリーザでいえば、そう、この状態です。
この状態で使っているペグは11本 張り網は5本ですね。
つまりクロノスドーム2をフリーザ最終形態にするには最低11本のペグが必要ということです。
では、前室とベンチレーションをみてみましょう。

前室

フライ前面に張り網をすると、横から見た時このように前室部分に若干の出っ張りが生まれ、広い前室を確保できるようになります。

入口向かって右側だけジッパーを開けると、このように前室を確保することができます。多少の雨ならこのまま前室で調理をすることも可能でしょうが、ストームブレイカーをガソリンで点火する時の大きな火炎はちょっと無理かな・・・

前室を横から覗くとこんな感じ。中に敷いたコットに座り、この部分でお湯を沸かしたり~といった具合です。広いタープ状になる前室には及びませんが、ソロバイクツーリストキャンパー(造語)には十分です。

勿論、めくったフライも邪魔にならないようバックルで固定できます。

余談ですが、フライ前面のジッパー部分、閉じた状態だと写真のようになります。一見なんのこっちゃというかんじですが、実はここの部分意図してフライ断端とジッパー断端の位置がズらされているんですね。
これによって強い風圧がかかったときなども、勝手にジッパーが開かないように工夫されているのです。う~ん、芸が細かいねぇ。

ベンチレーション

あと夏場に大事なベンチレーションも見ておきましょう。

まず前面の窓ですが、使わない時は張り網を緩めてこのように閉じておくことができます。

張り網を張り、内部にある細い棒状のフレームを起こすことで、写真のように窓が開いた状態にできます。

次に後面。こちらも写真のように細い棒状のフレームを起こすことでフライに窓を開けるような構造になっています。

これにより、例えば前面からの風は上の写真のようにテント内を通ることが可能になり、優れた通気性がもたらされるということです。

撤収

蛇足ですが、収納の方法についても軽くふれておきます。

まずはフライをたたみます。ポイントは細長くまとめること。フライは複雑な形状ですが、写真のように棒状にたたみます。張り網は短くしてタグに付けたままです。

その上にインナーテントを重ね、

更にグランドシートを重ねる。インナーテントとグランドシートは長方形なので簡単ですね。やはり、細長くするのがポイント。

最後に、ポールを収納した袋を起点にくるくる巻いて、

OK。ちょっと太くなりますが、クロノスドームの収納袋はテーパード構造になっていて口部分が広いので、ちゃんと入ります。むしろ幅広にたたんじゃうと余剰分が収納袋の口から出てきて鬱陶しいです。こういう作業、細かいようですが慣れちゃえばなんてことないし、こういうとこほどキチキチやっちゃった方が逆にストレスは少なくて済むもんです。

張り網のロープワーク

さらについでです。
フライに張り網を張る時のロープワークを2つ紹介しておきます。
その①

その②

どっちでもいいのですが、ぼくは基本その①でやってます。簡単だし。ただ、どっちのほうが強い力に対応できるかというと、その②です。まぁこのへんは好みで、、、悪しからず。

クロノスドーム2、世界旅に持っていくか

クロノスドームはすごくいいテントだと思うし、費用対効果的には素晴らしいスペックだと思う。が、以下の点で不満あり。

✓雨の時は設営手順的にインナーテントを濡らすことになる。
✓色が目立つ&あまり気に入っていない
✓一般的なウレタンコートの生地のため、引き裂き強度などの点では不安がある。

まぁ最近ヒルバーグのテントに浮気気味なのもあるのですが、、、
この件に関しては保留としましょう。

まとめ

他のどんな記事よりも詳細に書くように心がけましたが、いかがでしょうか。
はっきり言って、このスペックで2万円代はかなりのお買い得テントかと思います。耐水圧や記事の丈夫さなどで言えば当然ながらもっとハイスペックなテントは沢山ありますが、コスパ的にはかなり優秀なテントかと思います。



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