【ペトロマックス系マントルランタンの全容】全分解状態からの組み立て

こんにちは、世界放浪2輪旅を目指す管理人です。

余熱バーナーの不調や異常燃焼により長らく全分解したまま放置していたGeniol製のマントルランタン、、、
いい加減組み上げようと思い立ち、組み上げました。

全分解の図

ペトロマックス系のマントルランタンはよく「200以上の部品で構成され~」という文言でその複雑さがフィーチャされますが、ユーザーメンテで分解できる範囲はこんなもんかと思います。最初に分解した時はおっかなびっくり絵で順番を書きながら分解したのを覚えています。

タンクの下準備

とにかくめちゃめちゃ古い灯油をずっと入れていたせいで、中からはシャカシャカ音がするわ残油は腐ってるわで、とりあえずタンク内は出来る限り綺麗にしようということで、

おなじみのタンククリーナーで1週間×2回、内面の洗浄を行いました。
でも、この時代(1950年代)のゲニオールのタンクって何製なんだろ?なんか剥げたところの色的には真鍮のようにもみえるけど、真鍮だったら花咲かG効果あるのか?
と、効果のほどはよくわかりませんが、「とりあえずやっといたぞ」感だすためにやっておきましょう。シャカシャカ音はなくなりました!
なお、廃液はエンジンオイル交換時に、ポイパックに一緒に入れます。

各メンバー紹介

ガスチャンバーとノズル。ノズルがちょっと欠けてますが問題なし。
こいつらは純正です。

ミキシングチューブ。これは前回のオーバーホール時に交換したもの。弁調整ネジはほぼ飾りで、おそらく純正はここがちゃんと回るようになってるはずですが、ドイツ製の純正は、もはやパーツ取りなど買わないと手に入らないのかな。でもちゃんと機能します。

余熱バーナー。クイックライターとも。
とりあえず今回も前回もこいつの不調でいろいろ悩まされる。アマゾンでアッセンブリ買えますが、いまのペトロマックス部品はどこ製かもわかったもんじゃないので、なるべく純正を使いたい。

余熱バーナー底のメッシュはよく洗浄しておかないと、古い燃料を使い続けることで詰まってることがあります。

ポンプバルブ。
ポンプバルブ部分用の鉛ワッシャが、どう頑張っても単体で買う事ができず、仕方なくポンプバルブで買いましたが、
バルブ本体は純正を使い、鉛ワッシャだけ交換します。

ポンプアッセンブリ。
先端の革パッキンは消耗品です。これは純正。

圧力計兼燃料キャップ。これは前回オーバーホール時に交換したもの。
元々ついていたゲニオールのものはどっかにいってしまいましたが、惜しいことをした・・・・
どっちにしろ、ちゃんと作動はしません。

いわゆるブルドン管式の圧力計で、構造は極めて単純なのですが、指針は全く動かず、いろいろやってみたものの機能しませんでした。
まぁもとよりあまり圧力計なんて気にしなくても点火はできるので、まぁいいでしょう。

バルブ、またはホールエキセントリックとも。
これも前回交換し、petromaxロゴのものになってしまっています。ゲニオール純正は、やはりどっかにいってしまった・・・
でも動作は問題なしです。

ニップルとニードル。ニップルの穴が少しでも拡大してしまうと、ポンピングでここから燃料が噴出してきます。
割りと頻繁に交換が必要なものなのか?

ジェネレーターバルブ。純正。

純正のコンダクティングロッドとバルブロッド。
これら上下はガイドピースとカウンターナットで固定されます。

ここの塩梅でニードルの上死点が変わるので、新たに組み上げるときは締めてはジェネレーターと一緒に取り付け、ホールエキセントリックの周り具合を確認し、ダメならまた外して締めなおして、とけっこう面倒です。

ジェネレーター上部と下部。純正。

ジェネレーター・コンダクティングロッド・ホールエキセントリックを組み上げたところ。
実際には別々に組んでいきます。

ガラスホヤ。

SCHOTT製のPetromaxロゴ、これはドイツ製なんですね。

タンク。純正! なんともいえばいこの金属のヤレ感。good patina 。

裏面の刻印は 2658 。 とはなんぞや。

純正のインナーチムニー。けっこう腐ってますね・・・笑

インナーチムニーにミキシングチューブを固定するプレッシャーピースとピリング、スクリュー。
スクリューの純正はゴッテゴテの錆で使い物にならなかったため、市販の六角ボルトに-の溝を切って、ピリングにはタップをJIS規格で切り直してます。

ヘッドカバーも70年分のいい味が焼き入ってますね。

ゲニオール刻印。

サポートフレーム。ゲニオールのプレート、かわいいですね!

センタープレート・スクリューと余熱用のアルコールカップ。純正。

補修など

まず、余熱バーナーの尖端を封鎖するソケットというパーツ。これがぶっ潰れているので

取り外して耐火パテで修正。

適当な長さに削って硬化させます。

また、やはり余熱バーナーのノズル穴が明らかに拡大しているので、

やはり耐火パテで埋めて、

細~~~~い穴を開けておいてみます。正直どのくらいの穴にすればいいのか、点火してみないとわからんので、
まずは極小穴で。

ジェネレーターと余熱バーナー取り付け部分の鉛ワッシャは新品に交換します。
ポンプバルブ用の鉛ワッシャとは微妙にサイズが違うので注意!

ポンプの革パッキンは一応新品に交換し、エンジンオイルに浸漬しておきます。

準備完了ですね。

組み上げ

ではいよいよ組み上げていきます。
特に順番とかに正解はないと思うのですが、
ぐるぐる回したりするので、その時に干渉しないようにしないといけません。

ポンプバルブの取り付け。鉛ワッシャが潰れる感触を感じながら。

ポンプ。

燃料キャップ。

 

新品の鉛ワッシャ×2か所。

余熱バーナーのコネクターを装着。ここ、鉛ワッシャをぶっ潰していきます。

ジェネレーター類をセット。実際は、コンダクティングロッドのカウンターナットを調整しながら装着します。
ここも鉛ワッシャをつぶしていきます。余熱バーナーと違い、ホールエキセントリックの位置があるので、どこで回すのをやめるか悩ましいところです。

余熱バーナーのコネクターにノズルやフレームチューブなどを取り付けます。

これはこれで、かなりのスチームパンク感。しかもリアルな道具。

サポートフレームをセットし、ジェネレーターの弯曲部分の位置など微調整します。

インナーチムニーとガスチャンバー、ノズル、ミキシングチューブなどをセット、
ミキシングチューブの黒光りがやヴぁい(*´Д`)

そしたら、それをサポートフレーム上にセットし、ヘッドカバーを装着して完了。
インナーチムニーをセットするときはニップルのところに干渉するので、ホールエキセントリックを回してニードルをしまっておいた方がいいです。

一応、マントルを取り付けて、

本当に、完成!

まとめ

さて、これでずっと気になってたゲニオールランタンが組みあがり、精神衛生が著しく向上しましたが、
果たして点火はうまくいくのいくのでしょうか?

しかし、そんなに頻繁に使うもんでもなしに、燃料は使い終わったらタンクから抜いたほうがいいのかなぁ・・・
まぁ70歳だし、それくらいせんとダメか。

異常燃焼時

次は、こうならないことを願います。
➡点燈の様子

関連記事
【Petromax ランタン メンテキットの内容と使い方】

【Petromax のダブルタイマントル化は必要か?】
【Geniol マントルランタンのオーバーホール】