こんにちは、世界放浪2輪旅を目指す管理人です。
たまに登場する自転車ネタ、
今回は2015年に完全分解して以来そのままになっていた60年代のロードレーサー
Legnano Roma Olympiade を改めて組み上げたので、その経過を記事にしておきます。
思えば、このレニヤーノで色々なところに走りにいったもんです。
世界バイク旅の資金に、売ろうかと悩みましたが、まぁ大した金額にもならないだろうと、思い出を優先して残すことに、今のところは・・・
フレーム下処理
フォークがついていますが、針金でぶら下げているだけで、ヘッドパーツもなにもない状態です。
完全に独自のやり方ですが、シリコンパテで穴という穴を塞いでおきます。
その状態でシートチューブ上部からラストリムーバーを流し込み、
蓋をして
こんな感じでメンテスタンドを使い、360°少しずつ回して全体にラストリムーバーを行き渡らせます。
フォークも同じような感じで。
この行程を、コーティング剤でもやっておきます。
ただ、内面は見えないので、実際どうなってるのかは不明。
精神衛生上 ”一応やったぞ” という気持ちが欲しいだけ・・・
ヘッドパーツ取り付け
分解前はカンパのものがついていましたが、まぁ今回は性能よりも見た目重視というコンセプトで、レニヤーノのヘッドパーツを使いました。
おそらくマジストローニのOEM ?
ワン圧入工具はないので、プラハンで慎重に圧入します。
順番通りにフォークと一緒に組付けます。
ボトムブラケット取り付け
カンパニョーロの60年代のBB。
イタリアンの規格は左右どっちも正ネジです。
アクスルアジャスト・各ワイヤーガイド取り付け
これって、どこが作ってたんでしょうね・・・カンパか。
この時代、ルネエルスなどはワイヤーの取り回しをフレームに内臓したりしていましたが、基本はボルトオンです。
フロント・リア ディレイラー取り付け
プッシュロッド式のカンパニョーロ。プッシュロッドを固定するボルトが上部にある古いタイプです。
RDはカンパのグランスポルト。
アウター受けにアジャストボルトの無い、後期型です。
ピラー・サドル取り付け
シートピラーはカンパニョーロの2本締め。
これも、どこがつくってるんでしょうね。
サドルは50年代後半~60年代ブルックスのスワロー。裏側にステッチがしっかりあるタイプです。
スワローはかっこいいなぁ。
ハンドル・ステム取り付け
ハンドルとステムはどちらもアンブロージオのアルミ。
レバーがついてないと競輪用のピストみたいでかっこいい。
ハンドルとサドルがつくと、ほぼほぼ自転車の様を呈してきます。
ブレーキレバー取り付け
ブレーキレバーはフランス製のノーブランド。おそらくフレームの年代よりだいぶ古いかもしれない。
やや時代錯誤ですが、この絶妙なカーブを使ってみたくて、、、
おとなしくユニバーサルかバルタリレバーにしとけばいいんですが┐(´д`)┌
左右でレバーの弯曲度が全然違う。逆のほうがよかったかな。
シフトレバー取り付け
カンパニョーロのWレバー。
ストッパー部分が差し込み式になってる、比較的初期型か。
この辺の細かいモデルの変遷はよく分からない・・・
バーテープ・バーエンドキャップ取り付け
バーエンドキャップはガスロのレニヤーノ刻印のもの。
爪がなかったのを自作しています。
バーテープだけだと後から外れるので、補強。
バーテープは勿論新品を使います。
ヴェロックスのコットン アマゾンにて!
バーテープもどっち巻きとかなんかいろいろありますよね。これはどっち巻き?わからん。
ブレーキレバーのブラケット形状的に、ここまで巻くのがかっこいい(自己満)。
一番上のとこは、ステンレスの結束バンドで留めてみました。今まで剥がれてめくれてきちゃったことがあるので、初めての試みです。
クランク取り付け
クランクとチェンリングはレニヤーノ刻印。マジストローニ製。
コッターピンは9mmか9.5mmくらいのものが多く手に入りますが、9mmでもかなりグラインダーで切削しないときつすぎて装着できません。
ペダル取り付け
カンパニョーロ、初期の環付きタイプ。トウリォの自信作というやつでしょうか。
トークリップはカンパニョーロ。ボルトは国産のドーム頭飾りビス。15年くらい前に、個人的に売っていただいたものの余りです。
アルフレッドビンダ。まぁよくこんな丈夫な革ストラップをつくったもんだ。かなりやれてますね・・・
左ペダルは、通常通り逆ネジです。
ストラップを通して、適当に靴のサイズに合わせます。
ブレーキキャリパー取り付け
分解前は、ユニバーサルのセンタープルでしたが、やはりサイドプルのほうがスッキリしていてかっこいいということで、
ユニバーサルのエキストラ。
しかし、リアはアームとリムの位置があわず、リアのみセンタープルを使うことに。
シューはクールストップの新品に交換しました。サイズが合わないので、適宜カットして使います。
ホイール製作
フィアメの黄騎士ラベル。
フィアメは騎士ラベルとペガサスみたいなラベルと、それぞれ赤と黄色があって、なにが違うのかはイマイチよく分からないけど、
確か黄色が軽量化されたモデルなのかな?
スポークとニップルは、一番最初についてたのはステラか。
その後いつぞやDTに替えたようなDTじゃなかったような・・・
カンパのレニヤーノ刻印ハブ。
今回、唯一ホイール組みは外注しました笑
振れ取り台とセンターゲージを持っていないので。
え?「全行程」じゃねーじゃんって?そうです、嘘です。
実家近くのスズキサイクル。10年ぶりくらいにお願いしました。
タイヤは耐久性に期待してソーヨータイヤにしてみました。
アメサイドじゃないぞって?確かに。
かなり前に購入したミヤタのTTP-1。リムセメントなしでチューブラータイヤを綺麗にセットできます。
ベトつきなども特になく、昨日買ったかのように使えた、すげぇ。
フリーホイールのトップ側2枚は本体からどう頑張っても外すことができなかった・・・・
レジナのグランスポルト・コルセ。枚数が自身満々だな。もう無理。
組みあがってタイヤを装着したホイールにフリーホイールをセット。
これでホイールコンプリートの完成です。
チェン張りつけ
チェンはレジナ初期の黒チェン。
ピンを新しくしたかったが、どうにもピンだけとか見つからず。まぁいいや、再利用しよう。
ブレーキワイヤー・シフトワイヤ取り回し
今回、ワイヤー類は【日泉ケーブル株式会社】のものを使わせていただきました。
ヴィンテージ自転車のワイヤーを当時のデザインを大事に、性能を損なわず生産することに拘る稀有なメーカーです。
自転車のレストアなど計画の方は是非!
このブレーキレバーはインナーの太鼓をスクリューで固定する方式。
インナーを張る時はクランプでキャリパーを締めておくとよいです。
この時のアウターの長さをどれくらいにするか、いつも悩みますよね。
ワイヤキャップを、一応ちゃんとやってる風で笑
急遽リアのみセンタープルに戻すことにしたので、さてアウター受けどうしようかと悩んでいると、
ちょうど昔買ったTOEIのリアアウター受けがあった!
これポンプペグにかませられるんじゃね?とやってみると、、、
まぁ走行にかなり無理があってフリクション的な観点ではNGって感じですが、まぁいいんじゃないでしょうか。
アウタークリップはカンパニョーロ。
なんとかなった、リアキャリパー。
不要ではありますが、前後アウターをステム上部でまとめるガイドを付けてみました。GB製?
リアのアウター受けからRDまで、フロントのハウジングからFDまで、スプリングアウターの長さを決めます。
そうしたら、シフトワイヤーを張っていきます。いよいよ大詰めです。
シフトインナーを張ったら、前後ディレイラーの稼働範囲を調整します。
懐かしい・・・・なんともいえん気持ちだ。
ポンプの取り付け
ポンプはレニヤーノグリーンに塗装されたシルカのインフレーター。
こいつをシートチューブにセットして、、、
完成。
まとめ
ここまで飛ばさずに普通に読めたあなたはそれだけで相当な変態だと思います。
さて、自分への備忘録の意味合いも兼ね、そして世界旅に行く前に元の状態にもどして実家に保管しておきたかったこともあり、
広い意味では旅の準備ともいえます。
最近はバイクで走ってばかり。
車よりは身軽ですが、やはり寄り道力で自転車にかなうものはなし。
東京五輪に伴い失われていくであろう昭和の面影を、カメラにおさめるべく、ちょくちょく再びレニヤーノで走ろうと算段する今日このごろです。
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