【海外でのスマホ運用を考える】グローバルSIMと広範囲バンド

こんにちは、離婚・退職して世界1周を目指す歯科医ライダーの管理人です。

旅の道具紹介という意味では、やっぱりナイフだったりウェアの紹介の方が楽しいし、見ている方もワクワクするものかと思いますが、
残念ながらリアリスティックに現代の旅で最も重要な道具はスマホに違いないでしょう。
翻訳機能やオフラインマップなど、アプリをフル活用することで旅もよりスマートになりますし、国境情報や宿情報などで無駄な体力とお金を浪費することを防止してくれます。
地図は紙! 言葉の壁はハートで乗り越え! 情弱こそ旅の醍醐味! ってのも分からないことはないんですが、
管理人はこの辺柔軟に両方いいとこどりすればよくね?
と考えているので、いずれにせよ海外でのスマホ運用は最重要ポイントであることに違いありません。

※管理人はバイクやアウトドアギアに関しては実体験に基づいた(ある程度信頼性のある)情報を発信できていると思いますが、モバイルネットワークに関してはほぼ素人なので、あまりこの記事を過信せず、参考までにしてください。願わくば、なにか間違った事を記載していたら教えて欲しいと思います。

海外でのモバイルネットワークは

そもそも海外でのモバイルネットワーク管理に関してはWiFiモバイルルーターを持ち歩くなど色々な方法があると思いますが、管理人はSIMフリースマホ単独に集約し、PCは無料WiFiを利用できる場所での使用を基本にし、必要に応じてスマホを利用したテザリングで運用していくのが最もシンプルでよいかと考えているので、それを前提としていきます。

海外スマホ運用において考えるべき2項目

そこで、海外にてスマホを運用する上で大切な項目を2つ挙げるとするならば、それは
・端末のバンド広範性
・SIMの運用
だと思います。

端末のバンド広範性

まずはバンドの広範性に関してですが、バンドとは周波数帯のことで、その国や地域が提供する周波数帯に端末が対応していないと、いくらSIMを入れてもネットワーク機能を果たしません。これは挿入するSIMではなく端末そのものに依存します。
特に複数の国を跨いで移動するとなると、国によって異なった周波数帯を使用している場合もあるため、スマホの対応バンドが多ければ多いほど 広い範囲でスマホの利用が可能ということになります。
例えば、最初に入国する予定のロシアはどうでしょう?
HISモバイル 国別周波数帯一覧 によればロシアは

MTSが提供する3G: band 1 ,  8 / 4G: band 3 , 7 ,8 , 20
Beelineが提供する3G: band 1 , 8 / 4G: band 7 , 20

とみる事ができます。
(GSM Band Informationなどでみると分かる通り、実際にはもっと色々な周波数帯がありますが・・・。)
管理人が今まで国内で普通に使っていた京セラのS6というスマホの場合、
3G: band 1 , 8 / 4G: band 1 , 2 , 3 , 4 ,  8 , 28 , 41(TDD) がスペックの示すところの対応バンドなので、
入れるSIMが対応している周波数帯(この場合はband 1  = 2.1GHzなど)を拾ってくれれば通信が可能ということになります。
ただし、日本でもそうである通り、都市部・地方・山間部などに応じて設置基地局の数や周波数帯が異なるのは同じことなので、都市部で繋がっていたものが都市部を離れるに従って繋がりづらくなる という事が予測できます。
例えば日本であれば、800MHz帯が多く波及している地方で この周波数帯に対応していない端末では急激に通信が悪くなってしまう といった現象が海外でも当然起きてくるわけです。
更に、挿入したSIMがいずれのキャリアの電波を拾うかがSIMによる という要素もあります。
後で紹介するOne SIMというグローバルSIMのうちUniversal タイプ(後述)のものは、例えば日本国内ではSoftbank の電波しか拾いません。
なので、ある国ではband 何と何があって、そのうちいずれかに端末が対応してるから大丈夫 というわけでもないわけです。挿入しているSIMが、その対応している周波数を拾ってくれるかどうかはまた別問題だからです。
そんなわけで、
・多くの国に対応できる
・同じ国内でも地域とそこで使われる周波数帯に多く対応できる
・SIMがいずれの周波数帯を拾ったとしても対応できる可能性が高い

という意味で、対応しているbandは多ければ多いほどいいという理屈になります。
ここで、例えば「対応周波数帯が多いほどひとつひとつの周波数帯への感度が低下する」みたいなトレードオフの関係が成り立つのであれば一概に「対応bandは多ければ多いほどいい」とは言えなくなるわけですが、今のところ実体験としてそういった感覚もありません。

SIMの運用

次にSIMカードの運用に関してですが、これには3通りの運用方法があると思います。
1.グローバルSIMを持参する
2.各国SIM屋でSIMを調達する
3.その両方

多くの場合は国境付近のSIM屋か都市部で定額分を購入するのが普通なのかなと思いますが、これだと問題になるのが道中にてギガを使い果たしてしまった時。
勿論購入するお店やSIMによってはネットワークを介して通信料の追加などができるものもあるでしょうが、常にそうとは限りませんし、そうだったとしてもいちいちクレジットの入力などするのも億劫極まりないです。
そしてそもそも国境をまたぐ度に新たなSIMを購入しなければならないのも面倒ですし、途中でギガを使い果たした時に新規で購入するためにSIM屋を探すのも面倒です。

そこで、世界各国での使用を前提として設計されたグローバルタイプのSIMカードを持参しておくというのは、けっこうありなんじゃないかと考えました。
グローバルSIMは現在色々なメーカーのものがありますが、いずれも広範囲の国で使うことができるので旅人には非常にうれしいデバイスといえます。
ただし、これはこれで万能というわけではなく、カバー範囲の国が多ければ多いほど単位通信料あたりの金額が高くなる傾向があります。
当然、各国で購入するSIMのプランに比べたら、はるかに高額になってしまうこともあるということですね。
例えば、ロシアで5GBくらいのデータローミングを仮定してみると、
先ほどのOne SIM Universal で何もプラン設定をせず通信すれば10万近い金額になってしまいます($0.2/MB)。
40か国に限定のゾーンに設定すれば、30日間 5GB で $49 なのでかなり現実的な金額になりますが、やっぱり割高ですね。
(125か国までのゾーン設定だと同じく30日間5GBで$199に跳ね上がります。)
これに比べて、SIM屋でよく相談して購入すれば、おそらく500ルーブル(=1000円弱)で5GB/月 程度のプランでSIMを買うことはできると思います。

以上のことを踏まえると、あくまで固定費の節約を優先するのであれば

①各国SIM屋でSIMを購入
※ロードナビに関しては極力オフラインマップを使用
②ギガを使い切ってしまった場合に持参しているグローバルSIMに入れ替え、滞在国を含む最安プランで設定(オンラインで可能)
③首尾よくSIM屋が見つかれば新しいSIMを残り期間鑑みて購入
④SIM屋が見つからないあるいは新規で購入するのがメンドい場合そのままグローバルSIMで続行

なんて運用の仕方はどやろか? という結論に至っています。

実機紹介

と、ここまでグダグダと海外モバイルネットワーク管理に関する自論を正当化しようと頑張ってきましたが、実際のデバイスを紹介したいと思います。

広範バンドスマホ Black View BV9900pro

より多くの周波数帯に対応したいわゆるグローバルスマホ的なものは割と各社から販売されています。
今回その辺の細かいことは割愛して、結果管理人は

Black View BV9900pro なる端末をチョイスしました。

この端末にした理由はシンプルに
・耐衝撃性、耐低温、防水、防塵などのスペックが著しく高いこと
・対応バンドが非常に広いこと
の2点です。
細かいスペックに関しては割愛し、バイク旅のメイン機としての部分だけフィーチャーしたいと思います。

まずは完全防塵・完全防水であること。
特に防水に関しては1.5m水面下に30分浸水しても機能するといいますし、高圧スチーム噴射にも耐えるとのことでIP規格はIP68どころかIP69Kとなっています
雨の中の走行でもほぼスマホ用のレインケースは不要でしょう。
また1.5mからの落下に耐え、MIL-STD 810Gの調達基準に準拠しています。
MILスペックの中には様々な項目がありますが、その中に「車両による1,600km運搬相当の振動」という項目があります。
スマホをバイクに固定する際に一番悩ましいのが震動による内部カメラやハードウェアそのものの不調ですが、その点でも安心できるわけですね。
タフネススマホにありがちなプロテクターみたいなごつごつした感じがなく、シンプルな外観なのも好きです。

また、スマホはじめリチウムイオン電池を使う端末類は概して低温に弱いです。
とくに氷点下を下回るような気温になると電圧が著しく低下することで、諸々の操作に伴う更なる電圧低下からバッテリー本体を守るため自動シャットダウン機構がはたらくためだと思います。
BV9900proは-30℃でも基本的な機能を保持し続けられる(勿論バッテリー残量などに依存するとは思いますが)というから驚きです。

そして肝心の対応バンド。

2G B2(1900)/B3(1800)/B5(850)/B8(900)
3G WCDMA: B1/2/4/5/6/8/19
TDS: 34/39
CDMA: BC0/BC1/BC10
4G FDD: B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28A/28B/66
TDD: B34/38/39/40/41

公式のスペックだとこれだけのバンドに対応しています。
え?2Gとかいらなくね?と思うかもしれませんが、世界ではまだまだ2G(GSM)が主流な地域が沢山あるのです。
まあこれでもかというほどに網羅されているので、まず端末の対応バンドが起因で接続できないということにはならなそうです。

バッテリーも一応言及しておくと、4380mAhと通常よりけっこう大きめの容量といった具合でしょうか。
ただ、バッテリーは常にバイクから給電できるためあまり重要ではありません。

他、スマホでゲームをすることもないしデータを沢山保存することもないのでハードウェアのスペックもまぁどうでもよく、
スマホで写真を撮る気も一切なので(ドキュメントの一時保存目的くらい)カメラの性能もまぁどうでもいいと。

サーマルカメラでお湯を張った鍋を見ている

ただ、サーマルカメラやツールボックス機能など面白いギミックも沢山詰め込まれていて、特にサーマルカメラはテント泊の時 外で物音がしたときに外の状況をテント内から確認することができるので意外と使えます。

 

というわけで、ちょっとスペックの持ち腐れになってる感は否めませんが、バイク世界旅のメイン機として選んだ端末でした。

蛇足ですが、この分厚い筐体もRAMマウントは問題なくホールドしてくれます。

グローバルSIM One SIM card

そして持参するグローバルSIMとしてたどり着いたのがこの One SIM というシムカードです。
たどり着いたといっても、そんなにしっかり調べたわけではなく、カバー国数が多く運用が簡単そうだなぁと思って購入してみました。

One SIM にはいくつか種類がありますが、世界旅に持っていくのであれば Universal か Expedition がおすすめです。
管理人も最初それぞれの違いがよく分からなかったためHPのチャット相談やメール相談でいろいろと質問し、最終的に
「うん、君は色んな国にいくみたいだからそれなら両方あったほうがいいよ」
というセールスにまんまとはまってみました。
結果、Universal と Expedition は各国で拾うことのできる周波数帯が違うため、まぁ2つあってもよかったかと納得しています。

実際の運用

広範バンドカバーのタフスマホとグローバルSIM 、管理人が考える最強旅用モバイルタッグがここに完成したわけですが、ちゃんと機能するのか確認してみます。

web上での操作

One SIM カードを購入する際、ネットワーク上で自分のシム管理をできるwebのログインIDが発行されるため、それを使ってマイページにログインします。
すると、まだ最初の段階では上のようにシムが有効ではない状態です。
Activate SIM をクリックすると、

One SIM からあんたのシム有効になったわよーと連絡がきます。

その後、再びマイページ上の Internet Data も Activete しておきます。
これでweb状の操作はOKです。

端末操作

次に端末側の操作です。
有効化されたシムをスロットにセットし挿入。

さきほどの有効化確認メールは端末側でも確認できました。

SIM Toolkit というアプリを起動し、

→ Settings

→ Compatibility mode

Compatibility を On にします。

あとはデータローミングをOnにします。これで端末側の操作もOKです。

すると、今回はUniversalを挿入しているのでSoftbankの電波を拾いました。
Expedition の場合はSoftbankに加えDocomoを拾うこともあります。

ギガの追加や対応バンドの確認など

これで One SIM と BV9900pro のコンビがしっかりと機能することを確認できました。

国境を跨いでの長期運用を考えると
・ギガのチャージ
・低額プランの申請
・対応バンドの確認
といった作業があります。

まずギガのチャージですが、One SIM は完全なプリペイド式として利用することもできるのでweb状の Recharge からいつでもクレジット決済でギガを追加することができます。

ただ、何のプランもなしのデータローミングは先ほどの通りクソ高額になってしまうので、基本的には滞在国に応じて何かしらのゾーンプランに設定しておくのがいいと思います。例えば、日本であればUniversalの方のシムで Zone Asiania にすることで 30日間 3GB $30 というプランにできます。まぁかなり割高ですが、先述の通り現地購入シムのつなぎ的なものでどうしても必要な場合には生きてくるでしょう。
ちなみにこの低額プランには Zone A , Zone B , Zone Asiania , Zone EU , Zone Giga がありますが、Universal SIM と Expedition SIM で選べるプランが異なります。
どちらのシムでどのプランにするのかは、日数や通信料を考えてその都度判断でしょうか。
プランの申請は、やはりweb上のマイページから選んですぐに有効化することができます。

最後に、対応バンドの確認ですが、まずはOne SIM ページにある Rates & Coverage から滞在国とシムタイプを選びます。

プルダウンし、Roaming Network Details を開くと、その国でそのシムが拾う事のできる周波数帯が表示されます。
上の表はロシアでExpedition が拾うバンドがでています。
一応これらのバンドと先述の端末の対応バンドがマッチするか確認します。

ちなみにBlackView サイトの Network からも各国のバンドを確認することができます。

上の表はやはりロシアのそれです。
自分の端末モデルを選ぶことができるので、端末と滞在国のバンドに重複があるかの確認にはこちらもてっとり早いですね。

まとめ

広範バンドをカバーするタフネススマホ Black View BV9900pro と、多国で繰り返し利用可能なグローバルSIM One SIM Card 。

これで各国におけるモバイルデーター通信への懸念事項がすこし軽減されたかなぁと思いますが、
これで立ちいかなくなったらそん時は出たとこ勝負でしょう。
情報こそがあらゆる意味でとっても大事な今の時代 ホームカントリーを離れて長らくやってくのであれば、やっといていい備えなのではないでしょうか。
グローバルスマホも、グローバルシムも、他にいくつも選択肢がありますので、是非いろいろ試していただきたいと思います。

関連記事
【海外でのお金の管理 デビット? クレジット? プリペイド?】