【CBR400RR 消耗品メンテ】セルが回らない・・・! スターターモータの清掃

こんにちは、世界放浪2輪旅を目指す管理人です。

以前はいつも通勤に使っていたCBR400RR NC29。
テネレを購入してから乗車の機会が減り、明らかにご機嫌ナナメです。
いつも乗ってる分にはなんとか走っていたのに、ちょっと休憩をはさむと不思議と不調部位が露呈しだします。

セルが回らない

今回は上のように、セルモーターがいよいよ回らなくなったという案件です。
以前から同じようになってしまう事があったのですが、ちょっと押し掛けの容量でタイヤからクランクシャフトを回すとすぐに回復していました。
が、だんだんと不調の頻度が多くなり ついには全く回らなくなってしまいました。

サービスマニュアル的には、

スタータリレースイッチの音する
➡バッテリとの接続でモータ回らない

に該当するので「スターターモータの不良」だと分かります。

フューエルポンプの取り外し

本当は押し掛けでエンジンかけて、全部バイク屋さんにお任せしようと思っていたのですが、
まさかの30分くらいやっても押し掛けでエンジンかからず、
スタータモータを外してみることにしました。

タンクを外すので、コックをOFF にして、フューエルホースをコックから外しておきます。

シートと前方のボルトを外すと、

タンクは簡単に外せます。テネレに比べると随分楽・・・。

さて、奥の方にあるモーターを外すには

まずこのフューエルポンプを外さねばらりませぬ。
そのために取り外すのは、

フューエルポンプ→キャブレター側へのフューエルチューブ、

フューエルポンプカプラ、

フューエルポンプブラケット取り付けボルトです。

これで一応フューエルポンプ自体はフリーになるのですが、
実際はフューエルフィルタが引っかかって外せません。

上から見たフューエルフィルタ。

まずはフューエルフィルタ取り付けボルトを外し、

フューエルフィルタ→フューエルポンプ側へのホースを外しておきます。
この辺のホースを外すときは当然ガソリンが出てくるので、ウェスなどで養生しておきます。

これでフューエルフィルタが外れると、

フューエルポンプも外せます。

スタータモータの取り外し

フューエルポンプが外れた隙間から、車体左内側に見えるでかい円筒状の物体がスタータモーターです。

まずは一番上面に接続されているスタータモータケーブルを外すのですが、
奥まった部分での作業になるので首振りのジョイントがあると便利です。

しかし、ナットを回そうとすると根本から回ってしまいうまく緩みません、、、
なんでこんな仕様にしたんだよ と内心めちゃめちゃイラつきます。

いろいろやった挙句、最終的にはバイスの細口で根本をがっつし締めこんで、

ようやく外せました。

あとは後方のスタータモーター取り付けボルトと、

前方のスターターモーター取り付けボルト及びアースケーブルターミナルを外します。

するとスタータモーターがフリーになるので、アーマチュアシャフト側から細長い棒などを介してプラハンで優しく叩いていやると、
モーター本体が取り外せます。

スタータモーターの清掃

取り外したスタータモーター。

MITSUBA製。
1991年に組付けられてから、外されたことがあるのだろうか?

スタータモーターの分解は簡単で、
この2本のケーススクリューを外すだけです。

まずはアッパー側のカバー(フロントカバー)が外れます。
中にはワッシャなどが複数入っているので、順番や向きなどをしっかり把握しておきます。

次にエンド側のカバー(リアカバー)を外すと、カバー側にはブラシホルダーが把持されており、
ケース本体からはブラシが接触するコンミュテーターが覗いています。

ケースからアーマチュア本体を抜き取ります。
強力な磁力で収まっているので、抜き取るのにかなりの力がいりました。

アーマチュアと、

コンミュテーター。

コンミュテーターはそんなに汚れてませんが、溝部分をなんとなく綺麗にしてみます。

 

しかし、リアカバー内は鉛筆のカスのような黒いススが沢山はいっています。
モーター不良の原因はこいつらで間違いなさそうです。

ブラシホルダーを外し、ブラシ本体をよく観察します。

摩耗したブラシ。
向かって右側のほうが明らかに消耗が激しいのですが、これは⊕に接続されている整流子の方が消耗するからで異常ではないとのこと。
なぜ⊕接続側のブラシがより消耗するのかは、よくわかりません。

ススだらけだったカバー内面なども可及的にきれいにしてみます。

なんちゃって分解清掃したスタータモーター。
しっかりやるのであれば、この時点でブラシやOリングを全て新品に交換するのがよいと思いますが、今回はまずエンジンをかけるための作業なので、
そこまではしていません。

元通り組み立て、車体へ戻します。

セル回った

分解・清掃したスタータモーターと、フューエルポンプやフューエルフィルタなど全て元に戻しエンジンを始動してみます。

無事セルが回りエンジン始動しました。

ちなみにかかった直後の1発か2発死んでるような音なのは、フューエルポンプなどからガソリンが抜けているためエア噛みしているからだと思われます。
この後、無事バイク屋まで自走していくことができました。
点検兼ね、そのままヨンダボは入院です。

人間も、ぎりぎりの状態で毎日なんとか働いている人が、1週間くらい休んじゃうともう元に戻れない なんて話たまに聞きますが、
キャブ車のバイクや車なんかもそんな感じでしょうか。
そういう意味で、この時代のバイクとかって、とても人間的でかわいいやつだなと思うのですが、どうでしょうか?

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