こんにちは、世界放浪2輪旅を目指す管理人です。
ここ最近、バイクにキャンプ道具を積んでのロングツーリングで装備に関して、またその積載に関して色々とブラッシュアップしてきました。
削除された道具もあれば、新たに追加されたギアもあり、
実際の使用頻度やタイミング、そして重さを考慮して積載の位置を試行錯誤したりして、概ねのシステムができあがってきたといえます。
そんな中、ずっと自分の中でモヤモヤしていたのが 「タープ」問題。
他のキャンパーの写真など拝見するとかなりの頻度で登場するタープ。管理人は、食わず嫌いじゃないですけど なんとなくタープを敬遠している節がありました。
なぜなら
✔必須ではないよね
✔ポール増やすとかあり得ない
✔そもそもすごい嵩張りそう
・・・・・
ただ、結論から言いますと、タープは装備に追加しました🔥
今回はその経緯(言い訳)に関して愚考を書こうと思います。
なぜタープを考え出したか
気候と装備さえマッチすれば、テント泊はおそらく経験のない人が想像するよりもはるかに快適で心地のよいものですが、
やはり雨だけはどうしても厄介です。
優れた防水ギアのおかげで、走行中に関してはあまり雨を気にすることはありませんが、テントの設営後テントサイトでのやりくりをする際にはどうしても雨に濡れながらの作業になってしまいます。
テントの中にさえ入ってしまえば関係ないですが、荷物の出し入れもありますし なにより雨が降ってしまうと外に椅子をだしてぼんやりすることもできません。
この問題はずっと考えていたのですが、上記のような理由でどうもタープに手を出せず、まぁ雨の時はテントん中にこもってればいっかと考えていたのですが、これも長期化するとなかなかストレスだなぁということで、思い切ってタープをトライすることにしました。
Hilleberg Tarp 5 Ultra Light
テントがヒルバーグなので、タープもサンドカラーを揃えてヒルバーグ製のものを試用してみます。
そしてこれが
HIlleberg Tarp5 UL です。
なんといっても特筆すべきはこのコンパクトさ。タープは嵩張るだろうと先入観を持っていましたが、ヒルバーグのラインナップ中で最もコンパクトなタープ5は圧縮すれば拳程度の大きさになります。しかも重量はガイライン込で300g強という軽量。
同社のイエローレーベル・テントに使用されるケルロン1000を生地にもち、高い引き裂き強度と持続する耐水圧が期待できます。
※Φ2mmのガイライン8本&自在が付属します。
タープを広げてみました。
写真だとよくわかりませんが、右図のように縦長の5角形をしています。一応ペンタタープってことになるんでしょうか。
サイズとしては長さ3メーター強なので、タープとしては最小限の大きさといえると思います。
アライテント コンパクトタープポール
もうひとつの課題がポールでした。
タープを設営するためだけにぶっ太くて重いポールを装備に追加するのには気が乗りません。
が、世の中には素晴らしい商品が沢山あるもので、これはアライテントのコンパクトタープポール200 。
収納時のサイズは50cmとコンパクトになり、しかもジュラルミン製なので270gと軽量です。
コンパクトタープポールは、マトリョーシカのように棒の中に棒が、そしてその中にまた・・・・・という方式で格納されています。
細かい使い方は割愛するとして、これらを上のように連結していくことで、
2m のポールができちゃいました。
もともとはタープ単体での使用を考えられているタープ 5 UL なので、テントとの併用で大きな前室をつくろうとするとトレッキングポールでは高さが足りません。
しかし、2mの高さがあれば十分に快適な空間をつくることができそうです。
タープの設営
オフィシャルでは上の画像のように縦方向中央のOリングをつかい2本のトレッキングポールなどで設営するのがデフォルトのようですが、タープの魅力は設営方法にルールが無いところ。
ポールは1本だけでおさめたいので、反対側はテントに直接被せるようなイメージでいこうと思います。
今回は初タープなので、まだまだ改善点多数ですが、とりあえず、バイクとテントをこのような位置関係に停車・設営してみます。
そして、先ほどのポールを左側のパニアラックに通して固定します。
あとは、各ガイラインをペグダウンしていき、ポールと反対側はテントの頂点を通るように張ってみます。
どうでしょう?
なかなかいい感じのバイク越し小川張り(造語)になったかと思います。
ちなみにタープにペグは付属しません。
管理人はテントの設営に純正ではない鍛造ペグを使うため、持て余していたヒルバーグ純正のアルミペグをこちらに流用してみました。
断面形態は独特のY字で、アルミペグとしてはかなり高い穿通力と固定力があります。
➡【Ogawa 鍛造ペグをつかってみた】
バイクの一部も覆われるため、装着したままのタンクバッグなどを長時間直雨に晒すこともなくなります。
2mのポールのおかげで天井部も高くすることができ、下に椅子をだしてくつろぐことも問題なく、なによりこのタープ下の空間が雨からフリーになるため、テントから出入りする度に雨が中に侵入したりするのを最小限にすることができます。
タープ自体はこのように屋根型になってくれるため、上部に雨水が貯まる心配もありません。
テント内から。
バイク側から。
タープ細部
少しタープの細部をみてみます。
ガイラインを張ることでけっこうなテンションがかかるリング部分ですが、これはさすがヒルバーグ、テントの造りに準じて非常にしっかりとつくりこまれています。
ヒルバーグにする意義 としてはなにを置いてもこの生地でしょうか。
同社はテントのラインナップとそれらの特性に応じてケルロン生地1000~2000を使いわけています。
その中でも最軽量のケルロン1000が適用されていますが、それでも非常に高い引き裂き強度とシリコンレイヤリングによる加水分解しづらい防水性が、初期性能ではなく 高い性能の継続を期待させるんでしょう。
➡【Hilleberg Tarp10 XP を試用してバイク×ポール1本張を改めて考えてみた】
ガイラインはΦ2mmのものが8本付属します。
テントと同様、縫製担当者の名前があります。
エストニアに行くことがあれば、お会いしたですね、
作ってくれてありがとう あなたが縫ったタープを使って旅をしています と笑
収納袋はこんな感じで一体型です。これもすごく扱いやすくて👍
(本来はこっちを下向きにします)。
ポールの差し込み位置はいろいろ
上では左後ろのパニアラックに固定していますが、このように右前のクラッシュバーなどに固定することもできます。
この場合はバイクが被覆から外れてしまいますが、設営環境などでバイクとテントが少し離れてしまった際などに応用できそうです。
改善点
当初はカラビナとか色々つかわないとうまくいかないかなぁと思ってましたが、やってみると案外いいかんじでした。
ただし、改善点はいくつかあります。
改善点その①:ポールの歪み
もともともっと低い位置で設営されることを前提に設計されているためか、頂点方向のガイラインの長さが足りません。
今回はポール部分にかかるガイラインをそのまま下におろしてバイクのフットペグに固定してみましたが、
これだとポールにかかるテンションがタープ側に集中してかなりしなってしまいます。
これにあらがうため、もっと水平方向にガイラインを引く必要がありますが、それには同梱のものだと長さが足りません。
ジュラルミンで軽量なのはいいのですが、スチール製のポールのような強度は期待できないので、しなった状態で強風に煽られた際にボキっといかないかが不安です。
改善点その②:ポールとタープの相性
おそらくヒルバーグ製のトレッキングポールを使用する前提で設計されているためか、ガイラインを引くOリングがでかいんですね。
これだと、アライテント コンパクトタープポールの先端からするすると落ちてしまいます。
今回はポールに付属のゴムキャップで滑落を防止しましたが、これだとガイラインが固定されてしまいうまく張力の調整もできません。
このポールの先端に合った円盤状のパーツを製作してみようとおもいますが、それはまた別記事で・・・
改善点その③:ポール反対側のガイライン長さ不足
この写真でみる五角形底辺中央部のガイラインが、ポールのちょうど反対側にあたるわけですが、
ガイラインの長さが足りず、すこしテントに食い込むような形になってしまいます。
もう少し長くすれば張力を調整できますが、ここだけセッティングテープをかませてやれば、テント頂上部に擦れた時の負担を軽減できそうです。
➡これらの改善点を実践してみました:【タープ再考 Hilleberg Tarp 5 の改善案を実践】
まとめ
中学生の時に初めて野宿を経験してから、そう頻度は多くないものの自分なりにノウハウを高めてきたテント泊ですが、
今回はじめてタープを張ってみました。
敬遠していたものの、やってみると想像以上に簡単で、もうひと工夫すればさらに使いやすくしていけそうです。
概ねの積載量や荷物の関係上、まだ余裕があるため これは全然ありだという結論に至り、装備に加えた次第です。
バイクツーリングだとどうしても荷物を削減しがちですが、これならそんなに荷物を増やさずに雨をしのぐスペースを確保できるため、かなりおすすめできるのではないかな、と思います。今度の夏季休暇を使って、実際のロンツーでまた実践してみましょう👍