【Kingdom of Saudi Arabia episode 5】サウジの東海岸で ~Mohammed と過ごす日々

こんにちは、グレートエスケープ中の管理人です。

バーレーンを去り、改めてサウジアラビアへ再入国。
いままでアラビア半島の南東側にずっと居座りつづけましたが、ようやく内陸へと入っていきます。
が、その前に、少しだけ東海岸付近でダラついた日々をレポートします。

バーレーン出国→サウジ再入国

朝、ニワトリの鳴き声とガチョウの鳴き声がやかましい。

出発の準備をしていると、Akram が仕事から戻ってきて、朝食も買ってきてくれた。

バーレーンでの給油実測値は
0.139 BD/ℓ=リッター約54円 と、他アラビア半島諸国と比較しても最安をマークした。
UAEと比べると1/3に近い。同じ産油国でここまで金額が違うの税金かなんかのせい?

帰りも、アラビア半島とバーレーン島を結ぶ Causeway を渡る。
国境は特に何事も無く通過できた。
バーレーン入国にはカルネの押印があったので、出国時にもこちらから押印を頼むのを忘れないようにしないとならない。

サウジ側へ到着した。
このままリヤドへ向かうというのもありだったんだけど、Al Ahsa の Mohammed より、是非再会してご馳走したいものがある とオファーを受けて、再びAl Ahsa の街に戻ることにした。
➡【世界最大のオアシスを擁する街、Al AhsaでMohammedと再会】

Route: 約80km.

ダンマームYAMAHAでテネレ乗り集合

Al Ahsa へ戻る道中には Dammam という大都市があり、Al Khobar や Al Jubail といった大都市も近接して並んでいる。

ちょっと心配なことがあったため 以前世話になった Ahmed の紹介で、
CUSTOM ROAD という店にやってきた。
集まっているバイク乗り達が親切にしてくれて、その場ですぐに作業してもらえることになった。

ちょっとした作業だったけど、工賃はタダでいいとのこと、おまけにCUSTOM ROAD のバンドまでもらっちゃった。

そしてこの CUSTOM ROAD で出会ったインディアン乗りの Khalid の紹介で、同じテネレ700乗りがいるから紹介するよ!
という展開になり Dammam市内のYAMAHAに集合することになった。

そして行ってみると、なんと3人のテネレ乗りが集まっていて、管理人含めこのサウジで4台のテネレが集まるという事態に発展した。

店内。

日本のバイク乗りの皆さん、日本でバイク趣味を楽しめるのは幸せなのかもしれません、
テネレ700の新車価格、約220万!

Al Jubail へ

Dammam コルニッシュにて。

集まってくれたテネレ乗り3人のうち、Faisal と Hani の2人はDammamより北にある工業都市、Al Jubail に住んでいるということなので、今度はこちらから先方を訪問することにした。

ジュバイルは世界最大規模の工業都市で知られていて、石油化学企業を中心にした工場が林立している。

道を間違えて来てしまった、BERRIガスプラント。

Route:約110km.

ジュバイルのテネレ乗り、Faisal と Hani.
Faisal の家のガレージで集合した。

ここも、Faisal の夢の空間だね。
キャンプツーリング好きのFaisalに日本では見たことのないようなギアを沢山見せてもらった。

一旦バイクを家に置いたまま、Faisal の車でジュバイル内を色々と案内してもらう。

ジュバイルはサウジアラビアにとっても最も重大な都市のひとつで、Royal Commission for Jubail and Yanbu という組織によって特別に管理されているという。政府管轄と何が違うのか、なぜジュバイルとユンバの2つの都市だけがそのような扱いなのか、はよくわからなかった。

一通りジュバイルの街を見て回った後、Faisal,  Hani  と共にジュバイルのバイカーズグループと合流する流れになった。

びっくりするくらい沢山のバイカーが集まっていたもんで、外の椅子に座って色々と話す。

多くはホンダのGold WIng もしくは ハーレーの超大型のバイク(管理人ハーレーの種類は全然わからん)に乗られていた。

United Bikers Al Jubail の皆と。

ダンマームへの帰り道、
交通量の多い幹線道路だったから、三脚を立てて撮るわけにはいかなかったけど、こんなような景色がずっとつづく。
工場夜景好きは卒倒してしまうくらいアメイジングな景観だった。

もらいもの

ファイサルがくれた折りたたみのシート。荷物になっちゃうから、、、と言ったが半ば無理矢理「いいから持ってけ !」と気づいたらくくりつけられていた。

United Bikers Al Jubail のステッカー。

スロットル・アシストがないから右手が疲れる と話したら、Hani がわざわざ持ってきてくれた。

そしてこれは バイカーズグループのひとりがくれた、Misbah (スペル不明 ミスバ と聞こえた)。
手に持ってクルクルと回すやつ。サウジアラビアの紋章がついている。
テネレのブラケットバー部分にくくりつけた。

再び Al Ahsa へ

ダンマームを去り、Mohammed に再会すべく Al Ahsa へ向かう。

この日は風と砂嵐が厳しかったが、サラーラへ向かった時のそれと比べたら、砂が乾燥しているから大分マシ。

舞い上がった砂で、遠方はスモッグのように視界不良となってる。

Route:約150km.

Al Ahsa に着くと、Mohammed が日本食屋さんに招待してくれて、ご馳走してくれた。
中東の日本食屋=かなり高級が相場で、雰囲気もかなり洒落ている。この日は木曜で、ちょうど週末だったのもあり、地元のサウジ女性達による女子会も何グループかあり、この国がどんどん開かれているのを感じた。

伝統料理 ”Mandi”

翌日の夜、Mohammed の友達の Mohammed の農園に招待された。
※みんな名前が同じ問題

この地域の伝統料理、「マンディ」を作ってくれるということで、既に火がおこされていた。
地面に掘られた大きな窪みが窯のようになっていて、そこでまずは火を安定させる。

Badar とも再会した。彼は大柄で優しい男の代名詞みたいな雰囲気だ。ちなみに管理人より年下だった。

男たちが窯に投入する食材の下ごしらえをしている。

まずは米の大鍋が慎重に下ろされ、

次に鶏肉が窯の内部にある爪に引っかかるように置かれる。鶏肉の味付けは塩のみ。

上から濡れた布と重しを置いて、待つこと約1時間・・・・

オープンすると、いい匂いと共にこんがり焼けた鶏肉と炊き上がったご飯があらわれた。

“Mandi” のできあがり!
マンディの起源はイエメンらしいけど、アラブ諸国では客人をもてなす際にこんな感じの伝統的な方法でつくったマンディを振る舞うという。

彼らのやり方に従って、手で掴んで食べる。

Mohammed とマンディを振る舞ってくれた皆。Al Ahsaの街を一緒に走った Ahmed もいる。

Uqair の旧港施設群

また別の日、今度は Mohammed の運転で Al Ahsa から東へ、

ウカイルという海岸へやってきた。

ここにはいくつか、古代の港湾施設跡の廃墟が点在している。
ウカイルその都市自体は、ペルシャ湾で最も古い港だといわれている。

新旧混じって廃墟があるけど、古いものに関しては起源不明、誰が建てたのかも正確にはわかっていないらしい。

今は常時閉館みたいだけど、彼の好意で中にいれてもらえた。

 

内部は一部がモスクであり、

一部は管理者の住居や書斎、

そして一部は要塞として機能していたようだ。

屋上にて。
Mohammed とは本当にいい友達になれたと思っている。彼は日本が大好きで、いつか必ず日本に来るという。
今度はこちらが彼を案内するのが楽しみだ。
渋谷と秋葉原に行きたいというオファーをもらった。

ウカイル海岸近郊に建設中のローマ風公園。

サウジではこういった施設の建設は遅れるのが常で、一体いつ完成するのか分かったもんじゃないらしい。

Al Khobar のハイセンスなエリア

ウカイルの海岸から Al Ahsa へ戻る途中、アル・コバールのハイセンスなエリアを見学する。

Ajdan Walk なんとなく日本橋や京橋を連想する総合施設や、

高級インド料理店 Copper Chandni.

コバール・コルニッシュ。
こんな素敵な海岸、家の近くにあったら毎日来ちゃうよなぁ。
アバヤを着た女性が一人座って本を読んでいる姿がとても印象的だった。

その後、世界最大の石油関連企業 サウジアラムコの本社がある Dhahran に移動。

ダハランの大型モールで Mohammed と夕飯を食べてこの日のツアーは終わった。
ところでそのTシャツはどこで買ったの?

最後のAl Ahsa 巡り

この日は Al Ahsa の街を適当にふらふらした。

Khuzam Palace.

路地。

Sahoud Palace.

路地モスク。

Muhaires Palace.

路地。

Ibrahim Palace.

路地。

車好きは一日いても飽きないかもしれない、数キロに渡って自動車用品店が両側に建ち並ぶ。

この日もMohammedと会い、最後またどこかに案内してくれるという。

やってきたのは農園。
だけど、驚くことにこれは稲作農家の農園、つまり田んぼなのだ。
サウジアラビアでもお米がつくられていると聞くと、とても意外だけど、ここAl Ahsa のお米は Roz Hassawi といって、世界で最も高価なお米の産地なのだった。

Al Ahsa ってすごいなぁ、
世界最大のオアシスがあって、世界最大の油田があって、そして世界一高価なお米が採れる。なんとも懐の深い場所だ。

こちらが Mohammed 家でご馳走になった ハッサウィ赤米。

最後、Al Ahsa の職人マーケットへやってきた。

内部は壺や籠、衣装などの伝統工芸品を扱う店が集まっている。

たまたま居合わせた Abdullah氏。 手彫りの扉などを製作するこの道何十年の職人。
➡ #abdullahshabaan1 

最後、街のレストランで、

MohammedNasser.
管理人と Yousef.

何日も世話になりました。いずれ日本に帰り、Mohammed を迎える日が 楽しみだ。

おまけ

マラリア予防にトニックウォーターを飲んだりしてる。本当に効果があるかは不明。
そうこうしてるうちにアラビア半島も秋に移ろいつつある。

安宿では電気ポットなんて無いので、時に室内でお湯を沸かす。
いまのところ SOTO のストームブレイカーは中東のガソリンで全く問題なく動作している。

つづく

管理人の旅を支える道具たちはこちら↓↓↓