こんにちは、グレートエスケープ中の元勤務医です。
40日ほど色々な場所を巡ったオマーンを去り、サウジアラビアへ一時入国します。
すぐにカタールへ入国するため、サウジアラビアは一時通過。
今までのルート
出国してからそれなりに時間が経ったので、いままでのルートを地図上でざっくりトレースした。
こう見るとオマーンはけっこう走り尽くした感がでてる。
オマーン→サウジ への越境
イブリの街を出発し、郊外へ走り出すとすぐにこんなような風景になる。
砂漠すらない、ただの荒野というかなんというか。でも道の舗装状態は良い。たまにデカい穴が開いてたりする。
気温は依然として40℃越えで45℃なのか47℃なのかはもはやどうでもいい気分。
そんな道を南西へ160㎞くらい走ると、とうとうサウジアラビアへの国境検問。
出国は特になんの苦労もなかった。陸路で入国してるからだろうか、UAE出国時に比べてとてもスムーズだった。
オマーン入国にはカルネを使っていないので、当然出国にもカルネは提出しない というか触れないようにする笑
Good Bye Oman
オマーンの出国スタンプをもらい、しばらく進むと今度はサウジの入国検問になる。
2019年まで一般観光客への門戸を閉じ、ほとんど鎖国といってよいような状態だったサウジアラビア。
一般的な心象としては入国もさぞ厳しいのではないかという緊張感がある。
左右を広大なルブアルハーリー砂漠に挟まれ有刺鉄線と鉄柵で囲まれた道は、まさにその緊張感の具現化のような印象もある。
ただ結果的には国境職員はとてもフレンドリー、水とキットカットまでくれて、40分ほどで入国手続きは終わった。
パスポート・登録証書の確認
ビザの確認
両手10本の指のデジタルスキャン
顔写真の撮影
荷物検査
といった感じ。
管理人、まだ日本のナンバープレートで粘る。
そんなに付け替えるのがめんどいか・・・・
入国イミグレでスタンプをもらいゲートを出た直後のブースで、強制保険に加入。
値段の期間の表がブースに貼られていてとっても分かりやすい。
すぐにカタールへ入国するから、1weekで加入。
60 SAR(サウジリアル)=約2,286円。
やはり鉄柵で囲まれたなんともいえない雰囲気の道を進み、
サウジアラビア王国 入国。
サウジの国旗がモンスーンにたなびく。
入国ゲートとつづきのガソリンスタンドで給油する。
ここを過ぎると、約300kmに渡って砂漠しかない無補給区間がつづく。
ガソリン価格はオクタン価95で
2.44 SAR/ℓ=リッター約92円
Border Information
・Border Point : Umm Alzamool(KSA)
DEPARTURE
No Carnet
No departure fee
No covid
ENTRY
No Carnet
No covid
eVISA confirmed
Registration Certification confirmed
10 fingers scan
Face photo
Luggage inspection(customs)
Vehicle insurance : 60 SAR 1 week
サウジアラビアビザについて
魔法のパスポートの名高い日本のパスポートをもってしても、サウジアラビアへの入国にはビザの取得が必要。
https://visa.visitsaudi.com/Registration/Verify?_ga=2.261769357.1009696939.1653125745-1809281445.1653125745
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こちらが管理人が利用したeVISAの発行サイト。
ちなみに各国のeVISA発行主体には様々なエージェントが存在するので、一概にリンク先のみが選択肢なわけではないけど、サウジはどこから飛んでもだいたいこのサイトに行きつく印象。
実際のサウジビザ。
費用の内訳は
visa fee:300SAR
insurance fee:156.52SAR
VAT:68.48SAR
associated transaction fee:9.98SAR
と色々のっかって合計534.98 SAR = 約18.970円(取得当時レート)。
かなり高額だけど、これでマルチエントリーかつ90日間の滞在が認められる。
砂漠でクラッシュ 悪夢の午後
サウジの国境を越えてから、周りの風景は一変した。
さっきまでただなにも無い荒野だったのが 本やテレビでしか見たことの無い果てしなくつづく砂漠の世界になる。
これがルブアルハーリー砂漠。
Empty Quarter の意味が身にしみる。
前後左右 まるで無尽蔵のように思える砂の世界を走っている時のことだった。
気を張っていたサウジ国境が意外とあっさり終わって安心していたのもある。
気温が高く少しぼーっとしていたのもある。
路面に何か黒いものがあるなぁー とぼんやり認識していたもののそれが大きなタイヤのバースト片であるのに気づくのが遅かった。
避けようと急にハンドルを切ったせいで道路脇の砂漠地帯に突っ込んでしまった。
6速のまま、スピードはおそらく90km/h くらいだったと思う、
当然すぐにタイヤが深い砂にとられコントロールを失って転倒。自分も10mくらいバイクから吹っ飛んだようだった。
一瞬これは夢なんじゃないかと疑いたくなったが、砂に埋もれたテネレともげたウィンカーやドライビングランプ、衝撃で吹っ飛んだ荷物を見て現実だと悟る。
完全にやってしまった・・・・
という気持ちに、40℃を越える高温、そして四方を砂漠で囲まれた景色が更にのしかかって完全に気持ちが折れそうになる。
とにかくまずは舗装路にリカバリーしなければ・・・
散乱した部品と荷物を集めていると、幸運にも通りかかった大型トレーラーのドライバーが下りて手伝ってくれた。
ほとんど車が通らない道なのに、すぐに彼が来てくれたのは 不幸中の幸いだった。
さらに幸いだったのが砂漠へのクラッシュだったことで車体への影響はそこまで大きくなかった。
エンジンは普通にかかり、走行も問題なくできそうだった。
そしてなぜか体はほぼ無傷。いいタイミングでバイクから離れたんだと思う。手首にかすり傷ができただけで済んだ。
気持ち的にはかなりぶっ潰されていたけど、とにかく砂漠のど真ん中で嘆いていても仕方ないのでそこから約200kmほど走った地点にあるガソリンスタンドまで走る。
さっき助けてくれたドライバーが前をゆっくり走ってくれて、ガソリンスタンドに併設されている工場で車体の応急処置と、同じく併設されてるコンテナみたいな宿泊場所を確保してくれた。
本当に心から感謝したいけど、彼と写真すら撮れなかった・・・
コンテナ内に荷物を持ち来んで、壊れたものとバイクの状態を改めて確認する。
フロントフェンダーはバキバキに割れ
ハンドルは歪んでいる
ホムセン箱で自作したトップケースも一方が底抜けになるほど大破
ハンドルガードは完全に上方に曲がって
ウィンカー、ドライビングランプ、ミラーが片側全てもげてしまった。
一番こたえたのが、ギターの大破だ。
旅の相棒として、そして心の癒しとして持ってきたYairiのミニギターが素人目にも修理不可能な状態になっていた。
ただ、ここで気持ちを切り替えないといけない。
起きちまったことは仕方ないから、これを機に荷物の最適化をしよう。
直近の大都市、カタールのドーハである程度の修理ができることを祈って、コンテナで就寝した。
Route
約430km.
つづく