【State of Qatar episode1】カタールへ入国 テネレの入院先探しとタイヤ在庫探しの苦難

こんにちには、グレートエスケープ中の元勤務医です。

サウジアラビア越境直後、ルブアルハーリー砂漠でのクラッシュを経て、砂漠のど真ん中にあるコンテナで不安な夜をやり過ごし、まずは直近の大都市であるカタールのドーハへ走行をつづけます。

今までのルート

UAE→オマーン→サウジアラビア→カタール。

サウジアラビアはマルチビザなので、カタール・バーレーン・(クウェート)への出入国を挟みつつまた戻ります。

カタールへ向けて

なるべく早くテネレの入院先を見つけるため、この日のうちにドーハへ着きたい。
走行距離が500km以上あるので 荷物の整理をしてなる早で出発した。

95号線をひたすら西に進む。
Shubaytahという街付近 を過ぎる頃から山のような砂丘が連なる 飲み込まれそうな砂漠 から、比較的背の低い砂丘が連なる風景に変わっていく。

奥に見える白い一帯はたぶん塩湖。
Route 95 が西から北西に向かうあたりから塩湖の面積が増え始めるようだった。

そんな感じで400kmほど走ると、いよいよカタールとの国境が近くなる。
Google map上ではサウジ→カタールへつづく道は2本あるのだけど、実際に機能しているのは北西側の Abu Samra というポイントだけのよう。
途中、道が複数別れ ナビ通りに行くと道路が閉鎖されていた。
こういう時は大声で  Fuuuuuuuuuuuu〇k !!!!!!  と叫びたくなる 叫んだところで誰もいないので問題ないんだが、
まぁ引き返して更に北西側の道路を見つける。

※こうやって記事にすると一瞬のようで、40℃を軽く超える気温の中400km砂漠に挟まれてバイクで走るというのは、なかなかけっこう疲れるのだ。

現在はサウジアラビアとのみ国境を接するカタールだけど、1970年代のジッダ条約締結以前はUAEとも国境を共有していた。
日本ではあまり一般的でないものの、UAE ―とりわけアブダビ首長国とサウジアラビアは、休戦オマーンの成立とそれ以降の領土割譲においてずっと揉めているのだ。おそらくアブダビ首長国は未だ現状の国境線に不満を抱いていて、そういう意味では立派な「国境紛争地帯」でもある。

サウジアラビア→カタールへの越境

サウジアラビアの出国ゲート。
国境検問付近での写真撮影は、バレるとスタッフが駆けつけてきてカメラのデータ全て削除させられるので、バレないように慎重に行う。
(既に2度前科あり。)

パスポートに一時出国のスタンプをもらい、カタールへの入国ゲートへと進む。
カタールは日本のパスポートであれば事前ビザ取得なしで入国可能。

入国ゲート付近はワールドカップの影響なのか、工事中のような仕切りで道が細分化されていた。
ゲートにて一度止められ、20分ほど謎の質問攻めにあうも、最終的には笑顔で通してもらい、イミグレ手続きへ。

パスポート・登録証書の確認
右手4本の指のデジタルスキャン
顔写真の撮影
荷物検査

アライバルビザは無料で8週間ももらえた。
一般的にはカタールの日本人への査証は30日間のはずなんだけど、なぜだろう・・・・不明。

Border Information
Border  Point : Abu Samra(Qatar)

DEPARTURE
No Carnet
No departure fee
No covid

ENTRY
No Carnet
No covid
Arrival Visa 8 weeks for free
Registration Certification confirmed
Right hand’s 4 fingers scan
Face photo
Luggage inspection(customs)
Vehicle insurance : 70 QAR 2 week

なんだかんだで1時間半くらいかかったんじゃなかろうか、通関での荷物検査場には警察犬もいたし、今のところ一番厳しい印象を受けた。
通関を終えたら、すぐにブースにて強制保険へ加入。
2週間で70 QAR(カタールリアル)= 約2,700円。

ドーハへ

カタールへの入国手続きを終えたら、一目散に首都ドーハへ向かう。国境からちょうど100km程度だ。

国を跨いでも風景は相変わらずで、少し日が傾いてきたおかげで少し楽。

カタールも当然ながら砂漠気候で、年間降水量は100mmと超少ない(日本の年間降水量の平均は1,700mmくらい)。
アラビア半島東に半島のように突き出た国で、国土面積は秋田県と同じくらいらしい。
その大半は不毛な砂漠地帯に覆われているものの、豊富な資源により国力を維持している。
産油国というイメージが強いかもしれないけど、実際には原油よりもLNGの輸出で国際的なプライオリティを持っているカタール。
やはりサウジとの確執と断交の溝は深く、2019年にはOPECも脱退している。
現状のロシアーウクライナ紛争の影響もあって、カタールのLNG需要は益々伸びそうだね。

首都ドーハの中心付近に着くころには既にもう夕焼け。
すぐに街をウロウロし、見つけたモバイルショップでSIMを購入。
カタールのネットワークオペレーターは、ガラケーを使ったことがある世代には懐かしいVodafone.
日本からは2006年にソフトバンクへ置換する形で撤退しているけど、まさかカタールで再開するとは。

この日はネットワークに繋がったスマホで宿を探し、ここ2日で溜まった肉体的&精神的な疲労を回復させるのを先決とした。

テネレ入院先探しと部品調達の苦難

翌日、急務はテネレを預けることのできる信頼できるショップを探すこと。
正直カタールでどのバイク屋に預けるのがいいかなんて分かるわけもない。

【YAMAHA International Cooperation】

ただ、幸いにもヤマハのワールドパートナーシップのリストにドーハの支店が載っていた。
日本の場合、必ずしも正規ディーラーがいいとは限らないし、そもそもここ載ってる店が「正規ディーラー」なのかも不明なわけだけど、他の対抗馬もないし、HPを見る限りテネレの扱いもしているようなので、まずは相談しに行ってみることにした。

YAMAHA Al Badi Bikes Doha.

店に入り店員に事情を伝えると、ここはショールームのみなので、Industrial Area にあるファクトリーに行くよう言われる。

少し中心から離れた Industrial Area に、提携ファクトリーである YAMAHA Bikes Work Shop があった。

改めてチーフらしき人に事情を伝える。
しかしここでまた厄介な問題が発生。
「修理は請け負えるけど、そのためには事故証明の発行が必要だ」とのこと。

ファクトリーのスタッフが車で先導してくれて、最寄りの警察署へ出向く。
ここで事故証明を発行してもらいたいと説明するものの、あっち行ってこっち行って、挙句同行してくれたスタッフはいつの間に帰っちゃうし笑、

まー--大変だったけど、なんとか発行してもらうことができた。
何が書いてあるのかは一切わからん。
事故(といっても単独転倒だけど)があったのはサウジアラビアの道なのに、それをカタール警察が発行するというところに色々問題があったみたいだけど、なんか何とかなったからオッケー👍

発行してもらった事故証明を改めてファクトリーに持っていき、ようやく傷ついたテネレを整備工場内に持ち込むことができた。
目視、設備はなかなか整っていそうで安心した。
こういう時管理人は工具のブランドなども判断基準にしたりする。
わざわざUSAGのワゴンがあるというのは、ノーブランドの工具を使っているようなメカニックではないな と。

 

2日後、Al Badi Bikes Work Shop から見積ができたとの連絡を受けてタクシーで工場へ。
見積とバイクを見比べながら、必要なものと不要なものを相談し、概ねのオーダーを決定するものの、交換部品の単価が日本のマーケットプライスと比較して高すぎるため一旦保留にしてもらう。

YAMAHAのパーツカタログアプリで日本価格と比較すると、5倍近い金額になるものもある。
円安と関税、輸送費高騰の影響もあるんだろうけど・・・・いやぁ さすがに高くね?
ということで、日本のSCS白山本店に連絡し、該当部品を日本からドーハまで送ってもらった場合の輸送費を概算してもらおう。

その後、Suadさんの紹介で知り合った Abudullah氏の協力も得て、4~5日に渡りAl Badi と交渉し、最終的には現地調達で作業へ入ってもらう運びになった。

タイヤの在庫探し

テネレの入院と補修作業の確定は一段落するものの、当然これを機に消耗部品の交換は行ってしまいたい。
エンジンオイルとオイルフィルターの交換は Al Badi で一緒にやってもらえるものの、適合タイヤの在庫はないし、仕入れるとしたらいつになるか分からないとのこと・・・・
まじかぁ。

●他の都市:バーレーンの首都かサウジの首都 に在庫があることを信じて今は交換しない
●Al Badi に発注し、いつ届くか分からないタイヤを待つ
●なんとかDoha内で在庫を探す

という選択肢で迷うが、

Ibri 滞在時でフロントがこの状態。
Ibri→Doha で920km. このタイヤに交換してから14,000km以上は走行している。
しかも概して路面温度が高いのでバーストのリスクは通常より高い。

とかを心配すると、やっぱりドーハで交換しちゃいたい。

というわけで、いろいろと情報を募るのだけど、最終的にはFacebook の “Overland Middle East” のグループに投稿した相談へのリプライで紹介してもらったカタール人の  Abdullaziz氏(なんと Touratech Middle East のスタッフ)にWhatsappで連絡をとり、教えてくれた Rabban Moto という店に在庫があるという情報を得た。

後日、Rabban Moto を訪れる。
横にはMV Agusta のディーラーも併設されてる。

店内の車両、SYMという日本ではあまり見ないメーカーのバイク、パニア付きのツーリングモデルとかかわいいね!

MV スペース。

Superveloce がこんなに沢山!

そいでもって Superveloceの アゴスチーニ限定モデル。
いや、控えめに言ってかっこよすぎだろ・・・ なんて完成された形なんだ。
管理人、テネレとかに乗ってるけど実はSSが大好きです。

 

そしてMVもアドベンチャーカテゴリをラインナップしてるのは知らなかった。
Tourismo Veloce 800 .
フルパニアモデルも。
Ducati の Multistrada的なポジションだね。

こっちのバイク屋には、かならずバギー的な4輪も一緒に売られてる。
ってか、こういう小型のバギー、普通に日本でも車検てとれるのかな。ちょっと買い物とかにめっちゃ便利じゃん。

って、そんなことをしに来たんじゃなかった。

タイヤのストックは・・・・・
あった!
90/90 21inch.
Metzeler のブロックパターンもあるが、

リアの適合サイズはオンロードパターンのみ。
Mitasの亀甲っぽいのとかかなり良さげだけど、今回はPirelli の Scorpion Trail Ⅱ で前後揃えることになりそうだ。
ただ、いままで殆どが舗装路だし、今後も舗装路の方が圧倒的に多いことを考えるとこれでよかったかもしれない。
Scorpion Trail はオンロード仕様ながらある程度の悪路走破性もあるということだし、なまじブロックパターンを履いて路面抵抗を大きくするのは得策ではなさそう。

というわけで、見ず知らずの人の協力を得て、無事Doha内でタイヤの在庫を見つけることができた。
あとはAl Badi で発注した部品が届くのを待ち、作業が完了したらRabban Moto へ持っていく。
それまではDohaでダラダラと時間を潰すしかないな。

Route

約520km.

おまけ

カタールのコンセントは今まで同様BF型。

カタールの紙幣。
1 QAR(カタールリアル)=約39円。

つづく

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