【Italian Republic episode29】再びアペニン山脈を越えて、ティレニア海へ

こんにちは、世界放浪2輪旅中の管理人です。

パルマの街からほどなくした場所で野営の後、曇天の中山道を南西へと進んでいきます。再び北部アペニン山脈を越え、ティレニア海へ!

※この記事は2024年12月頃の出来事を書いています。

北部アペニン山脈を越えて

朝。Taro; タロ川から少し離れた よくわからん場所で起床。
結露の処理はほどほどで早めに撤収。こういうシチュエーションだと、フライ別張り式のメリットも大きいなぁ。
ヒルバーグもフライはもちろん外せるけど、一体設立が可能な分 外すのはかなり手間で あまり現実的じゃない。
濡れたアウターフライを一緒に収納すると、当然インナーテントまで濡れることになる。これだけ野営をしてきても、まだ最適解がわからない。

どんよりした空の下 、昨日決めた通りここからは南西に向かってティレニア海側を目指す。

パルマ付近、Po; ポー川周囲に広がる広大な Pianura Padana; パダノ=ヴェネタ平原から地中海側に抜けるために、改めて北部アペニン山脈を北東→南西に越える。

山岳部に佇む 決して観光ブックには載らない小さな村々を抜けていく。

ちょっと青空でてきた。

Barの文字が見えて、何か食べられるかなぁと思って止ったけど、

絶賛営業停止中っぽかった。やれたオレンジの外壁に、水色の窓扉がいい雰囲気。

そのまま峠をのぼっていくと、

Passo dela Cisa; チーザ峠の頂上に着いた。ここを境に、再びエミリア・ロマーニャ州からトスカーナ州に入る。

峠の頂上に建つ Chiesetta della Cisa.
とある裕福なジェノヴァ出身の夫婦が、交通事故から奇跡的に生還したことを祝して1921年に建てたらしい。

今では巡礼路 Via Francigena; フランチジェナ街道 の立ち寄り所のひとつになってるみたい。

そこまで標高の高くない北部アペニン山脈だけど、向こうに冠雪の山稜が見える。
この道も、あと2週間ずれたら積雪してたかもしれない。

白壁と統一された瓦屋根、その間から教会の鐘楼が飛び出る、トスカーナ最北部に潜む美しい村が朝日を浴びる。

ひと山越えたあたりで Pontremoli; ポントレモリという街にたどり着いた。

フランチジェナ巡礼路の重要な宿場町だったようで、趣深い町並みは1日かけて散策してもよさそうなんだけど、

Magra; マグラ川に架かる橋からConcattedrale di S.Maria Assunta; 聖マリアアッスンタ大聖堂の薄緑になったドームとその後ろのCastello del Piagnaro; ピニャーロ城.  反対側の古い石橋を眺めるだけにした。

Filattiera; フィラッティエーラの村にあった Pieve di Santo Stefano a Sorano; ソラーノの聖ステファノ教区聖堂.
11~12世紀に建てられたと考えられてる古い教会だ。

マグラ川の石をつかってつくられたという外壁は質素剛健な雰囲気。飾り気のない四角柱の鐘楼も大好きな雰囲気だ。
思わずウシュグリ村のスヴァン塔を思い出した。

教会周辺の墓地。

内部はこじんまりながら三廊にわかれた直方体バシリカで、ロマネスク様式ならではの無骨な印象。

教会には 先史時代の石像が置かれてたみたいなんだけど、当時は知らずにスルーしてしまった・・・後悔!!

ティレニア海にでた!

そのままひたすら山をくだると、Liguria; リグーリア州に入ってようやくティレニア海がみえてきた。

空もいつの間にか雲一つない快晴になって、気温も明らかに上がった感じがする。

La Spezia; ラ・スペツィアの街、海沿いのコルニッシュにはヤシの木が並んで、

沢山のボートが停泊してる。

曇り空の寒い山間部から、いきなりこんな場所に出てくると そりゃあ気分は一気に軽やかになる。

カラフォーな外壁を眺めつつ、少し南下して

Porto Venere の散策

なんとなくやってきたのは Porto Venere; ポルト・ヴェネッレの街。
Cinque Terre; チンクエ・テッレで有名なリグーリア海岸の最東部に位置する世界遺産の海岸集落だ。

青い空、碧い海、海岸に建ち並ぶパステルカラーの家々。あーー海沿いっていいなぁ と心底思う。
けどこれが、ずっと海沿いにいると 山道に入りたくなるんだよなぁ。ほんとに人はないものねだりで困ります。

テネレを適当な場所に停めて、散策スタート。

岬の先端には教会が、そして高台の上には Castello Doria; ドーリア城が建っている。
12世紀、ジェノヴァ共和国がライバルであるピサ共和国やイスラム勢力のサラセン人から海岸を防衛するために建てて、その後も17世紀ごろまでより近代的な要塞へと改修を繰り返していったらしい。

岬の先端までつづいていく石積みの城壁に開いた窓からは、北側につづく断崖の海岸が見える。

岬の一番先端に建つのは Chiesa San Pietro; サン・ピエトロ教会.
1277年に完成したゴシック様式の教会で、ファサードの白黒縞模様はやっぱり当時の海洋独立国家の共通特徴 イスラム世界からのAblaq; アブラーク技工が影響している。黒大理石は すぐ近郊で産出する Portoro; ポルトーロ大理石が、白い方は最高級大理石として有名な Carrara; カッラーラ地方産の白大理石が使われてる。

妙にリアルな聖人たちの彫刻が目を惹く青銅製の扉を通って中に。

教会内部も、ファサードと同様に白黒大理石が交互に組まれてる。

交差ヴォールトがリブで補強されたゴシックの特徴はあるものの、入った時の雰囲気は かなり質実なもので 一般的に抱くゴシック様式の印象は薄い。

教会とはいえ、岬の最先端に建って 海岸防衛の”城壁”の一部を兼ねていたわけだから、過度な装飾よりも堅牢さや機能性が重視されたのかもしれない。

教会北側の岩壁に設けられたロッジアと、そこから見える海岸。

教会のすぐ北側に、細い階段で繋がった遺構がある。これは、13世紀にサン・ピエトロ教会が建てられるより以前 12世紀に建てられたロマネスク様式の聖堂で その基礎部分は、5世紀 ローマ時代のシリア式聖堂の一部が、そしてその石材の一部にはローマ期の神殿の一部が残っているらしい。まさに古代から脈々と馳せる歴史がこの岬の先端に今でも繋がってるということか、なんて思ったりして。

岬から北側に戻って、集落の中を歩いてみる。

 

 

もうほとんど絵本の中を歩いてるようなもんだよ、、、すごいな本当に、イタリアって国は・・・

集落入口の Porta del Borgo; ボルゴ門 と Torre Capitolare; キャピトラーレの塔 に戻ってきた。

Cinque Terre へ

さて、もう日が傾いてきたけど、今日はもう少しだけ移動しよう。

断崖のつづくリグーリア海岸を北上していって、この先につづく世界遺産の海岸集落 Cinque Terre; チンクエテッレを目指す。

Cinque=5 ということで、5つの集落が連なってるんだけど、まぁ全部行くのは難しいから なんとなく気分で南側の2つはパスすることにした。

一番南側の第1Trre Riomaggiore; リオマッジオーレ。遠くから眺めるだけでも十分きれいだ。
しかも西日を浴びて、ひときわ輝いてる。

第2Terre Manarola; マナローラは少し分岐を下らないと概観も見えなかったみたいで気づかないうちにスルーしてしまった。写真を撮るために戻ろうかどうしようかと考えてる間にサンセット、ち~ん。ま、いっか。

どっか野営地が見つかるだろうと彷徨うも、海岸道路はどこも整備されているし、基本断崖につくられてる道路だから脇にそれる平地みたいのがない・・・ 結局、第3 Terre Corniglia; コルニリアまでやってきて、

いやー、ここ絶対だめだろうなぁという場所で重機に隠れてテントを設営。しばらく様子みて何か言われたら速やかに撤収しようと構えてたけど、シーズン外だからか 人っ子一人来ず、このまま野営することにした。

つづく

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