【Republic of Turkey episode 23】世界三大図書館と世界七不思議 を擁するEphesos;エフェソスへ

どうもこんつくは、グレートエスケープ中の管理人です。
ヒエラポリス-パムッカレのあるデニズリ県から、エーゲ海に面したイズミル県へと移動していきます。

ここまでのルート

再び海岸沿いへ

ハイウェイとローカルウェイをうまいこと組み合わせて西方向へ。

道端で売られていた貯水用の壺。

途中ガソスタで発見したクールなガソリン添加剤(たぶん)。

これも添加剤か?なんかかっこいいな。

Ephesus の古代遺跡

さて、西側の海岸線に出て やってきたのは Ephesus; エフェソスの古代遺跡。
トルコに無数にある遺跡の中でも最もツーリスティックな場所かもしれない。

予想通り、今までのどの遺跡よりも人が多い。
サイトはやっぱりかなり広くて、それぞれの遺構を挙げるときりがないので、主要なものだけピックアップしようと思う。

エフェソスは、ディアドコイの内セレウコス朝の版図下でヘレニズム都市として発展して、紀元前1世紀以降共和制ローマの支配下に入った後西アジアの首府として&地中海貿易の要綱として栄える。
管理人が訪れた際残念にも修復工事中で入場できなかった巨大な円形劇場は、ヘレニズム時代に建設されて、ドミティアヌス帝とトラヤヌス帝の治世で大規模に修復されたらしい。当時の収容人数はなんと5万人で、東京ドームに匹敵する。もしも当時の姿が再現されたら、あのド迫力のアスペンドスの更に2倍以上の収容規模になるってことか・・・

個人的にはエフェソスの遺構の中でももっともアイコニックだと感じた The Celsus Library; セルシウス図書館.
アレキサンドリアの図書館・ペルガモの図書館と並んで 古代ローマ時代の世界3大図書館のうちのひとつ。

100~110年頃の築造。

列柱が2階構造になった特徴的なファサードには、彫像や精緻な彫刻が施されている。

図書館の正面からアゴラへと繋がる3連アーチの門。

ねこ。

The Temple of Hadrian; ハドリアヌス帝神殿.

アーチ上部の精巧な彫刻。

The Nymphaeum Traiani.
102~114年。

列柱や彫像、複数の神殿で囲まれたメインストリートを丘の上へと昇って行く。

紀元前50~30年、Memmius Monument.

ねこ。

1-2世紀、Nike のレリーフ。

The Temple of Domitian.

丘の上を更におくに歩いていく。

1/500スケールの 当時のエフェソスの都市モデルがあった。これは分かりやすい。

サイト南部に位置する The State Agora の列柱と、

 

そこに面する The Bouleuterion. と Baths of Varius.

ねこ。

またメインストリートを通って丘を下り、サイト北側のアゴラに戻る。

広大な広場を囲う列柱群と

ねこ。

なんだかトルコの記事は遺跡の記載が大部分を占めていて、書くのも疲れてきたのでかなり雑な感じになってしまったけど、まぁとりあえず「エフェソス公会議」で教科書にも載っているエフェソスに来ることができたので満足ではある。ただ、入場料と満足度のバランスでいうと、ヒエラポリスのそれには遠く及ばない。歴史にさして興味がなければ、世界遺産だから という理由で来る必要はないかな と感じた。

管理人はいつからか世界史がけっこう好きな部類の人間だから、一応足を伸ばして近くにある The Temple of Artemis にもやってきた。
古代の世界七不思議のひとつに数えられるアルテミス神殿がこんなに ショ〇いとは思ってなかったぜ・・・という気持ちを禁じ得ないけど、少なくとも大繁盛のエフェソスに比べてこっちには人が2-3人しかいなくてめっちゃ見やすい。
アルテミスは、古代フリギア人によって信仰されていた大地母神キュベレーとヘレニズムの信仰が融合して、当時のエフェソスでもっとも崇拝された女神だ。本来狩猟と純潔の女神だったアルテミスが、エフェソスでは豊穣と多産の女神なのは、このキュベレーとの融合が大きな要因となっている。

遺跡に唯一残された柱さえも、オリジナルの状態ではない。

最も初期に神殿が建てられたのは紀元前700年頃とされていて、その後何度も破壊と再建を繰り返している。特に紀元前550年頃、リュディア王国最後の王 Creosus; クロイソス によって再建された後最も荘厳な姿になったという。このクロイソスというリュディア王はとんでもない財力があったことで有名で、今でも大金持ちを比喩する慣用句として “Rich as Creosus” という表現があるらしい。日常的に使われるかは不明。

そしてアルテミスが破壊された中でも最も有名な逸話は、Herostratus; ヘロストラトス という人物による放火だ。
彼は、ただ有名人になりたいという理由で神殿に火を放ったことから、犯罪行為によって売名しようとする事を「ヘラストラトスの名声」と言う。SNS全盛の今でこそ分かりみのあるおバカ行為が、紀元前356年には行われていたらしい。そして結局彼の本懐は叶って、2,400年経った今でも 世界七不思議・大神殿の放火魔として世に語り継がれている。

アルテミスのねこ。

海岸へ

エフェソスの遺跡群を去って、海岸沿いまで走って野営場所を探す。

良い感じに日が傾いてきた。

 

西の小さな港町の郊外、海浜公園のような雰囲気の場所をみつけて、

木の合間に野営決定。

つづく

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