【Republic of Turkey episode7】アルトゥク朝の旧首都 Mardin を巡る

どうもこんつくは、グレートエスケープ中の管理人です。

水没した古代都市 ハサンキーフのティグリス川畔にて野営明け、そのまま南下して シリア国境に近い Mardin; マルディンという街を目指します。

ここまでのルート

ティグリス河畔の朝

Van湖畔は夜になったらまぁまぁ涼しかったのに、ここは夜になってもそんなに気温が下がらなかった。
とはいえ、さすがにテント無しでシュラフだけ羽織って寝ると、なかなか夜風が気持ちいいもんだ。

日が昇ると強烈な日差しがすぐさま襲ってくるので、早々に撤収。

ティグリスの対岸には、水没をぎりぎりでまぬがれた洞窟住居や遺構が無数に点在している。

町の中心に戻ると、レストランが開いていたけど 何も食材が無いから近くのマーケットで買ってきてくれとのこと。
トマト・キュウリと卵だけ買って、火も使えないからシングルバーナーで簡単な朝食をつくる。トマトを食べるとそこはかとなくゴミ臭が鼻に抜けるんだが、、、これは鼻に臭いが残ってるだけなのか、、、それとも、、、

ティグリス川に架かる橋を南に渡って行く。

いくつかの町を通り過ぎて、

南西方向に100kmちょい進んでいくと、

ほどなくして Mardin; マルディンの町に到着した。宿も決まってないから、とりあえずテネレを日陰にとめて 街歩きをしてみる。
ちなみにトルコのシリア国境付近は、外務省の危険勧告エリアになってくる。

ただの Mardin 写真集

マルディンの歴史も古くて、建築物に関してはシリア正教会の古い修道院も点在してる。
街として最盛を迎えるのは、ルーム・セルジューク(アナトリアのセルジューク)内でアタベク政権として勃興したアルトゥーク朝時代で、古いモスクやマドラサも多い。というわけでマルディンには歴史的建造物が沢山あるわけだけど、今回は詳細は省いて街歩きの写真だけ雑に貼って行こうと思う。

アタテュルク像の建つ広場から、東方向へと細い路地を歩いていく。

赤茶色の壁と、灼熱の太陽が相まって 少し歩くだけで大量の汗がでてくる。

旧市街中心エリアの南側路地には雑多な街並みがつづく。

しめたての鶏を持ってあるくおやじ。

旧市街を東西に走るメインの道路脇は、お土産屋で埋め尽くされてる。観光地としての整備もかなり進んでいるようで、綺麗なホテルなんかも多い。マルディンはトルコ人にも人気の観光地で、狭い道がいつも車でスタックしていた。

ナッツ類や乾燥フルーツの専門店が特に多い。

久々に飲んだ、アラビックコーヒー。アラビア半島北上中は癖になってたけど、久しぶりに飲むとやっぱあんまりおいしくない。

気に入ったお菓子だけ袋詰めにして買いまくるのも楽しそうよね。

メソポタミア平原に位置することもあってか、バビロンをモチーフにしたブランドがあるのが興味深い。

 

BABIL も、バビロン由来なのかな?

おいしそうな焼きたてパン屋。もうちょい涼しかったら食欲もわくんだけど。

カラフルな固形石鹸のお店が多いなぁ。これはマルディンの名産品なの?

銅に様々な彫刻や彩色を施したトルコの食器 Bakir; バクル トルコではどの街でもバザールに行けば見かけるけど、これにも色々善し悪しがあるみたいだ。

トルコは世界でも屈指のブドウ生産量を誇っていて、イスラム国家ではあるけどワインの生産も盛んだ。

紀元前4,000年 あるいはそれより更に以前からワインの生産がはじまったとも考えられていて、ジョージアやアルメニアと共に世界最古のワイン生産地でもある。樽製法以前の、土製の甕をつかった製法が今でも行われているらしい。もしかしたら、土器と一緒にディスプレイされてるこのワインはそういった古い製法で作られてる銘柄なのかも。

超がつく暑さの中、石造りの家々に囲まれた狭い路地を歩いていく。
路地に入ってしまえば、車が無いのでだいぶ歩きやすい。奥にはマドラサのイワーンが見える。

お前もこんなところに繋がれて大変だねぇ。

頂上にはマルディン城がそびえる高台をのぼっていくと、南にはマルディン旧市街と、更にその先には北シリアへつづくメソポタミア平原が広がる。

グランドモスクのミナレットと、Zinciriye Madrasa の東門。

観光客の撮影向けに、インコやウマが用意されてる。

そんなウマもたまらず日陰に避難してた。

あてもなく、路地をうろつく。暑いけど、うろつく。

こんなクソ暑いってのに沢山の観光客で賑わうマルディンも、路地の路地まで入って行くとほとんど人通りがない。

生活感の凄まじい場所もあるけど、地面から壁にかけてひとづなぎの石畳みたいな道は、異国情緒に溢れていて楽しい。

なんてことの無い民家の玄関口にも、歴史を感じるレリーフがあったりするのは 石造りの歴史都市ならでは。

 

今思えばマルディンも、もっとスポット絞ってちゃんとランドマーク周ればよかったかなぁとか思わないこともないけど、この時は暑過ぎてなかなかそんなモチベは上がらなかった。

まぁでもいいんよ、この旅は長いし、いつでもそうやってしっかり観光できるわけじゃない。こういうなんでもない路地をうろうろできただけでも十分街を楽しめたと思う。

住宅街に突如現れるマドラサのイワーン。

 

扉の脇にある絵がかわいらしい。ジーザスの絵のように見えるけど 中に住んでるのはアッシリア人なのかな??
実際、マルディンにはアッシリア人が多く居住しているらしい。

煉瓦づくりのバルコニーもいいなぁ。秋はきっと気持ちいいんだろうなぁ。
今回はパスした東部の Midyat と、再訪するなら秋だな。

ミナレット×The North Face ハンギングダウン

旧市街の下まで下りて来た。
一番上にみえるのが Mardin Castle; マルディン城で 一番初期は紀元前4世紀ごろ バビロニアのゾロアスター教徒によってつくられたらしいけど、現在の城は先述のアルトゥク朝期に完成したもの。1次大戦中には処刑前のアルメニア人を収監していたという悲しい歴史もあって、今はNATO軍のレーダー基地が置かれている。

Tenere × Mardin

夜マルディン

夜のメイン通り。道脇の南に並ぶミナレットがライトアップされていい雰囲気だ。

マルディン城も夜はライトアップされる。
狭い路地に押し掛ける交通量は更に増えて、もう路肩は駐車で埋め尽くされているのに みんな一体どこに駐車するんだろう?

骨董屋も発見した。この雰囲気、たまりません。

 

夜、途中で警察に止められたけど、バイク警察には ”Tenere Japan” の強烈2ワードですぐ解決。
トルコ警察のそういうとこほんと好き。ちなみに彼らの”白バイ”は アフリカツインだ。白くないけど。日本製のバイクがこうやって公共の使用として利用されてるのって、理屈なしで嬉しいよね。トルコではどういうわけか、警察車両にデュアルパーパス系の車種が採用されてることが多い。

ってなわけで、なんとも雑な マルディン徘徊録でした。

おまけ

日が落ちる直前のマルディンと、素晴らしいタイミングで現れたニワトリのコラボ。

おまけ2

朝、マルディン郊外で見つけた焼きたてパン屋。
中心地のレストランはどこも Touristic Price で高いけど、こういうローカル店は Local Price のままだから、とても助かる。

つづく

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