【Republic of Tajikistan episode 2】首都Dushanbe; ドゥシャンベに到着 旅人の集う宿にて、パミールへの準備をする

こんにちは、グレートエスケープ中の管理人です。

タジキスタン入国後最初の夜は野営となりました。このまま南下して、首都Dushanbe;ドゥシャンベを目指します。

ここまでのルート

アライ山脈越え

朝、すがすがしいフェルガナ盆地の青空。

タジキスタンの給油実測価格は、RON95で 8.6 ソモニ = リッター約109.3円。

Kara-Sakal の湖が見える。湖の畔には、やはり現存する数少ないレーニン像があるけど、この時はあまり気が乗らず寄らなかった。今思えばちょっと足を伸ばせばよかったと後悔してる。
さらに遠くには、これから訪れるであろうタジキスタンの山脈が、頂に雪を湛えて望まれる。

途中、なんだか見覚えのある像を発見した。

この辺りは、5~8世紀のソグド人の遺跡 ブンジカットがある。そこで、ローマ創生の伝説「ロムルスとレムス」の壁画が発見されたということで、その記念碑が建てられている。

気候も相まって、なんとも長閑なタジキスタンの田舎道。

ロムルスとレムス像の下に咲く花と、そこに集う昆虫。

道端でアンニュイなロバと。ロバはなんだか愚鈍で鈍間な印象があるけど、イランあたりからずっとロバと人の繋がりを見ていると、なんとも愛らしい生き物に思えて来る。

意味もなく外れの田舎道を走って、また元のハイウェイに戻る。

アライ山脈、と書いたけど 厳密にはアライ山脈はキルギスのアライ峡谷の北部に対する呼称で、タジキスタンのソグド州からドゥシャンベを妨げる山系はトルキスタン山脈というのが正しいのかもしれない。中国からの融資によって完成した Shahriston Tunnel; シャハリストン・トンネルのおかげで、この険しい山道を、かなり短縮して移動できるようになったようだ。
ただ、内部には電灯が一切なくトンネルに入った瞬間真っ暗で何も見えなくなる。それが5kmもつづくので、恐怖のトンネル なんて呼ばれたりもするようだけど、旅人にとってはありがたい。

山道にはアプリコットやクルトを売る売店がちらほら。

地元のお菓子を売りつけにきた少年たち。あいにく現金がないので買えないと断る。

Zeravshan ; ザラフシャン川の支流が、途中道と併走する。

途中の街でプロフ休憩。

トルキスタンの険しい山岳道路。

途中すれ違ったスイスからのライダー Andi と Ruis.
彼らは既にパミールを走り終えたようだ。「けっこうハードだったよ👍」との助言をいただく。

再び、長いトンネル。このトンネルはタジク語を訳すと”独立のトンネル”という意味みたいだ。なんとも旧ソ連を連想するいい雰囲気のトンネルだった。

この山系はさらに西へ、ウズベキスタン・サマルカンドの方までつづいていく。

これは、まさに川の始まりなのかしら?

途中から道と併走する Varzob; ヴァルゾブ川。

首都ドゥシャンベに近づいてきた。BMWやベンツもけっこう走っている。一番多いのは OPEL.

高層、ってのはどこからが高層なのかわからんけど、かなり立派なビルが沢山並んでいる。イメージしていたより遥かに先進的で綺麗な街だ。

Green House Hostel Dushanbe

ドゥシャンベでは Green House Hostel というドミトリーに宿をとった。ここは旅人の間では有名な場所のようで、世界各地から集まったパミールを目指すコアな旅人たちの宿&情報交換場となっている。

グリーンハウスには4泊し、その間に色々と準備を進めた。

チェンの調整がてらリア周りを一度綺麗に。アクスルシャフトは、確か走行10,000km程度の時に外した時となんら変わらない状態だった。テネレが日本で発売された2020年の春~夏にかけて、ファーストロットの納車組の間では、リンクやアクスルシャフトの再グリスアップ問題が話題になったけど、個人的な見解としては「やっといてよかった」と思った瞬間でもある。

グリスは近くバイク屋に言ったらタダでちょっと分けてくれた。

グリーンハウスでは毎日のように出会いと別れが繰り返されている。
バイカーも、毎日のように入れ替わる。彼らはドイツからのライダー。➡のLutsとは、この後ドイツで再会する約束をして、彼らの住所を教えてもらった。

そして今旅でも最大の「ライダーとの出会い」と言ってもいいかもしれない、ロシアはカムチャッカからやってきた Zenya; ゼーニャ との出会い。

彼の愛車は BMW F800GS. 彼もソロで来たようで、色々と話した結果、パミールには2人で行くことになった。正直テネレで1人でパミールに挑むのは、やや不安だったのもあって 本当に偶然彼と出会えたのはよかった。

パミール高原を巡る道は、タジキスタンの Gorno-Badakhshan自治州に含まれていて、各所にチェックポイントがある。
パスポートやGBAO-Permit の確認がその都度あるらしいけど、こんな感じでコピーを用意しておけば、いちいち記載を待たずにこのコピーを手渡してすぐにパスできるよ、と既にパミールを終えたフランス人カップルに教わって、早速12枚のコピーを用意した。

もうひとつ、グリーンハウス・ホステルでの嬉しい出会いは、まさかの日本人旅行者との遭遇だ。タジキスタンのパミール高原やワハーン回廊は、世界的に有名な場所であるものの、そこへのアクセスが過酷であることや、旧ソ連中央アジアというやや”得体の知れない”雰囲気もあって 少なくとも日本人にとってメジャーな旅行先じゃあない。
子供3人を連れて家族5人で旅をする河野さん一向と、ソロのあき子さん。皆、それぞれの方法で旅をしていて、おもしろい。

今回の旅程では、サウジアラビアで日本人の3人家族に会った(といっても遠くから挨拶したくらい)のと、ヨルダンで日本人家族のキャンピングカー(と思しき)車両とすれ違ったくらいしかなくて、今回まさかのタジキスタンにて、はじめてちゃんと(?)日本人旅行者と会話することとなった。やっぱり日本語で意思疎通できるって、いいもんだ。

ローカルな食堂に皆で出向いて、頼んだラグマンなど。写真のクオリティがひどいけど、うまかった。

また別の日には、やすこさん(河野一家の奥さん)が、グリーンハウスのキッチンでパスタをつくってくれた。日本から持参の和風ダシが効いていて、感動的にうまかった、ありがとうございます。

Bike House Dushanbe

グリーンハウスから徒歩でも行ける距離に、Bike House Dushanbe というバイク屋がある。
バイクでパミールを目指すクレイジーな旅人たちは、およそ皆ここで出発前の調整や、終了後の整備をお願いしているようだ。

店内にはなぜか7台ものテネレが!タジキスタンのライダー達が奥の机を囲んで談笑していた。

出発前は、とりあえずオイル交換だけお願いした。使用オイルはMotul…. ではなく LIQUI MOLY の STREET RACING 10W-50.
今回はイランのイスファーハーンから、7,000km以上ぶりのオイル交換となった。
店主のAziz; アズィーズに、「パミール行く間だけでもタイヤ替えたら?」と提案されたけど、費用のこともあるし、スコーピオン・トレイル2 を信じてこのまま行くことにした。

おまけ

首都ラーメンシリーズ Dushanbe ver.
ほんのちょっと、ほんのちょっとだけ「なんか違う」感じだったけど、十分にうまかった!

つづく

管理人の旅を支える道具たちはこちら↓↓↓