【People’s Republic of China episode3】Kashgar; カシュガル ぶらり

こんにちは、グレートエスケープ中の管理人です。

タシュクルガンで無事パーミットを取得し、カシュガルまでやってきました。ここカシュガルは中華人民共和国 最西端の都市であり、古くから東西交易の中継点として栄えた要所として有名です。

Fragnant Concubine Museum

ウィグルや中国で伝わる「香妃」伝説を知っているだろうか?
その昔、清朝 乾隆帝の時代、当時カシュガルを含むタリム盆地西部を支配していた和卓(ホジャ)の生まれで、清朝との親睦のために遠い清朝の都まで側室として嫁いだ美女の物語。

生まれながらに体から芳香が香り、なおかつ絶世の美女だったという香妃が 乾隆帝に迎えられるストーリーを再現したパフォーマンスが繰り広げられていた。

実際には香妃という人物は存在しなかったらしく、容妃という実在した側室がモデルになっている。

 

香妃伝説のパフォーマンスにつづき、少し離れた舞台では伝統的なウィグルの結婚式を再現したパフォーマンスが演じられた。Russel曰く、いまではここまで盛大な結婚式をするカップルや家族は減っていて、レストランを借りて1日で終わらせることが多いらしい。どの国も同じだね。

伝統的な結婚式では、男性側から女性側の家庭へ、かなりの大金に加え金などの宝飾品や動物などを渡さなければならず、ひどい負担になってるらしい。大規模な結納みたいなもんか。パフォーマンスの途中で、燃える火をたたえた器を手に持って踊るシーンがあった。Russelが、ゾロアスターの名残だよ と教えてくれた。

乾隆帝が香妃を住まわせたという宮殿のモデルが再現されていた。実物は北京にある、容妃が住んでいた宝月楼なんだと思う。

宮殿モデルの屋上からの眺め。

同敷地内には The tomb of Afaq Khoja; アファク・ホジャ廟 がある。

古そうに見えるカラフルなタイル張りのドームは1950年代になってから政府によってつくられたものらしい。残念ながら内部の写真を撮ることはできなかったけど、内部にはホジャ家5世代、72体の遺体がおさまった大小様々な棺が安置されていた。
その内のひとつが香妃のものとされているけど、当然内部に遺体はなく、モデルとなった容妃の墓も別の場所(たぶんイリ州)にあるようだ。

廟の脇手には写真のように一般人の墳墓場がある。Russelのおじいちゃんもここに眠っているらしい。

同じく、敷地内にある金曜モスク。1873年の築造。

天井の一部、極彩色の精緻な絵が描かれている。

中央アジア独特の木製の柱が62本連なっている。

内部のミフラーブ。

他にも、敷地内には複数の同時代に築かれたと思われるモスクがあった。

いずれも、広い渡り廊下と、そこを支える沢山の木造の柱が特徴的だった。

ウィグルのアイスクリーム。トルコアイスのように粘度が高く、濃厚でおいしいけど、ちょっと独特の後味あある。

敷地内にはマルベリーの木も沢山あって、Russelが食べごろなのを摘んでくれた。
まだ熟れていないような色に見えるけど、これはこういう種類で、赤いのとか黒いのもある。

カシュガル・バザール

市内を走るバスをつかって少し移動する。

カシュガルのバザールの一画にやってきた。

沢山のカーペット店が軒を連ねる。いわゆるフェイク品というか、機械生産のものと 手作りのものが混じっているらしい。

カシュガル大バザールのゲート。

羊肉を細かく刻んでパンに乗せるおじさんと、香水店。

デーツが売られている。確かイランかどっかからの輸入品っていっていたような。

メロンを切り売りする男。

これは中央アジア~中東の乾燥地帯によくみるコトカケヤナギの何かをどうにかしたものらしくて、これをどうにかしてできた抽出液みたいのをシャンプーとして使うらしい。
でも、検索してもそんな情報はでてこない。

イラン~パキスタン以西のバザールやらスークで見て来たのとは、また全然ちがうスパイスが並ぶ。ひとつひとつ理解できたらいいけどねぇ・・・

ここで Nabaht; ナバート発見! パキスタンでは見かけなかったのに、イランからの輸入じゃなくて新疆ウィグル領土内産らしい。

ところかわって工具コーナー。

日本でみると、「は、中国製かよ」とか思うけど、

ここで見ると楽しい。
てか今時ほとんどの電動工具は中国製かベトナム製だ。

Old City Kashgar

バザールの一画からこの橋を渡ると、

高台民居とよばれる600年の歴史をもつ泥とポプラ木材でつくられた旧市街が見えて来る。ここは塀で囲まれていて、中にはいることはできない。

中国が指定する 国家旅遊景区 の最高等級AAAAA に指定された “Ancient city of Kashgar” はそのすぐそばに作られた観光用景観区だ。

多くの「本当に古い」建物は改修のため取り壊され、綺麗に整備されている。確か23平方キロメートルほどの広さで、その中を網の目のように通路が交差する。くまなく全て見て回るには丸1日必要そう。

パンに模様をつけるやつ。

羊肉をパン生地で包んだやつ。

馬蹄職人。

銅板を打つ職人たち。

なにもかもが新鮮で、どんな味がするのか謎だ。

カシュガルも相変わらず宝石や鉱石が豊富に採れるため、鉱石や宝石の店も多い。

生地に模様をつけて、

平たく伸ばして、

窯の内側に貼り付ける。

Ancient city of Kashgar 内を闊歩するフタコブラクダ。

ウィグルの民族衣装を借りて写真を撮るサービスも豊富で、こんな感じに着飾った女性を沢山みかける。せっかくだから現地ウィグル人女性の写真を撮れたらよかったのに、機会を逸してしまった。

オールドシティ・カシュガルの扉たち。

「神」刻印の鍵。

なにやら地元の中学生?たちが集まっていた。

肉だけじゃなくて、野菜の串も豊富。

器から高くに振り上げた牛乳のような液体を、上手にまた器で受け止める。

巨大な鍋。

パンの種類も実に沢山ある。

Baddam Doppa; バッダム・ドッパ と呼ばれるウィグルの伝統的な帽子が沢山。

お茶屋さん。お茶の種類も気が遠くなるほど沢山ある。

グラインダーで粉末をつくってるのかな。

時間があれば、ひとつひとつ試して、気に入ったのを瓶詰で買って持って帰れたらいいね。

明らかに 映え を意識してつくられただろうなって場所もいくつかある。

楽器屋コーナー。

ウィグルの伝統楽器 Dotar; ドタール を試しに弾いてみるけど、弦高が高すぎて全く弾けん。

骨董市コーナー。

バランスとるの大変そうだよこの自転車は。

ドタールの専門店が並ぶ一画。

色んな装飾があって、見てて楽しい。ギターの象嵌みたいなもんか。
材質は、マルベリーだったりポプラだったりするらしいけど、ポプラは廉価モデルに使われると言っていたような・・・

ヘビ革。

ふたたび食料品の並ぶ一画へ戻る。

このダチョウ並みにでかい卵はなんだ?

とある茶屋の2階で、伝統楽器の音楽に合わせて踊る女性。

Id Kah Mosque

Ancient city of Kashgar の敷地内には、新疆ウィグル内のみならず、中国全体でみても最大級のモスク、Id Kah Mosque; エイティガール・モスク がある。

何だか構造的に全体像を撮るのが難しかったけど、やっぱり中央アジア特有の広い渡り廊下と、沢山の柱が特徴的。
1442年の築造で、ポプラ材の柱が400本ある。

あまり華美にならず、渡り廊下の天井一部のみ繊細な天井画がほどこされるのも、そういう様式なんだろうか。

礼拝室内。

古くは、この物見櫓のような塔の上から礼拝を呼び掛けていたらしい。いや、今でもなのか?つまりアザーンだ。

また相変わらず写真を貼りまくるだけという雑な記事になってしまった。
しかしなかなか素材の少ない、カシュガルの風景でした。

つづく

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