こんにちは、グレートエスケープ中の管理人です。
ホラマバードの街をほっつき走っていたところ、図らずもな出会いがありました。
Sayadi家に招待されて
朝、ここがホラマバードでAhmad が手配してくれた宿だが、なんと一棟まるまるロッジみたいな感じで中には暖炉までついていた。
さぞ高いと思われるかもしれないけど、Ahmad が手配してくれる宿は全て一泊朝食付きで20€~30€だ。30€は長期のバイク旅としてはかなり高いかもしれないけど、バイクの安全と朝食食べ放題(パンとジャムを持って帰れば更に昼まで浮かせられる)を考えれば まぁ~イランにいる間はちょっと豪華に過ごしてもいっか と思っている。サウジとか、毎朝ゴキブリ殺しから始まる安宿だったし。
もしもスマホにBooking.com や Agoda のアプリが入っていたら 、試しにイランの都市を検索してみてみると、一切出てこないという摩訶不思議を確認できると思う。外国人が事前に、しかも直前に宿を確保するというのはかなり難しい状況なので、その分の手間賃的な分も鑑みればまぁ妥当~やや高いくらいかなといったところだ(実際の現地価格はおそらく(朝食つきでもUSD10程度と思われる)。
宿からは冠雪のザグロス山脈が見渡せる。空気も澄んでいて最高に気持ちのいい朝だ。
せっかくいいスペースなので、パニアを一度外して、各部の増し締めやチェンの掃除をした。お湯と歯ブラシだけで、できる限り。チェンクリーナーも携行してもいいかもなぁ・・・
ホラマバードの街を適当に散歩しようと市内中心地に向かって走る。
山脈から流れる川が市内を縦横に走っていて、
そこには沢山の橋がかかっている。
昨夜到着したのは夜だったので、昼の Sapur Khast を見に行こうと走っていると、一台の車から顔を覗かせて話しかけてきた男性に止まってくれと頼まれる。一時停車すると、車の中から4人家族がでてきた。こんな感じで写真を一緒に撮る流れは数えきれないくらいある。
その家族に家に招待されたので、特にプランもない日だったので付いていくことにした。
お父さんの Masuud と、奥さんの Mariam、娘さんの Yeganeh と 弟の Amerhussain.
そして Yeganeh の友達の Leyhaneh.
アラビア半島以南のアラビア諸国ではこうやって奥さんが出て来るなんてことはあり得なかったけれど、イランはそういう意味ではかなりオープンな国で(家庭による)日本に近い。パフラヴィー時代の名残なのか、「イスラム共和国」という名に反して国民のイスラームへの敬虔さは例えばサウジアラビアのそれとは全く異なる。
Masuud が作ってくれた男飯をご馳走になった後、Yeganeh と Leyhaneh に散歩に行こうと誘われ、外に出る。
ここが彼らの家で、日本の集合団地っぽい雰囲気。
集合住宅の裏に広がる山に登っていく。
放牧されるヤギがみえる。2人はいつもここを散歩しているのかと聞くと、まぁそんなことはないらしい。
と、そんな感じで Google 翻訳を使って色々な話をしながら散歩をする。イラン中部以上になると言語はペルシャ語だ。というのも、イランの公用語はペルシャ語ではあるものの、アフワーズみたいな南西部の街ではアラビア語を話す人も多いし、クルディスタンではクルド語、そして北西部ではトルコ語も話される。更にホラマバードにはロル語という地方言語を話すロル族が暮らしている。Yeganeh達も少しロル語を知っているようだった。
んな感じで特に何をするわけでもなくうら若きイランの美少女と暗くなるまでだべるというもう2度と訪れないであろう稀有かつ眼福な日を過ごすのであった。
暗くなった後家に戻って。Amerhussain がまた人形があーあー言いながら歩き回ってるみたいでかわいいのなんの・・・
そういえば、Leyhaneh がギターを習っているというので持ってきてもらって、「いつも何度でも」を弾いて披露したらとっても喜んでもらえた。やっぱ何かしら楽器ができてよかったなぁ、とこういう時に痛感する。
夜は、Masuud のお兄さんが経営しているというお店に連れてきてもらった。
岩壁から雨のように滝が落ちるその下に、
こんな感じの小屋が並んでいて、みんなここでチャイを飲んだりシーシャをふかして時間を過ごすのだ。
小屋内にて。
もっとこの家族と過ごしたかったけど、イランビザの有効期限と訪れるべき場所の多さを鑑みて先を急ぐので、惜しまれるけどお別れをした。
別れ際に、Yeganeh が手紙と人形、そしてネックレス、
ザクロの飾りに 謎の貝殻をくれた。
手紙は日本語のアルファベット表記を一生懸命書いてくれて、おっさん感激です。ザクロはお守りとしてタンクバッグに、貝殻はシート下のヒューズケースの隙間に綺麗におさまったのでそこに収納している。
ありがとう、Sayadi Family.
つづく