【Kingdom of Saudi Arabia episode 3】砂丘に囲まれた壮大な Al Asfar 湖と巨岩洞窟 Al Qarah Hill

こんにちは、グレートエスケープ中の管理人です。

カタール→バーレーンの道中にあるサウジアラビアの街、Al Hofuf に滞在し、Mohammedとその仲間たちの助けを得てこの街の魅力に迫ります。

朝、早起きしてMohammed家に集合

この日は5時に起きてまたMohammedの家に向かう。なんでも、美しい湖に連れていきたい という。
砂漠のど真ん中にあるから4WDじゃないと行けないらしい。

ヤシの森の向こうから朝日が上がらんとする。
昼はかなり暑いけど、早朝のオアシスは半袖だと肌寒いくらいだった。
少しの肌寒さに、ナツメヤシの森からやってきた蒸気が緑の芳醇を閉じ込めて鼻に届く。
秋を想起するこの感覚は、サウジアラビアでも共通らしい。

街の大半を覆い尽くすオアシスと、Mohammed 宅近くのモスク。

Mohammed宅に着くと、彼の友達のBadarがジープのラングラーでスタンバっていた。
テネレはMohammed家のガレージに置かせてもらい、Badarの運転で砂漠の湖へ向かう。

砂漠のど真ん中 Al Asfar湖へ

途中から未舗装 というか砂道へ。

みんなで手分けしてタイヤの空気を抜く。

時おりスタックしつつ、砂丘の頂上に到着した。
これは土地勘のあるドライバーがいないととても到達できない。

砂丘の頂上から向こうを見ると、息を飲むような湖が広がっていた。
Al Asfar Lake は、アハサーオアシスの一連項目としてやはり世界遺産に登録されている。
現在ではその水源は農業灌漑水だというけど、それは信じられないくらい水はきれいに見える。農園のファラジに流れている水の水源は地下水と言っていたので、地下水がナツメヤシの土地を通てくるから、別に汚れた水ってわけじゃあないのか。

Al Asfar はアラビア語で黄色の意味で、またの名を Yellow Lake ともいう。
黄色は湖面の事ではなく、周りを取り囲む砂丘のことらしい。湖面の水位は季節や時間とともに上下するらしく、それによって砂丘の淵には多様な植生がみられ、渡り鳥の生息地にもなっている。
管理人が訪れた際はツバメが沢山飛び交っていた。
日本ではよく駅とかに巣をつくっているツバメも実は渡りの旅人で、東南アジアから場合によってはロシアにまで渡るツバメもいるらしい。

Mohammed と2人の兄、そしてBadar と管理人。

ラングラーの後部に詰めれていた絨毯をひいてみんなで朝食を食べる。

朝早かったのと腹いっぱいになったので眠くなってしまい、しばらく砂の上で寝る。

本当に触り心地のいいサラッサラの砂。
少しルブアルハーリー砂漠での事故を思い出す。砂トラウマ笑

農園 昼の表情

舗装路に復帰したところで空気を入れなおす。

少し小高い道から、街全体を覆い尽くすナツメヤシの森が一望できた。これが世界最大のオアシスか。

一度Mohammedの農園に立ち寄る。

昼間は全体がキラキラとしていて、昨日とは全く違う表情をみせる農園内。

これがヤシの木の赤ちゃんらしい。

ファームではデーツ以外に、パパイヤやライム、バナナなど沢山の果物が採れる。

Qassim が持ってきてくれたこれ、どうみてもバカでかいレモンだけど、Tranj という果物で、レモンではないらしい。

めちゃめちゃ酸っぱいけどおいしい。レモンとは全然違う味だった。気分的には梅干しを食べてる感覚に近かった。酸っぱいけどおいしい 的な意味で。
たまに中に幼虫がいるから気をつけて!
と言われたけど、気を付けよーがねーよ。

農園内を迷路のように行きかうアフラージ。水源は地下水。

巨岩の洞窟 Al Qarah Hill へ

農園で一息ついた後、今度は Al Qarah山にやってきた。

Al Qarah 山の全貌を見るのはなかなか難しく、約14km²の裾野にわたって巨岩が立ち並んでいるのが道からも見える。
その内の一部が、観光地として整備・公開されている。

入場料:SAR 50 =約1,950円
Covid関連なし

ゲートを通り中へ。Qassim が一緒に同行してくれた。彼が子供の頃は柵もゲートもなく、完全に開放されたただの岩山だったらしい。

そんなもんで、時たま登った人が落下して死んでしまうこともあったという。

一般開放しているのは洞窟の一部で、アル・カラ山の洞窟は灼熱の夏を含めても1年を通して内部がだいたい20℃くらいに保たれている。

それを生かして、文明以前のオアシスの民はここを住居や食糧の保存庫として利用していたらしい。

アル・カラ山も、アハサーオアシスの一連の項目として世界遺産に登録されている。

洞窟の形成は、水による浸食・化学風化による沈下・地震による亀裂 の3パターンがあるらしい。いずれにせよ、先の湖と併せて 今まで遭遇したことのない自然の一形だった。

そういえば、中東にきて約4か月弱 今回このAl Qarah で初めて日本人観光客に会った。3人家族だったけど、家族旅行でサウジアラビアチョイスとは なかなか珍しいなぁと思った。

アル・カラのDougha陶器製作所

アル・カラ山の洞窟を見終わった後、次にMohammed達が案内してくれたのはどうやら工房のような場所。

ここはアル・カラ山の洞窟の一部が工房となっていて、陶器などの工芸品が沢山売られて(?)いた。

ろくろ って世界共通なのかな。

店主なのか、分からないけど とりあえず積極的に売る気はないみたい。

ヤシの葉で編まれた帽子やハンドバッグ。

Badarに麦わら帽子を被せる。いいね👍

アラブ式”うちわ”

どことなく日本っぽい Al Ahsa の街並み

Mohammed達に礼を言って別れ、一旦宿に引き返す。
道の中央にすすき(?) のような植物が風でたなびいて 路肩にはナツメヤシの森があって、どことなく日本の田舎道を走っているような気持ちになる。

ずっと砂漠の中を走っていると、緑の匂いがするだけで なぜだかわずかな安心感が生まれる。
またすぐに砂だけの世界に突入していくから、Hofufで緑チャージしておこう。

つづく

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