こんにちは、世界放浪2輪旅中の管理人です。
マルセイユを後にして、また西へと向かって走っていくのですが・・・
ここにきて、今旅最大のメカニック・トラブルが発生します。
※この記事は2024年12月頃の出来事を書いています。
船乗りの聖地 Basilique Notre-Dame de la Garde
朝、Yannik と Pélousse に別れを告げて、
センターを離れる前に、Basilique Notre-Dame de la Garde; ノートルダム・ド・ラ・ギャルド大聖堂にやってきた。
昨日 港から丘の上に見えた教会だ。La Bonne Mère:良き母 という愛称で、船乗りたちの安全を願う聖地としても古くから親しまれてきたらしい。
なにより最初の印象はとにかくでかい!丘の上に建ってるから、ドローンでもないといい画角に全体を収めるのが難しい。
現存する建物が完成したのは19世紀のおわり頃だけど、その歴史は中世にまで遡る。
マルセイユの中で一番標高が高いこの丘の上には、13世紀には小さな礼拝堂があったらしい。その礼拝堂は、16世紀、当時のフランス(ヴァロワ朝)国王 François I; フランソワ1世がハプスブルグ包囲網に対抗すべく築いた要塞の中に取り込まれる形で残って、更にその要塞の上に建つ形で今の教会がつくられたのだ。
ネオ・ビザンティン様式で建てられたバシリカの外壁は、カッラーラ産白大理石とフィレンツェ近郊で産出するGonfolina; ゴンフォリーナという緑色砂岩が交互に積まれた縞意匠が特徴的。北西側に建つ鐘楼は基礎となってる要塞上の地面から約65mの高さがある。頂上にはトレードマークでもある黄金の聖母子像が文字通り輝いていた。
階段上の入口から内部へ入ると
多色大理石と黄金で装飾された荘厳な主身廊、そして主祭壇の黒い聖母子像が印象的だ。
アプス上部の半ドームには、中央に帆船とそれを囲む沢山の鳥たちのモザイクがみえる。だいたいここに描かれるのは天使だったりキリストや聖母像だから なかなかこういうデザインはめずらいいなぁと思った。
個人的に一番印象に残ってるのは 教会内のいたる場所に天井から吊るされた船の模型たち。
これはこの教会ならではの Ex-Voto; 感謝の奉納品 で、航海から無事に帰還した船乗りたちが教会に寄進していったものらしい。海と深い結びつきのあるマルセイユならではといったかんじだろうか。
身廊の天井下面にある3連のモザイク。それぞれの四隅に旧約聖書に由来する色んなデザインの意匠がほどこされてて、ノアの方舟・アロンの杖・虹の契約・・・なんかを見つけることができる。
観光客も多かったけど、なかなか興味深いカトリック教会だった。
教会の建つ旧要塞上のテラスから、マルセイユの街を一望する。
昨日歩き回ったランドマークが、ちらほら遠目からでも確認できる。
リアタイヤのベアリングが破損!
教会を出発して、しばらく走ってると なんか感覚がおかしい・・・・
というか、ここ最近妙な違和感をリア付近に感じる事があったけど、たぶんチェンの劣化によるものかな と思っていた。フィレンツェでチェンを交換した後は違和感も消えたような気がしてたんだけど、やっぱり何かがおかしい。
後輪がパンクした時の、あの嫌なふにゃっとした感覚にも近いけど、空気圧は問題ない。
いよいよ「これはさすがにやばい感じがする」という気がして、道脇に逃げて後輪を外しよくみてみると、、、
ん??!!
なんとリアホイールの右側のハブベアリングが完全に破損しているじゃないか!
スペアのベアリングなんてもってきてないし、なんとか中で嚙んじゃってる破片だけ取り出してこの場を凌げないかと悪戦苦闘するも、手持ちの工具じゃどうにもならん。たまたま停まったこの場所が、たまたま工具屋の前だったから店の人たまたま来ねーかな、と思ったりもしたけど、今日は店閉まいのよう。
ん~これは詰んだな と半ば諦めかけたところで 1台の車がスペースに入って来た。
車から下りて来た男性は、ホイールを一目見て状況を察してくれたようで 一度近くあるという家に荷台を取に戻るからここで待ってろ、と言う。彼の名は Arnaud. 彼もバイク乗りのようで、通り過ぎる時に道脇で明らかに困ってる管理人を見て、戻ってきてくれたのだ😭
言われた通り待ってると、荷台を牽引してきてくれたので Arnaud と後輪の外れたテネレを台の上に乗せてラッシングベルトで固定。
Evacuator 状態で、
一度バイクと荷物を Arnaud 家のガレージに置かせてもらう。
その足で、近くにある Moto Racing 113 というお店に後輪だけ持っていき、
無事ベアリングを交換。
クリスマス前の時期で、在庫がほとんどラストだったみたいだけど、ぎりぎりセーフだった。
思えば購入してから80,000km以上無交換。ベアリングが壊れた事なんかなかったからびっくりしたけど、今までの負荷と距離を考えたらゆうに交換時期を過ぎてたんだね。どこかのタイミングで、前後ホイールの他の部分も全部交換しちゃった方がよさそうだな・・・
交換してもらったベアリング、部品番号の下2ケタだけ数字が違ってちょっと大丈夫か不安だったけど、まぁ事後談 特に問題なかった。
店内にあった新品のテネレ。
今のレートだと、約217万・・・ 日本で買えてよかった。
その後、Arnaud と奥さんの Carine が、今日は家に泊って行けば と言ってくれたので、お言葉に甘えてそうさせもらうことになった。
しかも近くの Martigue; マルティーグ という街で花火があるということで、夜は一緒に街へでかけてクリスマスマーケットを見て周ることもできた。
Étang de Berre; ベール湖と地中海を結ぶ Canal de Caronte ; カロンヌ運河、そこに架かる橋を渡って、
湖の畔で打ちあがる冬の花火大会を眺めるのであった。
ベアリングが壊れたのは災難だったけど、こいつがこのタイミングで限界を迎えてくれたおかげで Arnaud, Carine との素敵な出会いがあったし、Martigue の街の花火を見ることもできた。
こういう予定不調和の中で起きる嬉しい偶然こそ、後から思いだす度にかけがえの無いものに感じられる。
道脇でホイールを外してるわけわからんヤツを、見捨てないで助けに来てくれた Arnaud に 改めて感謝である。
つづく