こんにちは、グレートエスケープ中の管理人です。
Al Hofuf の街でMohammed達に沢山の場所を案内してもらいました。彼の友達で、是非会わせたいバイク乗りがいるとのことで、そのバイク乗りが宿まで来てくれるというので待つことにしました。
Ahmed との出会い Al Hofuf YAMAHAへ
ちょうど18時頃、明らかにハーレーと分かるVツインの鼓動音が部屋の中からも聞こえた。
彼の名はAhmed.
Hofuf より北に100kmほどのところにある工業都市 Jubail でオフショア・リグのエンジニアとして働いているという。
どこに行こうか、ということで テネレがヤマハだったこともあり、まずはHofufのYamahaにでも行ってみようとやってきたYAMAHA.
店内は広く、整然としていた。なぜかSUZUKI車も数台新車が展示されている・・・
併設のファクトリーも立派。中から👍ポーズのメカニック。整備中なのはGold Wing だろうか。
バギーも沢山。
店に入っただけなのに、「お土産だよ!」とキャップ、マグ、トートバッグ、簡易空気圧チェッカーをもらってしまった・・・・
さすがにマグは荷物になるので断ったけど、トートバッグはアラビア語もはいっててCool.
Qaisaryah Souq
次に訪れたのは Hofuf の Old Town と呼ばれるエリア。
非常に貧しい人たちが暮らしている。
素朴な疑問として
「外国人労働者は置いといて、サウジアラビア人で貧困な人っているの?」
と聞いてみたら、
「多くの外国人はサウジアラビア人は皆オイルマネーでリッチだと思っているけど、実際は貧しい人が沢山いる」とのこと。
オールドタウンエリアで最も目を引くのが、Qaisaryah Souq と呼ばれるスークで、この建物の内部に迷路のように様々な店がひしめきあっている。
Qaisaryah Souq の起源は諸説あるみたいで、文書として初めて確認されたのは1852年のイギリス人旅行者によるものとのことだけど、実際はオスマン帝国以前の14世紀にまで遡るともいわれている。
いずれにせよ、アラビア半島で最古のスークだ。
Ahmed の案内でスークの奥へと入っていく。
2001年に起きた大火事でスークの80%が消失してしまったらしいけど、その後の修復によって今では美しい姿を取り戻し世界遺産にも登録されている。
アバヤの縫製をする職人や、素敵な刺繍のはいったサンダルなど。
これはアラビアの冬服!こんなのがあったなんて知らなった。
こりゃあめちゃめちゃ暖かいぞ。Falowa;ファロワ というみたい。日本でも冬に家でぬくぬくするには最高かもしれない。どなたか輸入してください。
ディスダーシャなどに着ける装飾。モディファイして携帯のストラップやネックレスとして使えるものもある。
全部ハンドメイドだって。
店番の子。
迷路のようなスークには420もの店舗が並んでいる。
中にはカフェなどもあるので、休憩しながらじっくり物色するのも面白いかもしれない。
中東の伝統菓子 Konafa がめっちゃおいしかった
次にAhmedが連れてきてくれたのは、カフェのような場所。
中にはいると、
天井はなく、中庭のようになったスペースに椅子やテーブルが並んでいて、皆おもいおもいにくつろいでる。
水たばこをふかしながらスマホをいじるおっさんや、紅茶を飲みながらボケーッとしてる老人など。
これぞ究極のチル空間なんじゃないか。
アラビア語のメニュー表は見てもわからんので(英語表記だったとしてもアラビア語を英語に音変換してるだけの表記だとやっぱりわからない)、Ahmed に「とりあえず甘いお菓子が好きだ」と任せて紅茶を頼んだ。
すぐに食べてしまって写真を撮り忘れたんだけど、”Konafa” という見た目はスポンジ状のホットケーキみたいなお菓子が本当においしかった。日本でも買えるのかな。もう少し北の国:シリアやエジプト、レバノンなどに行けばスーパーマーケットで沢山売ってるらしい。
管理人は大の甘党で、ケーキと一緒だろうが何だろうが紅茶にもコーヒーにも砂糖を沢山いれたいのだけど、日本だと「え・・・?」って感じになる。
こっちだと砂糖ガンガン入れるのが普通みたいで少し心地よい。
こんな空間が大学とかの近くにあったら学生で繁盛するだろうなぁ、回転悪そうだけど。雨がほとんど降らないからこそってのもあるかもしれない店構えではある。
初カートで煽られる笑
次に訪れたのがなにやらデカい公園のような場所。
家族連れが沢山いて、公園というよりテーマパークに近いかもしれない。
ここで、カートのサーキットがあるから走ろう、とのこと。
操作方法も分からんのだけど、あれよあれよという間に走ることになった。
Ahmed は いやプロかよ と突っ込みたくなるスピードでドリフトしながら飛ばしていく・・・
追い抜かれる時に、
「なんでそんなに遅いんだ! もっとスピードだして!」と煽られるが、
いや、初めてやねん・・・
でも何周かするうちに慣れて、これはハマるわ と思った。サウジアラビアではかなりメジャーな娯楽なんだと。
そんなカート爆速のAhmed, 趣味でバイクのパーツを自作しているというので 是非ガレージを見せてくれといってお宅にズケズケとついていく。
Ahmed’s Garage
そして到着したAhmed邸。彼らはみんな大家族なので、家が日本の基準から推し量るとどれも巨大な豪邸に見える。
そんな邸宅の1階部分にあるこのスペースがAhmedの夢のスペースだ。
現在制作中のバイク。
エンジンとフレームだけベースを用意して、他の部品は日本から取り寄せた部品を組みつけたり、自作パーツを使ってくみ上げているというからもはや趣味の範囲を逸脱している。
一応バイク系ブログのはしくれなので、細部の写真も載せちゃいます。
オイルタンクとかフェンダーの自作感がたまらんね。でもこれから塗装するらしい。このままでも好きだけどなぁ。
決して快適ではないと思われる。
ガレージの中は広くはないけど、自動溶接機やコンプレッサーにエアツールなど、かなりアドバンスな作業ができる道具が揃っている。
これが今製作中のエキパイのパーツ。
ありがとうAhmed
最後、Ahmed と一緒に Hofuf市内の日本食屋で夕飯を食べ、別れた(カートもチルも夕飯も、全部Ahmedが払ってくれた・・・)。
彼は冒頭でも述べた通り オフショア・リグやそれにかかわる船舶のエンジニアで、その会社の大元はサウジアラムコである。
様々な知性に溢れていて、話していて楽しい。
技術研修の出向先で、三菱に行きたかったけど、三菱は技術の公開を忌んで彼らの要求を断ったらしい。
そして仕方なく韓国のHYUNDAIに見学に行ったとのこと。
でも、そのHYUNDAIで使われていたCNC機械は、やはり日本製だった(KOITO製)とか、そんなエピソードはおもしろい。
つい先日、サウジの新首相 Muhammed bin Salman はじめ OPEC+ がアメリカの増産要請に反して 200万バレル/日 減産を表明したことについて、世界最大の石油関連企業の関連社員としての意見を聞いてみた。
Ahmed 曰く、この決定には完全に賛成で、もしもアメリカの要請に応じていたら原油価格は安定を失ってどうなってしまうか分からないという。
シロウト考えでは、増産されれば価格が下がって助かる人も多いのでは などと安直に考えてしまいがちだどで、そう単純な話ではないみたい。
おまけ
スークで出会った若者。彼らが着ている白い服は、非アラブ民からすると「アラビア」という漠然としたイメージの代名詞的な存在といえるかもしれない。
このアラブ特有の服、
Kwait : Dishdasha
Bahrain : Thobe
Saudi Arabia : Thobe
Qatar : Thobe
UAE : Kandura
Oman : Dishdasha
※スペルはアラビア語を無理矢理アルファベットに置き換えているのでこれも色々な表記がある。
とガルフ諸国で呼び方が変わる。これも、人によって言うことが違うので何が正しいのか未だによくわからないけど、とりあえずサウジでは”ソーブ”が正しい呼び方のようだ。
つづく
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