こんにちは、世界放浪2輪旅中の管理人です。
ニースを後にして、一度内陸に入った後 南仏の大都市Marseille; マルセイユを目指します。
※この記事は2024年12月頃の出来事を書いています。
ここまでのルート
Nice → Marseille へ
ニースを出発して、しばらくは海岸沿いに走る。
北イタリアでの天気が嘘みたいに、突き抜けた快晴。チンクエテッレん時にこの天気であって欲しかった・・・
Cannes; カンヌも行ってみたかったけど、今回はパスして途中から内陸へ。
Parc naturel régional des Préalpes d’Azur; プレアルプ・ダズール自然公園という山岳高原に入って、海の景色から いきなり山の景色に変わる。
さらに西部の Verdon; ヴェルドン渓谷や、南西部の Parc naturel régional de la Sainte-Baume; サント=ボーム自然公園も含めた広大なカルスト台地が広がってて、アブルッツォ以来 久しぶりの大自然だぁって感じ。
標高800~900m程度のカルスト高原から、また海沿いの平野に向かって下っていく。
ブドウ畑とか、小さい街を通り過ぎて、
早くも西日になる中
Bouches-du-Rhône; ブーシュ・デュ・ローニュ県に入る。
まだまだイタリアっぽい雰囲気だなぁという感じの人気がなくなった街を抜けて、
Marseille; マルセイユに到着。
マルセイユでは、またまたカウチサーフィンでホストを引き受けてくれた Yannik を訪ねることになっていた。
市内について、無事 Yannik家に到着!
蛇口から水を飲むのが大好きな 愛猫の Pélousse🥰
翌朝。Yannik のアパートからの眺め。比較的センターに近い場所にあるから、電車は使わないで済みそうだ。
Pélousse と過ごす穏やかな朝の後、今日も今日とて散歩に出かける。
Marseille の周遊
そこら辺に放置されてる自転車の、
ライトがソービッツで、ストロングライトの軽合クランク
ブレーキにマファック
きれいな形のウィングナットにサンプレックスのRD…. さすがフランスだぜ!
と、いきなりテンションあがりながら
なんてことはない集合住宅地の、
褪せた窓枠、鉄格子の松果の意匠なんかに目を惹かれつつ
やや東側の住宅地から海岸方向へ向かって歩く。
Le Cours Julien のストリートアート
少し歩いたところにある、Le Cours Julien; ル・クール・ジュリアン というエリアにやってきた。
ここは「ストリート・アートの聖地」と呼ばれるほど、街中いたるところ 壁面から扉、電信柱に至るまで ありとあらゆる場所がアートで埋め尽くされてる。
まぁ落書きなのかアートなのかの境界線は限りなく不明瞭だけど、
大通りを挟んで、
まだまだつづく。
インディーズの音楽ショップ、古着屋、アートギャラリー・・・そんな感じの店が沢山集まってるらしい。
東京でいうと、下北と渋谷を足して遠心分離にかけた後の沈殿みたいなかんじか。
ル・クール・ジュリアンを抜けて、
Place Jean-Jaurès; ジャン・ジョレス広場に出た。
クラシックなバルコニーから南国の植物がのびてる、なんかいいな。
Pierre Barbizet; ピエール・バルビゼ音楽院のある Place Carli; カ-リ広場を通って
Bd.Garibaldi; ガリバルディ大通りを渡って、
Noailles地区 マルセイユのアラブ人街
アラブマーケットにやってきた。
新鮮なフルーツと野菜がずらり、勿論スーパーより全然安い。
市場の売主は皆北アフリカや中東からの移民で、彼はモロッコ出身。
港湾都市なので、海鮮も豊富。
北アフリカ系の移民たちによる手工芸品が並ぶ道をくだっていくと、
Maison Empereur という1827年創業フランス最古の金物屋を発見。店内の写真は撮れなかったけど、専門工具やニッチな料理器具、DIY用の金物まで 3フロアに渡って雰囲気抜群な道具・金物たちが5万点以上売られている。軽く3時間は居座れそうな、控えめに言って最高寄りの最高な店だ。いつか1万€くらい持って爆買いしに再来したい。
周辺にも”男の子が喜びそうな”店が並んでた。
もう12月だけど、まだまだ南仏は秋っぽい装いで、枯れ葉を湛えた並木の間を最新のトラムが走り抜ける。
1839年完成の Porte d’Aix; エクス凱旋門。
円形のランダバウトから放射状に道の広がる Place Sadi-Carnot; サディ・カルノー広場から、
信じられないくらい造形の凝ったただのアパートの外壁に目を奪われ、
Vieux-Port; オールド・ポートの クリスマスマーケットと要塞
港までやってきた。沢山の小型ボートが停泊している。
ここでもOld Port 沿いにクリスマスマーケットを発見。
小さな屋根つきの露店には、Santons de Provence; サントン人形とよばれる手作りのミニチュア人形が沢山売られてた。
建物のミニチュアも合わせれば、自分だけのジオラマを作れそう。
ナポリで見たプレゼーペもそうだけど、こりゃあついついコレクションしたくなっちゃうよねぇ。
個人的にはこのアンニュイ~な表情の猫の置物がよかった。
ところどころに飾られたクリスマスの装いが、港に冬の彩を与える。
クラシックな見た目の木造帆船の後ろには、Colline de la Garde; ラ・ガルドの丘と その上に聳え建つ Basilique Notre-Dame de la Garde; ラ・ガルドのノートルダム教会のシルエットが見える。
バロック様式の荘厳な建物はマルセイユ市庁舎を右手に、
港の北側の道を歩いていくと、
Fort Saint-Jean; サン・ジャン要塞の外壁が見えて来た。
17世紀 フランス国王 Louis ⅩⅣ; ルイ14世の命で港の防衛強化と、反乱分子監視のために建てられた要塞で、その後のフランス革命 そして2次大戦と色々な目的で利用されて今は修復されて街の文化財となってる。
海岸すれすれの防波堤と、要塞の外壁の間が通路になっていて、最南端にはTour du fanal という灯台が建ってる。
港の南側には、サン・ジャン要塞と対を成すように Fort Saint-Nicolas; サン・ニコラス要塞が建っていて、北側には一気に現代的な地中海文明博物館がある。
19世紀 フレンチ・ネオビザンティンの傑作 Cathédrale Notre-Dame-de-la-Major
港から少し北側に歩くと、壮大な Cathédrale Notre-Dame-de-la-Major; ノートルダム・ド・ラ・マジョール大聖堂がすぐ目に飛び込んでくる。40年の歳月をかけて1893年に完成したネオ・ビザンティン様式のカトリック大聖堂で、ファサードの双頭の鐘楼が特徴的だ。ラテン十字バシリカの中央とそれぞれの翼廊上、後方の周歩廊上にも設けられたドームが折り重なる様は、同じくネオ・ビザンティンの傑作 ソフィアでみた聖アレクサンドル・ネフスキー大聖堂を思い出す。
正面ファサード、入口。フィレンツェ産の緑色大理石と、カッラーラ産の白色大理石が交互に積まれた縞模様、入口上部のティンパヌムは金と緑のモザイクで装飾されて、その上にはロッジアとバラ窓がつづいて、エルサレムの街が描かれている。
金色に輝くリブ・ヴォールトの下の主身廊。
緻密な意匠と彫刻で装飾された身廊を隔てる列柱と、主祭壇。
八角形のメインドーム下面と、
床のモザイク。
主祭壇の奥には Ambulatory; 周歩廊がつづく。
Le Panier 地区
さて、大聖堂の脇あたりから 港の北側にあたる路地へと入って行ってみる。
この辺りは Le Panier; ラ・パニエ と呼ばれるエリアで マルセイユの中でも最も歴史の古い場所らしい。
細い路地が迷路のように入り組んでて、
ハイセンスな店や職人の工房なんかが密集してる。この包丁、シンプルでいいな。
さっきのル・クール・ジュリアンほどじゃないけど、ストリートアートも沢山あって、
どこを切り抜いても 絵になる。
救済施設という名の監獄 Centre de la Vieille Charité
そんなラ・パニエ地区の北端に Centre de la Vieille Charité という17世紀の困窮者救済施設が建ってる。
3階建ての列柱アーチ回廊が中庭に建つ礼拝堂を囲む 独特な構造をしてて、
「生活困窮者の救済施設」というと聞こえはいいけど、実際には浮浪者や乞食を強制的に監禁する強制収容所のような場所だったらしい。
17世紀のフランスでは貧困が蔓延して、特に大都市部では浮浪者、物乞い、売春婦が増加。これを問題視した王室が Le Grand Renfermement; 大いなる監禁 という政策の下で不穏分子を次々と施設へと収容・監禁していったらしい。
乞食や浮浪者を専門に”狩る”警備員が街を巡回して、捉えらえた人は選別の後ここに収容されて 強制労働に従事させられたという。
救済施設というか、もはや監獄じゃないか。
中庭中央に立つ礼拝堂の内部と、
特徴的な楕円ドーム。
ラ・パニエのエリアから少し歩いて、また サディ・カルノー広場に戻って来た。
なんとなくマルセイユっぽい、路駐バイクたち。
港から離れて、街の北東側に歩いていく。
ジェノヴァ貴族の家みたいのがここにもある。
マルセイユというと、管理人がまず最初に思い浮かぶのは “TAXI”という映画で、スピード狂タクシードライバーのダニエルがマルセイユの街を爆走するシーンが記憶の片隅に残ってた。
作中だと青い空の下 南仏の陽気な景観が印象的だったけど、実際に歩いて見ると 全然印象とは違うもんだ。
マルセイユのネオ・ゴシック Église Saint-Vincent de Paul
通りを進んでいくと見えてきた Église Saint-Vincent de Paul; サン・ヴァンサン・ド・ポール教会と
その前の Monument Des Mobiles; モビールの記念碑。
教会内部。1886年に完成したネオ・ゴシック様式の教会で、
背の高いリブ・ヴォールトの天井、尖頭アーチ、ステンドグラスなど ゴシック様式が踏襲されてる。
主祭壇・後陣とパイプオルガン。
ここ最近はロマネスク様式か、ルネッサンス~バロック様式の教会ばかりみてきたから ステンドグラスが妙に新鮮に感じた。
さっきまで晴れてたけど、だんだん曇ってきてすっかり曇天になってしまった。
ただの住宅街が妙に絵になる路地を南側に歩いて、
またジャン・ジョレス広場まで戻って来た。
ポツポツと街灯の灯りだした夕暮れのマルセイユを
Yannik宅に戻るのであった。
つづく