どうもこんつくは、グレートエスケープ中の管理人です。
トルコ南岸の大都市アンタルヤに到着し、ドミとはいえ久々にベッドの上で寝て ゆったりと過ごすことができたので、また次の場所へと進んでいきます。
ここまでのルート
Düden Waterfalls
アンタルヤのドミにいる時は、ひたすら肉の炊き込みご飯(?)を自炊して食べていた。
全然おいしそうに見えないかもしれないけど、ずっと炎天下の野営がつづいた後は 栄養が体に沁みわたって行く感じがする。
アンタルヤはじめトルコ南西部海岸は、ウクライナ侵攻以前からロシア人観光客が多く それゆえに就労しているロシア人も多い。なのでトルコ東部ではなかなか買う事のできない豚肉系の精肉が手に入りやすいのだ。
アンタルヤはほぼリゾート地といった雰囲気で、バイク旅行者が出張って見に行くようなスポットはあんまり無いような印象を受けた。
そんな中でも、Düden Streamという河川が地中海に注ぐ滝があるようなので、そこだけ行ってみることにした。
岸直前部分の デューデン川。
高さ約40mから、いくつかのカスケードに分かれて地中海に轟轟と注ぐ デューデン滝。
ボートで海側から見るツアーとかもあるみたいで、これはなかなか見応えがある。こうやって、河川が直接海に向かって落下することで形成される滝のことを表わす特定の地理用語はないのかなぁと思ったら、日本語にはないらしい。「海食瀑」ということもできるらしいけど、あまり一般的ではないみたい。
ってなわけで、アンタルヤはほとんどドミで自炊引きこもりブログ職人やってるだけで、早々に次の街へと移動することになった。
Göynük Canyon
アンタルヤから沿岸部を南下していく途中に Göynük Canyon; ギョイヌク渓谷という場所があるというのを、ここまでの道中で誰かに聞いたような聞いてないようなわけでやってきたわけで。トルコの渓谷 というと かなり手付かずな場所をイメージしてやってきたものの、意外にもオーガナイズドされていて、バイクで渓谷内へ入って行くことはできなかった。
怪しげな木のモニュメントが並ぶ中、
GOYNUK CANYON の看板がある入口から渓谷脇のトレッキングコースを歩いていく。
バイクで走ったら気持ちよさそうな超フラットダートと、名称不明の渓谷をつくったであろうエメラルドの川。
川が途中でせき止められて、2つの大きなプールになってる場所がある。
渓谷脇の道はまだまだ奥までつづくようだけど、バイクで走れないならあんまり興味がないから とりあえずここでひと泳ぎしていくことにした。
だけど、なんだか空は曇ってきて なんならちょっと寒い。こういう時に限って、今までのクソ暑さどこいったよ。
早々に水からあがって、また怪しげなモニュメントを見ながら元の場所に戻る。
テネレの元に戻ると、にゃんころがスキッドプレートの下から出てきた。日陰が欲しかったのかな。
Mount Chimera
ギョイヌクを去った後は、アナトリア最西南を成す膨らみの東海岸に沿って南下を続ける。
なんだかんだでもう日が傾いてきてしまった。
Çıralı; チラリ という小さな村には Yanartaş; ヤナルタシュと呼ばれるガス炎噴出孔があるというので、それを見にやってきた。
ハイウェイから激坂を下って、チラリの村は一旦スルーして、Mount Chimera; キメラ山とよばれる場所を目指す。
麓からガス炎のある丘の上までは、石の階段が続いている。ちょっとしたハイキングと思うことなかれ、高低差40~60cmくらいの石段が延々とつづいていて 上るのはなかなか一苦労だった。
ようやく上りきると、狭かった道がパッと開けてガス炎噴出孔が点在する場所に到着した。
トルコ人にも有名な観光地のようで、けっこう沢山の人で賑わっていた。
そんな中、夫婦でバイク旅をしているトルコ人ライダーの Sezar に出会う。とりあえず別行動して、後で合流することにした。
岩肌に開いた小さな割れ目から炎が立ち上っている。
なんだか小さな竈が沢山あるようで面白い。
この岩肌から絶えることなく噴き出すガス炎は、ギリシア神話の怪物キメラの由来になったのではないかという説がある。
キメラといえば、ライオンの頭・ヤギの胴・ヘビの尾をもち口から火を噴く怪物で、それがヤナルタシュのガス炎と結びつけられたことと、英雄ベレロフォンによって倒されたという伝説の舞台がここチラリの地だという伝承によって 神話の逸話がこの奇観と関連しているのは面白い。
どうやらこの炎でマシュマロを焼くのが地元観光客の楽しみ方のようで、そこら中でマシュマロの焼ける甘い匂いが立ち込めていた。
マシュマロを焼いて喜ぶ人々を、「愚かな人間どもよ」とでも考えてそうな達観の表情で眺めるにゃこ太。
さて、ガス炎を見られたからそれで引き返しても良かったんだけど、どうやら更に道は山の頂上まで続いているようだったので ほとんど暗くなった山道を上ってみる。なかなかに険しい道を 更に1時間くらいかけてのぼっていくが、、、
すごい綺麗な夜景でも見られるかと思っていたけど、結局頂上付近にもひっそりとガス炎が燃えているだけで、かなり時間を無駄にした感が強かった。たぶんSezarはもう移動してしまっただろうな・・・
のぼって良かったことといえば、同行していたロシア人の中にネイチャーガイドのような人がいて 真っ暗な山道でクモやカマキリを捕まえてはいろいろと説明をしてくれたことだったけど、当然何言ってるかは全然分からなかった。
また小一時間かけて山を下り、ガス炎の密集地帯まで戻る。まだマシュマロを焼いてる人がいて少しほっとする。
そこから更に延々と石段を下ってキメラ山の下まで戻り、チラリの村のどこかのビーチで野営場所を探すが、
どこも砂が深くて、真っ暗な中では良い場所まで到達するのが難しい。
と、海岸沿いの道をうろうろしていると、ビーチ側から「こっちだこっちだー!」と呼ばれて 見てみると、先のSezar がテントを設営していた。こりゃあ良い巡り合わせだと思って、ちょうど隣にテントを設営させてもらった。
チャイと簡単な食事まで分けてもらって、この日も無事 夜を越せそうである。
つづく