【Kingdom of Saudi Arabia episode 13】ジェッダ 水上モスクと歴史地区

こんにちは、グレートエスケープ中の管理人です。
メッカを去り、次の町 ジェッダへやってきました。

ここまでのルート

ジェッダの洪水

どうやら先日メッカで降った雨は広範囲だったようで、紅海寄りのジェッダでは雨による被害がひどかったらしい。
twitter の情報では上のような状態で、メッカの皆にはジェッダは行かない方がいいと言われていた。

もしもジェッダをパスしたら、もう南下して戻る事はないだろうし、反対を退けて近郊まで行ってみることにした。
あれから数日経っていて、サウジアラビア第二の大都市が そんなに機能不全のまま滞っているとは思えなかったのもある。

無理そうなら早々に回れ右すればいいし、それがバイクのいいところでもある。

Alrahman Mosque

結果、ところどころ水害の痕はあるものの、都市機能はほぼほぼ回復していて、少なくともバイクで走るには全く問題なかった。
基本的に、現地の人の言うことには従ったほうがいいけど、時には自分の判断も大事ではある。

Route:約110km.

と思いきや、やっぱりあちこちが工事中(元々なのか洪水の復興作業なのかは?)で、行きたい場所に行けなかったりする。

ジェッダで是非行きたかった水上モスクへの道が閉鎖されていてどうにも辿り着けないなぁと右往左往していたら、現場のにいちゃんが何故かゲートの内側にいれてくれた。

そんなわけで無事訪れることができた Alrahman Mosque.

1985年に建設されたこのモスクは、台座が海中にあり、まるで海面に浮いているように見えることから Floating Mosque の別名もある。
メインテナンス中なのか、なにかの工事なのか、周辺は作業員が多く、礼拝室へは入れなかった。周辺一帯が立ち入り禁止になっていたので、観光客はだれもいない。

紅海に面する回廊部分からの眺めは、海と空の青に白亜のピラーが映える。

テネレ×水上モスク。
水色で有名なモスクのドームは、どういうわけか白い はて?

洪水の影響もあるのか、ジェッダでは宿がとれなかったのだけど、リヤドのAbu Naseer氏が紹介してくれた方の家に泊めてもらってしまった。

ジェッダの歴史地区

翌朝、朝食もいただいてしまいつつ、

ジェッダの歴史地区にも連れてきてもらった。
ジェッダはメッカが巡礼地として栄えはじめた7世紀半ば頃から、巡礼への玄関口として発展しはじめたらしい。
城壁で囲まれていたジェッダには8つの門があり、上はその中のひとつ Bab Jadid 門。

歴史地区 Balad地区の中へと入っていく。
この付近には古くから在ジェッダの大使館が多く、水色の木製格子がみえる3階立ての建物は、Btterjeeの家と呼ばれていて 米国大使館が置かれていたらしい。

  

ジェッダの歴史地区で最も特徴的なのは、外壁に突き出た木製の格子をもつ古い建造物だけど、なかにはサンゴ石づくりの建物もみられる。

 

各々、年代も歴史もバラバラで、現在は各所で修復作業や観光地への整備が進められている様子だった。

この特徴的なバルコニーは Rawashin;ラワシン という。
建物によって、水色や緑など 様々な色に塗装されている。

それらを構成する木製の格子は Mashrabiya;マシュラビーヤ とよばれる独特なパターンの彫りが施されている。

個人的には緑のラワシンが一番ノスタルジックだと思った。

 

新旧入れ混じる旧市街を練り歩く。

途中、土産屋。

何度もいうけど、バイク旅じゃなかったら色々買って帰りたいもんだ。

これカブでしょ
といったら、そうだよカブだよ!と店員。

基本的には個人の所有物であるこれらの建造物、必ずしも持ち主が修復作業の費用を負担できるわけではない。

そんな場合は政府が引き取って修復や再建を進めるという。

Baeshen の家には様々な資料が展示されている。
この縦長のドキュメントはアダムーイブからムハンマドまでの系譜が全て書かれている。勿論、ノアやアブラハム、モーセやイエスも含まれている。

 

旧市街の内部に商業施設をつくることを住人が嫌っていたことで、あまり顕著にはお店が内部まで展開していない。 

それでも小さなお店はポツポツとある。
老舗のパン屋にて。焼き上がりたてのデカいポテトのようなパンをつまみ食いさせてもらった。

だんだんと暮れてきて、街灯に灯がつきはじめると、またやれた外壁とラワシンの雰囲気がいい。

ジェッダ歴史地区で最も古い Al Shef’i Mosque.
現在見える姿は再建や修復の後のもので16世紀頃のものみたいだけど、基礎部分の石や一部の柱は1,400年前(7世紀)のもので、世界的にも最も古いモスクのひとつといえる。特徴的な石造りのミナレットは12世紀頃に後から増築されたらしい。

重厚な扉の木彫りが美しい。

礼拝室と、

ミフラーブ。

 

モスクは回廊上の吹き抜け構造になっていて、礼拝室は中庭をはさんで2つに分かれていた。

廃れた緑のラワシンが最高。

周辺部に向けて店が多くなってくる。

 

半ば崩壊が放置されているものも。

  

メッカ方面への通路。

香辛料や薬剤の店が多く集まるところにやってきた。

数々のスパイスや壁一面の、、、なんだろ。

店主のお兄さんと、このクルクル巻かれたのはシナモン。

マグリブの時間帯になって、明かりをつけだす各々の店。

 

この何気ない、他と同じように見える建物が おそらくこの地区で最も古い Matbouli の家。
なんと420年前も前のものだという。

先の Al Shaf’i Mosque 内部から。

綺麗にライトアップされた一画。

奥の方では何かのイベントの用意がされているようだった。

カーベル通りの両脇には色々な店が並んでいる。
このお菓子屋には日本のせんべいも売られていた。

スタチュー専門店。

てなわけで、1,400年前から栄える古い都市 ジェッダの歴史地区の写真を雑に貼りまくるだけの記事でした。

砂漠でカフサ

夜、ジェッダで知り合った Fawaaz氏の運転で夜の砂漠へ出向き、夕飯をつくる。

コンロの不調であわや夕飯抜きになるかとおもったけど、なんとか点火してくれた。

米と肉をスパイスやミルクと一緒に炊き上げるサウジアラビアの国民食、Kabsa;カブサ と思いきや、これは少し雑炊っぽいかんじに仕上がる Saleeg; サリーグ という名前の料理。

無事夕飯にありつきながら、焚火を眺めるのだった。

つづく

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