こんにちは、世界放浪2輪旅中の管理人です。
ミデルトの街に着いた後は、久々に体調を崩してしまい しばらくは街をふらついたり寝たりしてのんびり過ごした。
体調が快方へ向かうなか、ひょんなところから郊外にある鉱山へと訪れる機会を得て、今では閉山しているAhouli; アウリと Mibladene; ミブラデンの坑道へと潜入するのであった。
Ahmad , Ali との出会い
Midelt; ミデルトの街のとある店でチャイを飲んでる時、たまたま知り合ったジモティのふたり Ahmad と Ali.
Ahmad が北東の閉山した鉱山に行くというので なんか話の流れでそれに同行させてもらえることになった。どんな話の流れでそうなんだよ、と思われるかもしれないけど、まぁそういうことはよくある。
この日は砂埃かなにかで霞んだような視界。
Ahmad の車に乗せてもらって、鉱山へ向かう、
が、この車は大丈夫、、、なのか・・・?
ミデルト北東の鉱山はフランス植民地時代の1920年代後半あたりに開発されて、50年代に最盛期を迎える。
その頃の遺構が、いまでもそこかしこに残っていて、
Ahouli 鉱山
70年代にかけて正式には閉山した鉱山の古い坑道に、今でもフリーランスの不正規鉱夫が潜っているのだ。
Ahmadもそんな鉱夫のひとりで、たまたま彼に会えて しかも入坑まで同行できたのは幸運だった。
ここは Ahouli; アウリという場所で、一見すると完全に産業ゴーストタウンの様相を呈してる。
その中のこの坑道に入るらしい。普通だったら旧坑道は厳しく立ち入り禁止になるはずだけど、ここは特にそういう措置が敷かれてない。
坑道の中は真っ暗で、ものすごく埃っぽい。こんなとこに何時間も潜って作業してたら、そっこう呼吸器系の疾患になりそうだ。
水平方向だけじゃなくて、垂直方向にも坑道はのびてる。いまにも折れそうな錆っび錆びの梯子で、上にのぼったり 下にもぐったり・・・
ラピュタのポムじいさんがでてくるシーンみたいだ。
歩いていると ポムじいさんじゃくて他の鉱夫が現れて、撮れた鉱石をみせてくれた。これは、黄銅鉱か・・・?
トンネル状に掘られた坑道の内壁を光で照らして、鉱脈を探す。Ahmadがいろいろ説明しようとしてくれてるけど、まぁほとんどわからん。でもこの銀色の部分はどうやら鉛らしい。
現役時代には採石をそとに運びだすのに使われていたであろう鉄の荷台?が放置されてる。
しかし、まぁ今では全く管理されてない坑道となると、いつ崩落をおこしても不思議じゃない。もう閉山から軽く50年くらいは経ってるわけだし、みんな命がけだ。
坑道から出て他の場所に移動中、左の前輪がパンク。なぜか車載工具のサイズが合わず途方に暮れていると、他の車が通りがかってなんとかスペアタイヤに交換できた。なんでサイズ違う工具が積んであんだよ・・・
アウリ坑道のやや南側に来ると、まるで古代の洞窟跡のような巨大な採掘痕が姿をあらわす。本当に古代からこういう形だったのか、シンプルに旧坑道なのか不明だけど、
中に入って行くと、
ここも内壁に特徴的な紋様が浮かび上がる。
小1時間内部を探索して、ド素人の管理人でも、方鉛鉱や蛍石をゲットできた。
外に出ると、いつの間にどこからか少年が石を売りにやってきたけど、ってことは、観光客もそれなりに来るんだろうか。
Mibladene; ミブラデンの垂直坑道
更に南へ戻って Mibladene; ミブラデン付近の荒涼とした場所にやってきた。アリ塚のように盛り上がった煉瓦は Ahmadの採掘ベース。
内部はこんな感じで、時には泊まり込みで作業をするための簡単な住まいになってる。ディズニーシー センター・オブ・ジ・アースのセットのリアル版ってかんじだ。
棚に並んだ色んな鉱物。
まわりはこの通り厳しい雪山に囲まれてる。冬にここで泊まり込みするのはかなり体にこたえそうだ・・・
さて、そんなベースの傍らにあるこの井戸みたいな穴、
Ahmad は本気モードにコスチェン、
どうやらこのロープにしがみついて中に潜ってくらしい。おれ何の装備もないんだけど大丈夫か・・・
10mくらいだっただろうか、垂直穴の底について、そこから更にホフク前進みたいに横に這ってく。
すると、この手掘りの坑道(?)の行き止まり部分に、オレンジ色の鉱脈が見えてきた。
これがバナジン鉛鉱だ。実はここミブラデンは「世界最高のバナジン鉛鉱の産地」として有名らしい。
その鉱脈から自分で掘り出した小さな結晶。これはお土産に持って帰ることにした。
手彫りの立坑から無事戻って来たあと、Ahmadがタジンをつくってくれるという。
なぜかナイフが見つからないというので、たまたま持ってきてたニースで買ったナイフが役に立つ。なんでナイフないんだよ・・・
なるほど、これが一仕事終えた後の鉱夫手作りタジンってやつか。
こういう文脈で食べるものは、いつだって特別な味がする(ような気がする)。
こんなの、ツアーとかだったら何万も払ってもおかしくないような体験だったと思う。
別にお金はいらないってな感じだったから、せめてガソリン代だけ受け取ってもらった。ありがとうAhmad.
これはタジンを食べ終わった頃合いで通りかかった他のおっさんが運んでた巨大な石膏の一部。
ミデルトでの日々
体調がすぐれない間、宿のすぐ近くにある店で、毎朝この薄い卵焼きにチャイを添えて朝食にするのが日課になっていた。
そのすぐ近くには安いタジン屋もあって、ここも何度か通った。
街の一部にあるジュラバ(モロッコ特有のトンガリ帽子付きローブ)と絨毯の店。
ダウンの上からこれを被ると温かいんだこれが。
Ahmad の友達、Aliの家にも夕飯に招いてもらったりした。
街のランダバウトにモニュメントがあるくらい、ミデルトはりんごの産地としても有名。
アトラスの雪解け水で育まれるというらしいけど、特別おいしいってなかんじじゃなかったな。
どちらかというと、この露店のみかんがうまくて、いつもみかんを食べてた。
またとある日、ひょんなことからやってきた地元のなんでも修理屋さん。
この時は巨大なコーヒーマシンを修理してた。
モロッコは この後も行く先々の街でこの手の修理屋を沢山みかけることになる。
何でも直して長く使うスタンスは 見ていて心地いい。
めちゃめちゃ年季の入ったストーブもいい味でてる。うん、冬のアトラスは寒い。
郊外のマーケットには、
オリーブ、みかん、ナッツにスパイスが並び、
肉屋の前ではにゃん太がおこぼれを待つ。
観光客向けのお土産屋類はほとんどなくて、ダイレクトにローカルの空気で満ちてる。
てなわけで、廃坑での貴重な入坑体験と ミデルト雑景でした。
つづく