【The UAE episode 5】遥かなる貿易の面影 ゴールド・スークとスパイス・スーク

こんにちは、グレートエスケープ中の元勤務医です。

今回は、ドバイ運河の北側に位置するディラ地区と そこに軒を連ねるスークを巡ってみます。
スークとは、アラブ伝統の商店街のようなもので、小さな店がひしめき合う、まさにアラビアンな市といったものです。

Al Ras 駅

まだバイクはないので、とことことドバイ・メトロ&徒歩で向かおう。
まぁこれも悪くない。

目指す界隈に最も近いのは Al Ras 駅。
ドバイメトロは大きく Red Line と Green Line の2本が通ってるけど、以前紹介した Burjman駅 で乗り換える。

Al Ras駅で改札を出るとき、手持ちのNolチケットでは通過できず なんでやねん と駅員に尋ねたら、Nolチケットはゾーンごとに使える範囲が規定されているらしく、管理人が持ってたカードでは出られなかった。
乗り越し精算機的なものは無いため、駅員に頼んで ALL ZONE のチケットに交換してもらった。

目当ての地区に行くまでの間にも、既におもしろい店が沢山ある。
客引きがえぐいので、見つからないようにコッソリ写真を撮って小走りで逃げる。
ヒット&アウェイ戦法とは このこと。

(実際にはジメジメだけど)乾いた雰囲気と 街中に佇むモスク(?)。
そしてやや荒廃した空気感と 歩きゆく商人(?)の無気力なかんじ。

中東の香辛料貿易は、おそらく紀元前のシュメールなどにまで遡ることになりそうだけど、ここ一帯にスパイス・スークが形成されはじめたのは19世紀半ばくらいらしい。

少し歩くと、ドバイ運河が見えた。
向こう側は、以前紹介したオールド・ドバイ地区が見えてるってことかな。

つい最近までアラブ諸国は Eid al adha という祝日だったのだけど、特に祝日前後で街の雰囲気に違いは感じられなかった。
Eid al  adha は犠牲祭と訳され、民家などで羊が屠られると聞くけど・・・もっとローカルに行けばそういった場にも出くわせたのかな。

余談だけど、この屠り、日本人が聞くとなんとも惨く感じるかもしれない。でも日本でも諏訪大社で御頭祭といい鹿を生贄とするような祭事が近年まで行われていたらしい。これ、たぶんどっちも旧約聖書のアブラハムーイサクの話に起を発するもの。
諏訪大社の御神体が守屋山(=モリヤ)なのも不思議な一致よね。

いずれにせよ、多くの人がスーパーで精製された肉を あら今日はお買い得ね などと言いながら買う裏に、屠られ、切り刻まれて、売られる命があるということが、「見たくないものは見ない」という近代きっての宝刀で覆われているというのを たまには思い起こす必要があるのかもしれない。

スークへ

Grand Souq

南側から歩くと、まずたどり着くのが Grand Souq ” Deira ” のアーケード。

アーケード内の雰囲気。
客引きが コンニチワ と話しかけてくるが ニヤニヤしながらガン無視しましょう。

それにしても、この雰囲気は好きだなぁ~

本当に所せまし、ランプ、香水、薬草、香辛料、よくわかんない石、ドライフルーツ・・・・
見ているだけで十分楽しめる。

基本客引きはガン無視が鉄則なんだけど、たまには引っかかって話してみるのもアリ。
彼らは2人ともイランから来た青年。
ふたりともバイク好きで、向かって右側のHassanはGSXやR1、CBRといったスーパースポーツが大好きらしい。
2人とインスタを交換した。

このおっさんは色んな香辛料の香りをかがせてくれた。
冗談抜きで本当にいい匂いのが沢山ある。バイク旅じゃなかったら買ってみくなっちゃうねぇ~~。
ついでに
「しつこい客引きにあったら لا شكرا と言え、No thanks って意味だから、それ以上話しかけてこないぞ」
とアラビア語を教えてくれた。
カタカナで表現すると

ラェ シュクラン

って感じの発音。

Herbs Souq

Grand Souq を出ると、すぐに Herbs Souq のアーケードが見えた。

もはや香辛料なのか香草なのか、はたまたヤベー薬なのか全くもって見分けがつかん。

ただ山積みにされたカラフルなこれらは、いっこずつ拝借して標本箱にでも入れて飾ったら楽しそう。

Utensil Souq

Herbs Souq のすぐ近くには、Utensil Souq なるスークもあった。
さっきのスパイス・スークなどとはうってかわって全く活気がない。
暗いし、インド系のおっさんが脇で寝てる。

ここはいわゆる「金物屋」的なゾーンっぽい。
そういえば、日本でも小さなハサミとか パキスタン製がけっこうあった。
もしかしたらここの商人はパキスタン系なのかも。

ゴールド・スークへつづく道の途中。
壁一面の絨毯(?)
奥のおっさん ガン寝・・・笑 首が痛くなりますよ。

Gold Souq

お、そしてこれが Gold Souq のアーケード入口っぽいな。

早くも常軌を逸したもの発見。
これは「世界一デカい指輪」で、下にギネス認定書もあった。
そしてこのお店の名前:ダマスジュエリー
いや、ネーミングよくないね、ねっ?

しかしこんなすっとんきょうな指輪、巨人用ですかねぇ。
&このダイヤは本物なのか・・・・???

どこを見ても金 金 金

& 宝石 宝石 宝石

スークは基本どこもアーケードになっているから、この炎天下でも比較的ゆったりと見物できた。

にしても、この首飾り 誰がどこでつけるんだ?
日本人で想像してみると
美輪 明宏
黒柳 徹子
デヴィ婦人
が頭に浮かんだ。

Gold Souq 駅のほうへ

スーク系を抜け、さらに北側へ歩いてみる。

こっちの方にくると、アフリカ系の人が多い印象。
街のゴミも増え、においもややきつめになってくる
そしてTOYOTAも多い。

途中、アフリカ系の女性に声をかけられる
完全に売春婦だ。

昼はまたカレー(食いかけの写真ですいません)。
さすがスパイスの街、スパイシー👍でもほんとにおいしい。

てなわけで、ドバイ ディラ地区に息づくスークの活気 少し伝わったでしょうか?

おまけ

ドバイメトロの手すり。

つづく