【The UAE episode 6】相棒と久々の再開~海上混載輸送のバイクを現地にて回収

こんにちは、グレートエスケープ中の元勤務医です。

【バイクの海上輸送~自分の車両を国外へ持ち出すことの話】で触れた通り 管理人はあくまで自分の車両での世界ツーリングを敢行すべく、愛車 YAMAHA Tenere700 を日本からUAEに輸送しました。
接続船の遅れなどで時間がかかりましたが、ついに現地にてバイクの回収がかない 久々に相棒と対面します。

現地での流れ

詳しい事は全然わかっていないのですが、現地に到着してからの大まかな流れは

①コンテナの船からの荷下ろし
書類審査
③貨物のコンテナからの取り出し(デバニング)

④税関検査→通関

となっています。

現地での自動車保険加入で一悶着

現地に貨物が着いてからは、現地の代理店(KANOO GROUP) の担当者とのやり取りがメインになりました。

さて、どれくらいかかるのかな などと呑気にしていたところ

「UAEでの保険はどうなってる?」

と現地より連絡が。

一般的に陸路の国境越えでは、国境を越えたすぐ先のブースなどで強制保険に加入させられるため 今回もバイクを引き受けた後にどこかの交通局に出向いて加入すればいいのかと思っていました。
しかし、先述①の税関による書類審査の段階で、UAEでの保険の書類コピーがなければ通関へは進めないというのです。

現地代理店のひとりがホテルまで迎えに来てくれるというので、急遽その車に乗って近くの交通局に行くことに。

RTA :ドバイ道路交通局は、日本でいえば各地方の陸運局のようなものでしょうか。

中に入り、いくつかの窓口で海外旅行者の短期保険に加入したい旨を伝えますが・・・

「UAEの登録がある車両じゃなきゃ保険には加入できない」
「UAEの免許がなければ保険には加入できない」
の1点張りです。
国際免許証やカルネの旨を伝えても全くラチがあかないので、ひとまず撤退。

ホテルに戻り、いろいろとリサーチをしてみます。
・東京海上日動のドバイ支店
・Policy Bazaar の whatsapp窓口
・以前UAEにバイクで入国したF氏の当時の保険者 Emirate Insurance
・カルネ記載の現地相談先 Prologic

など、、、、
その結果
【陸路国境越えあるいはフェリーでの入国の場合はOrange Policy の規定のもと短期の保険加入が可能だが、空路あるいは航路で輸入される車両に関しては有効期間12か月以上のVehicle Insurance が必須】

という結論にいきつきました。

やむを得ず、長期の保険に加入

不幸中の不幸で、このやりとりをしているのが木曜日の夜。
中東は金曜日が休みになることが多く、ドバイの税関も輸送業者も明日の午後から動きが鈍くなってしまう。

もし明日の午前中までに通関を終えられなかったら、港での高額な保管料がかかってしまうのだ・・・

保管料がかかっとしても月曜までに短期の保険プランがみつかればいいが、
調べてる感覚としてはなんだか難しそう・・・
となると、港の保管料を払った挙句 結局長期保険に入らないといけない、しかも回収が遅くなる分宿泊も延長しなければならない
というシナリオが最悪なことを考え、長期保険に加入しさっさと通関を終えてもらった方がいいと判断しました。

Prologic が紹介してくれた Sam と連絡を取り、なんとか値段交渉をして本日中に証券(?)を発行してもらうことに。

Sam と。
ホテルの受付に現金を取りに来る という怪しすぎるシチュエーションでしたが、約1時間半後くらいに Samから証券のPDFが送られてきました。
これを輸送代理店に提出し、改めて書類審査に加えてもらいます。

そして無事通関

翌日の午前に、あらたな書類を加えて書類審査が行われます。

およそ正午ごろ、書類審査が通ったとの旨 連絡がきます。Samの作成してくれたものがちゃんと機能したようでよかった。

その後、また突然ピックアップの連絡が来ないとも限らないので どこにも出かけず缶詰状態で待機すること約6時間。
ついに税関検査を終えたと連絡が。
輸送代行業者の担当者と、現地代理店の担当者と、そして管理人で喜びを共有します。

現地時間でだいたい18時くらいでしょうか。
輸送業者の倉庫へ搬入に2時間ほどかかるため、希望であれば本日中に取りに来てもいいよ とのことでしたが、
明日でも構わないとのことだったので、翌日の午前中に取りに向かうことにしました。
バッテリーの接続や給油、記念写真のことを考えて、明るい時に取りに行きたかったのがあります。

倉庫へ

翌日、倉庫が開く時間に合わせてホテルを出ます。

バッテリーの作業やバイクの始動に必要なものを忘れないよう気を付けます。

倉庫に最も近い駅は Equiti 駅。
ドバイには Industrial Erea というのがちょうどメトロの南側にブロック状に点在していて、
目指す倉庫は Al Quoz Industrial Erea 4 という場所にあり、駅からだと徒歩で1時間かかります。

まぁ知らない街を歩くのは楽しいので、1時間くらいならいいやと思い またクソ暑い中がんばって歩く。

インダストリアル・エリアというだけあって、モービル系のでかい倉庫や、知った名前の工具メーカなどが多く立ち並んでいる。

Volvo製のバカでかいトラック。
これはFH12 というボルボの展開する主力大型トラックのひとつで、FHにつづく文字が排気量だから、12,000cc 500馬力。
後ろのタンクはおよそ45,000ℓの排水のようです。

宅配バイクのステーションと、スーパーカーのレンタル屋(なのか?)など。

大型トラックが多く行きかう湾岸都市というと、さながら川崎のような位置づけなんだろうか。

ドバイ スーパーカー乗り捨てられてる伝説は本当でした。
Ferrari 458 Italia でしょう、こちらは 4,500cc で 570馬力。
そう考えると、いかにスーパーカーのエンジンがぶっ飛んでるか・・・

そして、ようやく KANOO  GROUP の倉庫に到着しました。
ここにテネレが…

開梱

今日開梱をしてくれるのは Sabu氏。
同氏の案内で脇の倉庫に入ります。

倉庫内のひときわでかいクレート。

間違いなく、わたくしのでございます。

この前まで横浜にあったこのでかい箱が、今はドバイのこの倉庫にある。

Sabu はフォークリフトを巧みに移動させ、足場にしながら開梱していきます。

でてきた。

でてきた。

周りの壁が取り払われたら、外に移動させ ラッシングやタイヤ固定用の木材などを取り除いていきます。

ヘルメットとブーツも無事回収。

バッテリーをつなぎ、

用意してくれていたガソリンを入れます。

テネレ 無事始動

1か月半、コンテナ内とはいえ炎天下を彷徨ってきたので、少しコンディションに不安があったものの、まぁそんなヤワじゃないわな、
問題なく、一発で始動してくれました。

Sabu と。

オリジナルのカルネや、税関申告書類などを忘れずに受け取ります。

無事、ホテルの駐車場まで乗って帰って、明日から本格的に出発する準備をします。
国際ナンバーに開けた適当な穴が小さすぎた・・・
付けられず。
まぁいいや、どっかのガソスタでヤスリを借りられたら穴を拡大してつけよう。
それまでは日本のナンバーのまま走ります。

おまけ

ドバイの宅配バイク。
バイクは沢山走ってるけど、ほぼ99%が宅配バイク。この時期は移動手段、あるいは趣味でバイクに乗る人はほとんどいないみたい。

つづく